洒落怖の名作「妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?7話(最終話)」 リアルな怪異の話

洒落にならない怖い話

洒落怖の名作「妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?」を紹介。全7話ある長編の洒落にならない怖い話の7話(最終話)をお届け、リアルで臨場感のある語り手が体験した妖怪や怪異を退治する仕事について質問や体験談を中心に展開する、怖くて不思議で楽しい名作中の名作を。

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洒落怖の名作「妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?7話」

ねむれなーいよーるー

(妖怪って美女いるの?

自称妖怪の美女ならあったことあるよ
ただのいたいひとか、本当かはしらんけど

(おー、元気してたの?

元気ではないけど、まぁなんとかやってる感じ

(きたー

その昔先生に恐怖とは何か聞いたことがある。
その時に先生はお前の後ろにいるもの、だとこたえた。

もちろん、俺には意味がわからなかった。
すると先生は人間にはなぜ後ろには目がないのか?
という意味のわからない質問をしてきた。

俺は分からないと答えた

次に先生は、頭の後ろに目が欲しいと感じたことはあるか?
と聞いてきた。

確かに、あったほうが便利だなぁと俺は思った。
でも、そんなことはあんまり考えたことないなぁと答えた

先生はそれをきくと

自然ではきっと、目が後ろにもあったほうが生き残りやすい。
でも、ならなぜ、この世の大抵の生き物には、それがないんだろうね

進化論に従うなら、後ろに目があった生き物のほうが進化しているはずだ。
でも、例えば、昆虫の複眼でも

それは自分の後ろを見ることはできないらしい。

なら、なぜ?

答えは簡単だ。後ろに目がないほうがいきのこれるんだよ

(久しぶりだ~

「それ」は後ろにいるんだよ。

振り返っても、振り返っても、見えない、「それ」は
多分、生きるためには見えてはいけない「それ」は

いまでも我々のすぐ後ろにいるんだよ。

じっといきをひそめて、見つけてもらうのをまっている。

それが「きょうふ」だ

恐怖はいつだって背後にいる。

先生は最後にそう締めくくった。

俺は先生がかっこつけたことを言っているように感じてむかついたので
その日の先生がスーパーに行くときに背中に
「53歳童貞です」と張り紙をこっそりはっておいた

(ひどいw

たしかに、その日の先生にとっての恐怖は背後にいた

(くそわろた
いちおかえりー

(待ってたよー

(にしても久しぶりだなあwww元気そうで何より

その8にも書いていたよね?違うかな
夜中見たらいたから反応しちゃったよ

(わー久し振りだ
マイペースでまったく構わないからまた楽しみにしています

(いよっ、真打ち登場!

そうだね。

続きは今晩のよるにすこしかくよ。

(今日の夜、楽しみにしてます!

ただいま。

ちょいとどこまで書いたか完全に忘れたから過去ログあさってきます

あー、scの意味がわかったわ。
なんか2ちゃんもいろいろ大変みたいだね。

素で勘違いして立てちまった。

とりあえず、あっちに書き込んでるものをこっちに移すね

特に国家試験とかないし、自分で勝手に名乗って
仕事の依頼が来たら、それをうまいぐあいにこう…それっぽくすればいいんじゃないかな?

危ないかもだけど

この場合のやり方は「鴻門集」と呼んでいる。
多分「鴻門の会」とかなんとかから来てるんだろうね。
始め方はまず、妖怪を呼びつける。そのあと一通り宴会が終わったところで儀式で使う光をすべて消す。
そのあと、お酒が入っていない酒瓶をたたき割る。
それが合図だ。
これが「殺せ」の合図になる。
準備するものは全部で2つ。まずはその殺そうとしている妖怪を倒すのに適した形の物
妖怪は物理的に物を動かせたりすると前にいった気がする。
これはつまり、同じように物理的なものの影響も受けるということだ。
もちろんすべてではないので、各妖怪に合わせて物を選ぶ必要がある。
もう一つは確実に妖怪の位置がわかるようにできるもの。
例え霊感があっても妖怪がはっきり見えるわけじゃないらしいので
その妖怪を一定の位置におびき寄せたり、誘導したりする必要がある
それをするためのものだ。
まぁ、正直準備自体はそんなに問題じゃない。ただ、本番がむずかしいのだ。
それに妖怪を呼びつけて、話し合うかと思わせながら、闇うちをするという形式のものなので
背信にも当たるような行為だ。
やってしまうと、それ以降妖怪に信用されなくなってしまうかもしれない
という大きな職業上のリスクも被うことになる。
つまり、それくらいの覚悟がないと、この殺陣をやってはいけないんだ。

