私は高校生の時に、ボランティア活動に参加していました。ボランティア活動の内容としては高校生が主体となってお祭りなどのイベントに参加し、子供向けの企画を考え実施するという内容のものでした。
恐怖体験にあったきっかけは、そのボランティアの企画であるお寺でお泊り会でした。
小学生から高校生数人で地域のお寺に1日泊るという企画でした。お泊り会では勉強して食事して肝試しなどをやった後、ぺちゃくちゃとおしゃべりしながら仏像のある大広間でみんなで雑魚寝をする形で睡眠をとりました。
友達となんだか怖いねなどと冗談を言いながらその日は特に何にもないまま終えましたが、次の日の夜に私は初めての恐怖体験をすることとなりました。
学校を終えて帰宅し、いつものように布団に入り眠りについた私は、夢と現実の間のような感覚の中で目を覚ましました。
自分の部屋なのに違う場所にいるような感覚で、目は閉じた状態で、意識がかなりはっきりしているのに、体に全く力が入らない状態でした。
突然、右側からコンコンコンコンコンと音が鳴り、左側からコンコンコンコンコンと音が鳴るのを何回か繰り返した後、体がぐっと重くなるのを感じました。
重くなるというか自分の上に錘が乗っているような感覚です。
疲れがたまった日に眠るときには体が重いなと感じることはありましたが、いつもの重い感覚とは異なる重さでした。意識はしっかりとしているのに、体を起こそうと思って力を入れても指すら動きません。
ふと、自分の体の上に誰かが乗っているのがわかりました。怖さで目を開けたくないのに、目が強制的にあけられるような感覚でギュッと目を必死に閉じました。
目を開けたくないのにうっすら目が開いてしまい、自分の体の上に坊主頭の男が乗っているのが見えました。頭から血を流していました。金縛りだ、と思った瞬間体に力を入れるのをやめて、じっと終わるのをただただ待ちました。何分経過したかはわかりませんが、突然ふっと体が軽くなり、目が覚めたように意識がはっきりし、汗をうっすらかいていることに気づきました。
いったい今のはなんだったんだ、と思いつつ布団にもぐって寝直しました。次の日親にこの話をしました。野球部みたいな坊主の人が私の体に乗ってて怖かったと伝えたところ、坊主の人ってお坊さんじゃないの?と。
お寺にお泊りしたから、何か連れて帰って来たんじゃないかとも言われました。私は霊感のない人間ですが、あの時体験した金縛りは本当に怖かったです。