怖話短編集

恐怖の心霊現象から感動して笑える心霊体験など今まで見たこともない不思議な怖い実話エピソードが満載

恐怖の心霊体験談

あの老婆は誰?母の葬儀を行った田舎の会館での恐怖体験

今から10年以上も前、母が亡くなった時の話です。
当時、地方都市にある病院先で病気のため母が亡くなりました。
私は当時大学2年生で一緒に暮らしていた姉はすでに社会人でした。

私と姉の暮らすマンションもその地方都市にあったのですが手狭ですし

あの老婆は誰?母の葬儀を行った田舎の会館での恐怖体験の画像

父は実家暮らしをしていて親戚もその地域に多いこともあって、葬儀は実家まで母を運んで行うことになりました。
実家はその地方都市から車で約2時間半から3時間ほどにある山に囲まれた田舎町にありました。

葬儀が行われた会場は、私も小学生時代によく遊びに通っていた会館でした。
前もって予約しておくと1時間200円くらいでその会館で遊ぶことができたんです。
友達数人で大広間で卓球台を用意してもらってよく遊んだりしたのですが、久しぶりに見る会館は当時よりもともて小さく、そして古く感じました。を母の葬儀は会館の大広間で行われました。

廊下沿いにトイレが2つ、廊下の奥へ行くと会館の事務所兼台所があります。
その事務所内の奥には6畳くらいの和室があり、テーブルと座布団が置かれて休憩できるようになっていました。
せいぜい10人入れるかどうかくらいの部屋でしたが、そこで車を運転する親戚が横になって休んでいたのを覚えています。
私もその部屋を借りて着替えをしたり、休憩したりしていました。

通夜が終わった夜のことでした。
親戚みんなで大広間で寝ずの番をしていたのですが、廊下を伝って奥の事務所から電話の音が鳴り続けていました。
夜の9時くらいだったと思います。

会館の担当者はもう帰っていなかったのですが、あまりにも何度も何度も電話が鳴り続けるので親戚のおばさんが事務所まで電話を取りに行きました。
戻ってきたおばさんから「私ちゃんに○○さんって方から電話だよ」と言われ慌てて事務所へ行きました。

その電話の相手は小学生からの幼なじみで、まだその地域に住む彼女のご両親から私の母が亡くなったことを聞きつけ連絡してきたのでした。

その電話の相手は小学生からの幼なじみの画像

友人は遠く離れた県外の大学に進学したため、すぐに駆けつけることが出来ず取りあえず電話をしてきてくれたのです。
友人とは幼い頃からの付き合いなので、亡くなった母のこともよく知っていました。
離れてからは付き合いもなくなっていた友人だったので、連絡をくれたことをとても嬉しく思い、思いがけずに長電話となってしまいました。

事務所の廊下側にはガラスでできた窓がありました。
廊下側を見ると一面ガラス張りの窓が、事務所の豆電球の灯りで反射して鏡のように部屋の様子を鮮明に映し出しています。
久しぶりの友人と話が弾んでいた時、ふと背中に悪寒が走りました。
なんと言っていいのか分かりませんが、とにかく寒気が止まらなくなってきたんです。
その悪寒とともに何か言い知れぬ恐怖心が私を襲ってきました。
鏡に映るかかの如く鮮明に映し出された事務所内、そこには電話を取っている私だけが映っています。
何か怖い、怖い、怖い!私は恐怖で友人の話もよく分からなくなってきました。
その時です。
奥にある和室の襖がギギギっと音を立てて開き始めたのです。

奥にある和室は暗くとても見え難い状態でした。
が、襖のすぐ側に誰かしゃがみこんでいるのが見えました。
正座をして手を添えてお辞儀のような恰好をしています。
年配の女性のように見えました。
そしてゆっくりとその女性が顔を上げたのです。
と、同時に何か私に向って何か言い始めました。
その声はまるで音声の速度をうんと遅くしたような音でした。
何を言っているのか全く分かりませんが、とにかく不気味な声で私に何かを言っています。
もちろん見たことも無いおばあさんですし、集まった親戚の中にもそんな人はいません。

私は何が何だか分からなくなりパニック状態で、事務所を出て廊下へ駆け出しました。
その時、ちらと見えたガラス窓には誰も映っていなかったと記憶しています。

どうやって大広間まで行ったか覚えていませんが、とにかく真っ先に姉に事務所での出来事を話し、親戚達の中で誰が事務所の和室で休んでいる人がいないか確認しました。
もちろん誰もそんな人はいませんでした。
親戚のおじさんたちが私の話を聞いて事務所を見てきてくれました。
事務所内の様子は襖は閉まったままで、もちろん和室内にも誰もいません。
そしてテーブルの上の電話は受話器が投げ出された状態だったそうですが、電話は切れていたそうです。

結局、母が亡くなって私の精神状態が不安定になったのだろうということで片付けられたのですが、翌日お寺さんが来た時に気を利かせたおばさんが「ちょっとお祓いしてもらったら?」と言ってくれたので、お坊さんにお話して簡単なお払いをしてもらいました。

翌日、実家に戻ってから電話をくれた友人にお詫びの連絡を入れました。
友人に昨日の詫びと理由を話すと、私の声が切れる少し前くらいからものすごくノイズ音が鳴っていたと聞きました。

そして電話口から不気味な音が聞こえて友人も慌てて電話を切ったと話していました。
私は親戚達の言うように精神的なものが影響したのかもしれないと考えていたのですが、友人の話を聞くとそうではなかったようです。
私はもともと霊感体質ではないので、これまで心霊体験などしたことはありません。
今でもあの時見たおばあさんが幽霊だとは正直信じられないでいるんです。

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