(リアル初遭遇!ドキドキするー

(1おかえりー
前回の話が凄い引きで終わったから続きが気になって仕方なかったよ

(あら来てた

(リアルで1に遭遇したのはじめて!
体には気をつけてね。応援してる。

あそこでの酒瓶の役割を、この場合はミサトさんに勤めてもうことになる。

まぁ、例えがかなりわるいんだけど、うまい説明の仕方が思いつかないから
こういう風に言うが
ミサトさんの魂をお酒として、体を酒瓶にする感じだ。

どこまで説明したかわすれてしまったんだけど、とりあえず
体に妖怪が入り込めるけど、途中で詰まっちゃうような状態に
彼女はなっている。

俺はすばやくミサトさんにその場にしゃがませた

そして、めいんでぃしゅだよー的な詩を大声で叫んだ。

(ミサトはどうなる?
続きお願いします♪

すまぬ、前ログ確認しながらなので、少し遅いかも

俺は心の中で10秒くらい数えた。

そして、ミサトさんの額に「下」と書かれているだろう位置を
ごしごしと手でこすった。

これで準備は整った。うまくいっていれば
ミサトさんに興味をもった妖怪が彼女の中に「入ろう」として
挟まって動けなくなっているはずだ。

暗闇の中、ミサトさんは微かに震えているように感じたが
光がなくて、見えなかった。

先生がいた位置から、足音がこちら側に近づいてきた。

俺は先生に位置を伝えるために、手を2回たたいた。

2回たたくのは特に意味はなかった。たた、その昔、手を三回たたくのは
キリスト教で三位一体を侮辱する行為で、悪魔をよぶってきいたことがあって
まぁ、花子さんとかを呼ぶ時も3回たたいたりするしね

なんで無意識の時は割かし2回たたく。

それを2回くらい繰り返すと
先生は俺の肩に手をかけた。

俺は先生の手を掴んで、ミサトさんの肩にそれをかけた。

そして、俺はミサトさんから離れようとした。

俺はこの時点、このあとどうするべきなのか知らない。
殺陣の最後の部分は半人前はしってはいけないってことになっている。

無暗にやったりしないようにね。

しかし、その時だった。
俺の脚首あたりが、何かにつかまれた。

位置的にはミサトさんだろうけど、でも、確信を持てる。彼女じゃなかった。
イタチとかでもなかった。

理由はわからないんだけど、本能というか勘というか、そういうのが違うって

掴んできたといっても、ものすごい力じゃない。軽く触れてきている程度だ。
俺は迷わずそれを振りほどいた。

掴んできた何かは簡単にほどけた。

俺は急いで、そこを離れようと、5,6歩ほどすばやく脚を動かした。
その時、唐突に、ミサトさんがぼそぼそと何かを言う声が聞こえてきた。

「ももの、こざえ、みりたたた、ほしえみ…」だがなんだが、そんな感じだ。
その音が耳に入った瞬間、俺の体はぞわりと嫌な冷や汗がなぜかわいた。

そんで、なにかがすっと体から抜けていくようなそんな感じの感覚にとらわれた。

クスクスクス。遠くから、何かが笑うような声が聞こえた。

俺はやばい!とおもった。

ミサトさんがつぶやいていたのは「天命漏らし」だ

俺は先生たちがいるほうに体を向けた。

暗闇の中、先生がもぞもぞ動いているのは分かる。
でも、なにが起きているのか把握はできなかった。

一体何が?そう思った時

何かに激しいタックルを食らわされた。

俺は混乱したまま、倒れた。そして、タックルしてきたものはそのまま俺に馬乗りしてきた。
その時ふわりと、いいにおいがした。

ミサトさんの髪の匂いだ。

ミサトさんは俺に馬乗りになったまま動かなかった。
彼女は割かし細いほうだったし、その時期の俺は腹筋とか何とかして
割かし鍛えたんだけど

彼女をどかそうとじたばたしたのに、彼女はびくともしなかった

そんで、そのまましばらく沈黙したままの時間が流れた。

先生がやってくるような気配はなかった。

時間に経つにつれ、俺も冷静になった。じたばらするのをやめ
耳をすませた。風の音と、俺の心臓がどくどくいう声しかしなかった。

どれくらいたったか、いつも通り自分の中で数えることができなかったので
激しく不安になった。

体感かなりの時間のあと、ミサトさんの息遣いが俺の顔に近付いてきた。

彼女は俺の耳元でぼそぼそ、しゃべりはじめた。
残念だけど、彼女がなにを言ったのかは、みんなに教えらないんだけど。

ただ、その時になってやっと俺は理解した。

(相変らず面白すぎるw

でみんなには教えられないっていうのは
聞いたほうも寿命が縮むからなのかな

搬山流とは山を運ぶという意味の流派だ。
俺はずっと、それは山を運ぶだけの意志の強さをという意味だろうと思っていた。

でも、それはあくまで半分が正解で、うちの流派がやろうとしていること
運ぶべき「山」がほんとうにあったこと。

あの時、あの墓地で、俺の妹が出会ったもののこと

ずっとおかしいと思っていたこと

俺の一家に深い憎しみを持っているはずなのに
俺をいまだに野放しにしているイタチのこと

苦しめるためだと、無理やり納得していたが、その本当の理由のこと。

かつて、東南アジアのあの燃えた家で、俺はなぜか助かったこと

先生がいまやろうとしていること

まぁ、これなら確かに合点だなと。俺は思った

うーん、ちょっと色々思い出して疲れてきたから

今日はここまで、またー

(おつかれさまー
また楽しみにしてる

(お疲れさまー!ドキドキする。また来るの待ってるね

(乙乙。楽しかったよー
1のペースでいいからまたよろしくね

やぁ、おはよう。
今日も続きを夜に少し書くよ

(ありがとうございます!
楽しみにしてます!

(おお!おはよう!てかこんにちは
楽しみにしてまっせ

ミサトさんの言葉で、俺は自分の経験に色々と合点がいった

しかし、「天命漏らし」は聞いたほうも、しゃべったほうも
そのどちらのほうも寿命がちじんでしまう。

なので、そのまま聞いていたいという気持ちも大きかったが
何とかしないといけないと、俺はあせった。

先生の本当の目的もやっとわかった
ミサトさんをたすけるためじゃない。先生は彼女の「天命漏らし」の内容を阻止したいいんだ。

そして、殺陣の目標はミサトさんの中に入っている妖怪じゃない。

如是と我聞の話をしたよね?
その我聞のほうを殺すつもりのはずだ

そのためにはまず、「如是」にあたるミサトさんを死なせたと
「我聞」に勘違いさせることをしないといけない。

その手段として先生がやろうとしていることは、ミサトさんの寿命を
ほとんど「天命漏らし」させて使いきらせるつもりだ。

先生は妖怪を宴会でいい気分にさせたあと、お願いごとを言わないといけないところで
詩をやめた。

妖怪からしたら、突然宴会に呼ばれて、飲み食いして
そんで、あとはどうぞご自由にー
って感じに放っておかれたようなもんだ。

ここで儀式をした俺たちと、妖怪の間に一種の借りのような状態が発生する。

つまり、妖怪が宴会を開いた先生や俺に対して、本来は何かしらお返しすれば
それで因果がつりあって、双方気持ちよく宴会を終えるはずだったのに
こちら側はなにもお願いしないから

妖怪は俺にたちに対して借りができた。

そんで、妖怪ってのは借りを作りたがらない。
因果が生まれちまうからね。

なので、妖怪はこれを返そうとする。

もちろん、人間なら借りを返そうと思ったら、相手が喜びそうなことを一生懸命考えたりするけど
妖怪はそんなまどろっこしいことはしない。

先生はミサトさんをその場に「用意」したんだ

妖怪はかつてミサトさんに「天命漏らし」させた。

なら、ここに呼んだのはそれをもう一回させるためだ。
妖怪は勝手にそう判断するらしい。

どういう思考の飛躍すれば妖怪がそんな風にこの儀式をとらえるのか知らないが

彼らは割かしとりあえず繰り返すことがすきなようだ。
先生は、妖怪のこの繰り返しを狙った。

先生が詩を止めた時に、先生の目的を察せなかったのからも分かる通り
おれはまだまだ青いようだ。

しかし、俺からしたら、先生のそんな都合は聞かされていないし
意味がわからん。確かに俺もミサトさんの言葉で色々とわかったけど

でも、まだ遠いことだし、そのためにミサトさんの寿命を使いきるのはおかしい
大体、先生はミサトさん寿命が尽きたに、そのフォローとか入れるつもりなのだろうか?
先生のことだし、使い終わったら、襤褸雑巾のようにぽいって可能性だってある

まぁ、混乱していたし、俺は割かし予定がはずれるとてんぱっちまうタイプなので
とりあえず、この場はミサトさんを助けようと、無意識に体が動いた。

あらかじめ、袖の下に隠していた、奥の手だ。

奥の手の名は前のスレとかにも一度出したが「洗心術」

うちの流派には全部で四法三術が伝わっているんだけど
その中でも、威力は下の下の下
正直ほとんど役に立たない。

ただ、この術は「術」であるにもかかわらず
高めると「道」につながる珍しい「術」だ。

しかも、現代でも修業できるお手軽のもので。
たぶん、みんなも修業できる。

そんで、まぁ、威力に目をつぶるとしても
習得するためにはひたすら時間がかかる。

皆は君子剣というものを知っているかわからないんだど
それににたものだ。

自分の心を磨き、剣のようにとぎ澄ます。それが「洗心術」

具体的な修業方法はとても簡単。
「一日三自省」だ。
つまり、日常生活の中で朝昼晩に3回、またはそれ以上
時間を設けて、自分の行動を思い返す時間を設ける。短くても10分は必要らしい

一番重要なのは、自分の行動で自分が後悔するような要素があるかどうか考えることだ。
そんで、後悔があった場合、自省の時間がおわったら、すぐに後悔の原因をなるべく取り除きに行く。
例えば、告白しようとしてうじうじしていたら、タイミング逃した
そんで自省の時間で、それが自分にとっての後悔だったら
すぐに告白しに行く。といった感じだ。
これをひらすら毎日繰り返す。

そんであるとき、自省をしても何の後悔もないときがある。
この状態が1週間続くと洗剣術は小成する。

自分の体と心がまっすぐに一本の芯を通すようになり。
つまり、「正直」に至る。

そうなまると、自分の行為や言葉のすべてに自分の心がそのまま表れる。

あ、みすった「洗心術」

「寺生まれのT」の話はみんなからわりとばかにされてるけど
でも、俺的にはあれにもわりかし現実味もある

もちろん道行も必要なんだけど、「洗心術」を極めた人間は

魑魅魍魎にたいしては「破ァ」と一喝するだけで退散させることができるという。
言葉に自分の魂をそのままのせて、相手にぶつけることができるからだ。

この術を小成させるためには個人差が激しい。
短い人で1年、長い人で60年が必要だ。

すまぬ、用事で来たので、ちょいりせき

(Tさん知ってんのかい

(そら有名なコピペだし見たことはあるだろうよ
そのコピペが荒唐無稽に見えるだろうけど一理あるって話だろ

(きゃーーーーー1が離席
このまままたいなくなるんじゃ。。。。

(1さん来てたのか
前回、と言っても3ヶ月前になるけど、それ以降会えなかったので再び質問

・巨人とか小人とかも霊的、妖怪的に解釈可能な存在なの?
・1さんの流派的には鬼についてどう解釈しているのか、日本と中国の鬼の概念の違いについても踏まえて

あと、武道・武術などを鍛練することは霊的には何か影響力はあるのだろうか、
過去スレの話見てもワン君が鍛練はしていたようだし
もし霊的な影響力はなくてもこういう仕事をする上ではメリットはある?逆にデメリットがあったりとかはある?

まずは質問の回答からっす。

話の続き気になる人には申し訳ないけど、我慢頼む

巨人や小人に関してだけど、あのよく前スレでいう黒いもやもやってやつ?

俺は霊感ないから、みたことないし、場合によると思うから適当なことしか言えないけど
ここで重要なのは、なぜ巨人や小人に見えるってことだと思う。

妖怪である場合、普通は見えないから、見えた場合、妖怪側から何かしらこちら側に
アプローチしようとしているんだと思う。

霊だった場合も同じだね。
霊の場合、小人と巨人、どっちにしても障害者として意味合いが強いと思うんだけど
具体的には専門外だからしらん

妖怪は単純で動物に似ているから、そっから考えるのが普通だけど

動物からしたら、自分より大きいほうが強いと思うらしいんだよね
例えばクマと出会った時は、手を上にのばして、なるべく自分を大きく見せるのが対処法とか。

なら、妖怪の場合はこちら側を威嚇するためとか、警戒させるためとかの可能性が大きいよね?

そして、小人は器用さやすばしっこさがあるよね。
一般論だと、見られたいけど、なにをしているかばれたくないときに
小人のようにみえるって感じだと思う。

まぁ、あくまで印象だから、実際どうかはしらん

鬼についてだけど、この漢字はもともと中国のほうでは幽霊って意味合いがでかい

そんで、日本での鬼って、ヒト型でなんか普通に見ることができるよね

つまり、鬼というのは本来人間であるということが見て取れる
日本の昔話だと、女の人が鬼になるとかの話が割とごろごろしてるよね

丑の刻まえりとかも、鬼になるための儀式だし。

(ほす

(やっぱ面白いね
待ってた甲斐があるよ

(続きが気になる

(ほす

(ほしゅ テヘペロ

(待ってるよー

(ほしぃ

やぁ。

いまから書いて行くよ

さて、続き。

「洗心術」についてだっけ?

俺はこの時洗心術を小成するくらいの領域だった。
いわゆる後悔をしない状態かな?

まぁ、そのかわり、あきらめとかそういう感情が多くなったんだけど
これを解決できれば大成の域だね。

修業法は前にも変えてある通りの奴と、あと、あれだけじゃあ、実際に
使えものになるかというとならないので、同時に色々やったりもしたんだが
企業秘密ってことで

俺の場合3年でここまで来たんだが、先生には使えるようになったと教えていなかった。
いざって時の物にしたかったからね。

そんで、小成の域だと、流石にTさんみたいに「破ァ」っていうと何もかも解決にはいたらないので
小道具を用意している。

物理的なもので

アマゾンで買った小さな拡声器だ。

(アマゾンかよw

(流石Amazonさんやで

まずは、自分の中で感情を作った。つくる感情は怒り

感情の作り方は演劇の本とかかって勉強したんだけど
怒りの場合は、最初からだから入ると簡単らしい。
つまり怒ったときの体の反応かな?わなわなしたり、歯を食いしばったり
拳を握り締めたり

そんで今までの怒った出来事とかを思い出したりしてね

まぁ、体感時間はわりとあったから、余裕は結構あった。

そうしていると、本当に無性に腹が立ってきた。

なにが「天命漏らし」だよ、なにが新しい弟子だよ
こっちは、可愛い中学生だとわかってわりと嬉しかったんだぞ!

とかなんとか自然と頭に浮かんだ。

拡声器のスイッチを手探りで開けて、俺はそれを口に当てて

「ぬぅんー」とかそんな感じに適当に叫んだ
なるべく言葉に怒りを込めてね。

ミサトさんは急に俺が声を上げたのにびっくりしたように
びくんと飛び上がった

それと同時に、こっちにっざっざって急いでかけてくる足音が聞こえた

足音は俺のほうに近づいてくると、何かに胸倉を掴まれ立たされた。

暗闇の中顔はよく見えないけど、息遣いは先生の物だった。
先生はなにも言わずに俺の腹にパンチをいっぱついれた。

このころになると割と鍛えてたので、あんまり痛くなかった。
でも先生の言いたいことはわかった。

余計なことはするな。

先生はそう伝えてきたんだ。

そして、ミサトさんのほうから、彼女が声をあげて泣く音が聞こえてきた

っち、と先生のほうから舌打ちする音が聞こえた。

そんで先生は荷物が置いてあるほうに向かうとがさごそと物を探し
懐中電灯を取り出したのか、明かりをつけて彼女のほうを照らした。

先生が明かりをつけるってことは、妖怪はもういないらしい。
なんだかんだ俺の術が通用した!と少し喜んだが、すぐに

俺はぎょっとなった。

ミサトさんは地べたに座り込み、泣いていた。体中に泥やら砂やらがついている
確かに、俺に馬乗りやらなんやらしたが、そンなことがあってもいくらなんでもこの量は…
って感じについている。

しかも

彼女は手でぶちぶちぶちとものすごい勢いで自分の髪の毛を引きちぎっていた。

俺は先生のほうに急いでどうしますか?って感じに合図を送ったんだが
先生は首を振って、ストップと返事した。

俺は先生にしたがった。

助けたくないわけではないが、髪をむしるくらいなら命の危険はないだろうし
それに先生の目的も達成できそうだった。

髪の毛というのは昔から命の代わりと考えられていて
それを全部とると、一回生まれ変わることになる。

まぁ、お坊さんになるときとかにも一回全部剃るよね
あれは煩悩とかをすてるんだけど、つまり、一回しんで生まれ変わって
真白の状態になるので煩悩も全部消えるみたいな意味があるのかな?

昔の話だと、三国志の時代農民を安心させるため
曹操は麦を踏みつけたものは死罪になる軍紀を決めた。

だけど、あるとき曹操自身がそれを間違って踏んだ。
曹操は自分の命を絶たないと、軍紀が護られなくなると考え

曹操は自分の首の代わりに髪を深く切り
髪の毛で自分の命の代わりにした

という話もあるくらい、髪の毛は大切なんだよ。

まぁ、でも、それは昔の人が髪の毛が命の代わりとなる、と信じてるから
代わりになるのであった、今だとそうでもないのだが。

今回の状況ではどうやら髪の毛はなんとか命の代わりにできそうだ

よく幽霊とか妖怪とか悪魔とかそういうのが乗り移ると
自分の髪の毛をむしるとかそういうこと聞くよね?

まぁ、聞いたことなくても、そうなるみたいなんだが…

人間は自分の命がものすごい勢いでなくなると、かわりに髪の毛を
むしって、それを代わりにすることがあるらしい。

この時に、ちゃんとした措置を取ると、髪の毛を身代わりにできる。

ミサトさんが髪の毛をがしがしむしっているのを見て、俺は
いい匂いがしたのにもったいないなぁとかおもった。

俺は髪ふぇちなのかも

そんで、彼女の頭皮の一部も向けてしあったのか、だらだらと
血が流れ始めて、かなり悲惨な様子だった。

しばらく待つと、彼女は髪の毛を全部むしり取った。
それを見た先生はすばやく動いた。

むしられた髪の毛をなるべく集めて、それを蝋燭に巻き始めた

俺は急いで荷物のほうから塩入生姜水をとりだし、それをむりやり
まだ泣きまくるミサトさんに無理やり飲ませた。

それは思う。

すまん、飛び込みの仕事が入った。

今日はむりっぽい…
期待させといめんご

(このSっ子め

(わかった俺も仕事行こう
1きをつけてな

(働くねえ
頑張って稼げよー

またこんなクソスレたててしまって、ごめんって

おひさしゅうございますぅ

(え?本物?

俺が俺なのかっていう哲学的な質問なら俺だよ

妖怪退治の仕事をしている本物かっていう質問なら、俺は本物だって言うけど
実際どうかの判断は自分でしてくり

(待ってたよ!
楽しく読ませてもらってた!
だいぶ前にさ
霊は人間に幻覚を見せるだけであって、
妖怪は痕跡を残すものだって言ってたよね?
その考え方だとポルターガイストとかってみんな妖怪の仕業になっちゃうけどどうなんでしょ?

そういうことになるね。

幽霊の専門家じゃないから、幽霊のことはよくわからないけど
モノが動いたら、それは妖怪だと思う。

まぁ、幽霊が幻覚を見させて、実は人間が動かしてのに、幽霊が動かしているように見せかけるとかは
普通にありそうだね

さて、じゃあ、大分空いてしまったけど、続き書いていきたいと思うよ

生姜水を飲ませると、ミサトさんは激しく嘔吐し始めた。
吐いたものは確認しなかった。

まぁ、ばっちいのもあるし、暗くて見えなかったのもある。
いい匂いはしなかったね。

そして、先生は髪の毛を蝋燭に巻き終えると、カバンの中から鏡を取り出した。

この鏡だけど、そんなに大きくない、ホームセンターで普通に売ってあるようなものなんだけど
表面をガムテープで全部見えないように張っている。

それを地面に置いて、その上にロウソクを立てて、蝋燭に火をつけた。
もちろん、風から守るようにね。

そこからはしばらく、俺は美里さんを介抱して、先生はロウソクをただただ静かに見守った。

時間にして3,4分くらいたって、ようやくミサトさんの様子は落ち着いた。
胸を上下させながら、しかし、頭がひどい有様なのに、特に痛がる様子はなかった。

儀式を始める前に、彼女にはなるべく儀式中はしゃべらないでほしいと
あらかじめ伝えていたが

正気にもどった彼女は健気にも、それを守っていたのかもしれない。

まぁ、気力がなかったってだけかもしれないなぁ、と俺は思った。

そんでもって、その頃から、あたり一面に髪の毛が燃えた時の嫌な匂いが漂ってきた。

あ、ちなみになぜこんなに期間が空いてしまったかというと

実は大学を受けることになって、仕事とかもあってなかなかこれなかったんだ。

すまぬ…すまぬ…

大学受かりました。今年の春からピカピカの一年生(23歳)っす

(あらまぁそんな若かったっけ?
コールタールの如く濃い人生で羨ましいわ
合格おめでとう!

無理せず語ってくれればいいですよ!
いなくなるなら
死なずにまた現れてくれたらそれでいい

すると先生は鏡をトントン叩いて、ロウソクを倒した。
ロウソクはそれでも、燃えていた。

俺はそれを合図にミサトさんを支えながら、彼女をロウソクの前に誘導した。

そして、小声で、ロウソクをつばで消して。
と伝えた。

先生はそれをきくと、なるべくつばを溜めてから、唾をかけなさい。
あと、息で消さないように注意するように

と補足した。

ミサトさんは首を縦に振ると、注意深く、ロウソクの火に唾を垂らして
それを消した。

先生は近くにあった石で鏡を2,3回強く叩いた。
そして鏡が割れると、ロウソクごと、それを土に埋め始めた。

ガムテープを巻いている理由は、この時、鏡の破片が飛び散らないようにするためなんだ。

鏡を完全に埋め終えると、先生はミサトさんに、もう少し頑張れるか?
と聞いた。

彼女はしばらく悩んでいたようだったが、結局最後は頷いた。

俺は結構驚いた。ただの中学生が、こうも精神力あるとは思ってなかった。

先生はそれを見ると、俺の肩をに手をかけながら、立ち上がった。

そして、詩を歌い始めた。

詩の内容は主に宴の終わりを告げるものだ。

来てくれた妖怪にひどいことをしたんだけど、それは無視して
特に触れなかった。

本来では、謝罪したり、言い訳したり、色々やらないといけないんだけど
先生はそれをしなかった。

まぁ、妖怪退治にとって妖怪からの信頼で食って言っているようなものだから
結構致命的なことなんだけどね。

妖怪側からしたら、宴だと思って行ったら、なんかわかんないうちにぶん殴られたんだからね

もし、その妖怪がおしゃべりで、それがほかの妖怪とかに広まったりすると
以降、妖怪を呼んでも来なくなるかもしれない。

うちの看板が潰れかねないんだよね。

それでも、先生はそれをしなかった。

この場合、先生の目的は単純で、もっかい俺が追い払った妖怪を呼ぶつもりなんだ

宴の終わりを告げ終わると、先生は儀式に使ったほかのものにも土をかぶせて
埋め始めた。

先生は特に何も言わなかったんだけど、俺はミサトさんを地面に座らせると、カバンからお酒を取り出して
地面に撒いた。

これは妖怪が戻ってきた時の時間稼ぎなんだけど、前に一度話したっけ?

長いあいだ仕事をしてきたわけだし、これくらいは言われなくても、自分でやった。

俺はもちろん、少しずつ撒こうと思ったんだけど
そこで、急に寒気がした。

そして次の瞬間、腕が何者かに掴まれ、酒が入った瓶を落としてしまった。

(うわ1が居る!おかえり!大学合格おめでとう!
続き待ってるよー

(数ヶ月ぶりに妖怪退治のスレが気になってみてみたら
更新されてる。勘が冴えてるわwww

(久しぶり

(やっぱりきてくれた

俺は来た!と思った。

もう少し時間が必要かと思ったら、結構すぐやってきたみたいだ。

まぁ、もちろんさっきのやつじゃない可能性もあるけど
8割8分くらいはそいつだろうね。

なんせ、こっちはぶん殴っといて、誤りも言い訳もしないわけだ。
相当穏やかな妖怪じゃないと、怒って仕返しに来るのは当たり前だ。

でも、妖怪は単純だから、仕返し<お酒なんだよなぁ。

俺が酒瓶を落としたのをみて、先生は土を掘る手を止めた。

そして、座っているミサトさんの方に近寄った

先生は座っているミサトさんの周りをすばやくしめ縄で囲い
彼女にそのなかでじっとしているようにいった。

そして、俺の方にずかずか近寄ってくると、邪魔、するな、何があっても、山
と合図をしてきた。

山という合図は、うちでは非常につよい命令系となっていて
それを出されたら、絶対に従わないといけない。

違反したら、破門扱いだ。

俺は先生からその合図を教わってから、一度もそれを使われたことはなかった。
俺は内心でごめんなさい、ミサトさんと、彼女に謝っておいた。
先生はまだ、我聞を殺すことを諦めていない。
そんでもって、俺はその先生に従うことにした。
ミサトさんには犠牲になってもらう。
良心の呵責はもちろんあった。さっきは頭がかっと熱くなって、儀式の邪魔さえしたしね。
まぁ、それは妖怪退治として半人前の証拠なんだろうけどね。
先生はそれを見抜いて、わざと俺に隠す形で物事を進めて
既成事実を作ろうとしたが、俺が天命漏らしを聞いて、気がついてしまった
それでも、中止にするわけには行かないから、山の合図
今思うと、ひとりの人間の損得を大切にしてはいけない。
自分のやることをよく考えて、冷静に、情を挟まず行動しろ、っていう意味も込められていたんだろうね

そして、先生はまた詩を歌い始めた。

今度の詩は、三人歌だ。

三人歌というものは妖怪に大して嘘をつくときに歌う詩だ。
独特の言い回しで、嘘をつきたい事柄を、三回いう。

これで、あまり深刻だったり、明白じゃない自体であれば
妖怪を騙せる。といううちの流派の術の一つだ。

昔から、三という数字はたくさんという意味らしい。

キリがいいなら5とか10とかでもいいのに
なぜ三がたくさんなのかというと、妖怪や神様にとって三がたくさんの意味らしい。
そこから普及したんだろね

まぁ、だから妖怪に絡む事柄には三が多い。三尸虫とかもね

(追い付いた!応援してます

ちなみにだけど、みんなは三人成虎っていう話を知ってるかな?
ある日、?恭っていう中国の昔の人が魏の国の王に
もし、ある人があなたに対して街に虎が出たと言ったら、信じますか?と聞いた。
すると王様は信じないだろうと答えた。
?恭はなら二人の人が、街に虎が出たと言ったら信じますか?と更に聞いた
王様は少しは疑いはじめるだろうねといった。
じゃあ、三人が街に虎が出たと言ったら、信じますか?と?恭はまた聞いた
王様はそれなら信じるだろうと答えた。
まぁ、つまり、本当に虎が出ていなくても、たくさんの人間がそれが本当だといえば
それを信じてしまうということだ。

この三人歌という名前はこっから来ている

同じ事柄を三回繰り返すと、妖怪はそれを信じる。
もちろんバレバレのうそはダメだけどね。

だから、嘘をつくときは慎重に言葉を選ばないとダメだ。

もしバレてしまったら、信用を完全になくしてしまうからね。

できれば、使いたくない詩だけど、まぁ、うまく使えばこれほど効果的なものも
ないよね。

先生がついた嘘は、ミサトさんにはもう触れないで欲しい。
触れられたらいまいちばん困る。

というものだ。

妖怪は怒っているから、俺たちが困ることをしたくてうずうずしているはずだ。
俺たちの目的からしたら、むしろ、もう一回触って欲しいんだけど
わざと逆なことをいって、妖怪を誘導した。

さらに、先生は妖怪が信じ込むようにミサトさんの周りを大切そうにしめ縄で囲った。

大切に囲ったんだから、そりゃあ、触ったら困るんだろうなって思うじゃん?

そして、詩が終わると、俺と先生はミサトさんから少し距離をとった。

去り際に、お酒の方を確認したら、結構撒いたにも関わらず
結構乾ききろうとしていた。

しばらくそのまま待っていると、風の音や、海からの波の音以外にも
なんか奇妙な音が聞こえてきた。

何かがはねているような音だ。

たたん、たたんって感じ?重い球体が低い位置から落ちた感じの音?
そんな音が聞こえてきた。

よく耳を澄ますと、それはミサトさんの周りのほうから聞こえてきた。

たたん、たたんっと

ミサトさんの周りを、音がぐるぐる回る。

ミサトさんのほうを目を凝らしてみると、彼女は居心地が悪そうにもぞもぞ動いていた

(最近の妖怪事情聞きたいな!
直近の仕事はいつでどんなのだったかとか

まだっかなぁ(((o(*゚▽゚*)o)))

最近はもっぱら大きな仕事は貰わず、定期的なお祓い的なもののみをやっているね。

例えば今日はとある川で蛍が今年もちゃんと出るように、蛍錦という蛍をなくしてしまうと言われる妖怪と交渉してきた。

(お疲れ様
答えてくれてありがとう
へぁーーー虫とか動物って妖怪と必ず友好的とは限らないんだ
いろんなのがいるねー(((o(*゚▽゚*)o)))
同行してみたいわ、、、|ωΦ*)コソーリ・・・

友好かどうかはともかく、いつも書いているように
無自覚でこっちに迷惑をかけちゃうことが一番多いね。

例えば、蚊は人間のちを吸うけど、蚊は人間にたいして悪意を持っている
ってわけでもないだろ?

だから交渉する必要が出てくる。

蚊にもっと栄養のあるものあげるから
人間から血をすわないでくれーみたいなね

まぁ、蚊は交渉できないけど、そんな感じ

「蛍錦」の場合は、別に蛍を食べるとか、蛍を殺すとかってわけじゃないんだけど
いるだけど、蛍が出にくくなるらしいから

彼には毎年の夏だけ、場所を移してもらってるんだよ。
まぁ、秋頃にまた居心地のいい綺麗な川にもどっておいでー
っていつも商売のために言っているのは内緒な

なかなか本筋の方話進まなくてすまん。ねるねるねーるね

続き

近づくタイミングを図っていると
音はしばらく跳ねると、今度はゆっくりとゴロゴロ転がるような音に変化した。

俺は慎重にしめ縄の方に近づいた。なるべくゴロゴロ音とぶつからないようにね。

そんで胸ポケットからインクペンを取り出して、地面としめ縄を横切るようにインクを垂らした。

一応、これでしめ縄は切れたことになる。

ちなみにだけど、俺はミサトさんに申し訳なくて、彼女の顔を見れなかったから
わざと彼女の背後の方に書いた。

そして、その場を離れて、もう一度しばらく様子を見た。

すると、ゴロゴロする音は線の方で消えた。
さらに、ミサトさんは前後にゆっくりとゆっさゆっさ、しはじめた。

俺はそれを見ると、急いでしめ縄と地面の線をずらした。
これで、再びしめ縄が働く。

とりあえず立てておく。
11でいいんだっけ?

おひさしぶり

まぁ、今日はあまり時間ないので短い話をひとつ。
ちょうど最近都市伝説の話を食堂で聞いたんだけど、なんだかそれがどうしても頭から離れないから
話すわ。
たぶんスクエアってぐぐると出てくる都市伝説なんだけど、ウィキのやつをコピペすると
5人の学生達が雪山へでかけたんだけど、猛吹雪となって学生達は遭難してしまった。
そして途中、5人のうち1人死んだ。
残った4人は吹雪の中、山小屋を見つけ、そこで一夜を過ごすことにした。
しかし、山小屋の中に暖房とかないし「寝たら死ぬー」って考えた4人は寝ないための方法を考えた。
4人が部屋の四隅に1人ずつ座り、最初の1人が壁に手を当てつつ2人目の場所まで歩き2人目の肩を叩く。
1人目は2人目が居た場所に座り、2人目は1人目同様、壁に手を当てつつ3人目の場所まで歩き肩を叩く。
2人目は3人目がいた場所に座り、3人目は4人目を、4人目が1人目の肩を叩くことで一周し、それを繰り返すというもの。
四角い部屋を周ることからこれを「スクエア」と名付けた。
自分の番が来たら寝ずに済むし、次の仲間に回すという使命感で頑張れるという理由から考え出されたものだった。
この方法で学生達は何とか吹雪が止むまで持ちこたえ、無事に下山できたのだった。
しかし仲間の1人が、「この方法だと1人目は2人目の場所へと移動しているので、4人目は2人分移動しないと1人目の肩を叩ける事は在り得ないため
4人では出来ない」と気付く。
話の結末としては、死んだ仲間が5人目として密かに加わり、仲間を助けた、というものである
って感じだ。

(最近退治した妖怪は?

諸事情で最近はあんまり仕事引き受けてないね。
先生から引き継いだ、定期的にやらないといけない仕事以外は遠慮させてもらってる。

この話の落ちはまぁ、死んだ仲間がいつの間にか混ざってた!

って風に語られてるのが、どうも個人的にしっくりこないんだよね。
なぜなら、何度も話しているように、幽霊ってのは物理的なことはあんまりできない。

もちろん、触れられたと勘違いさせることはできるんだけどね

じゃあ、俺が何を言いたいかというと、このスクエアに妖怪が混ざってた!
とかそういうわけでもない。

妖怪はあくまで気ままに生きているので、ぽっと人間がやりだしたことを理解して
急に協力しだすなんてのは筋が通らない。

面白いことをしてるわけでもないし、なんかお願いされたわけでもないのでね。

ならば、この話を俺的に筋が通るように整理すると、こうなる

最初に山に登った時から、6人いたんだよ

つまり、6人で山を登り始めて、途中で一人死ぬ。
そして、5人で山小屋に入って。5人で「スクエア」をする。

しかし、朝になったら

一人消えてるんだよ。
ほかの四人は消えた一人と一緒に来たこととか、存在とかそういうのを忘れて。

これなら、筋が通る。
なぜなら、この現象にはちゃんとした妖怪界隈の名前がついている。

結構有名な名前で「神隠し」だ。

「神隠し」に関しては俺がとやかくいうより、ウィキペディアでみてもらったほうがはやい
まぁ、大体のところはみんながイメージするところとあんま変わんないしね。

人かひゅっと消えたりするのが「神隠し」だってのは有名だからね。

でも、あまり有名じゃないのは「神隠し」にあった場合、周りの人間がその人の存在をしばらく
忘れてしまうこともある。

例えばだけど、子供たちが遊んでいて、いつの間にか一人消えて
そんで、帰ってきた後に、大人たちが一人消えていることに気が付く。

この場合、子供たちは大人たちに言われるまで、自分たちの友人の存在を忘れていたことになる。

これがもっとひどい場合、大人たちすら忘れてしまい、そのうちひょっとした拍子
まぁ、家族写真をみたり、その子の持ち物をみたりして「あれ?いない?」
と気が付く。

だから、とは言わないけど。

たまには自分のアルバムとか、携帯の写真とかを覗いて、確認したほうがいいかもね。

もしかしたら、いつの間にか自分の大切な人のことを忘れてしまっているかもね。

特に、最近はスキーのシーズンだしね。

(なんか、こじつけひどくて失笑

まぁ、こじつけと言えばそうだね。
元の話も都市伝説だから、失笑を買うレベルくらいに考えてもらったほうがこっちも気が楽かな。

個人的にもやっとしただけの話だから、つまらなかったら流してw

(しばらく粘着してみよう
神隠しと記憶喪失てのが、聞いたこともない組み合わせで興味深い

神隠しと記憶喪失は結構密接な関係があるよ。
まぁ、ふつうは神隠しにあった人が戻ってきたとき、いなくなっていた間の記憶がない

とかいう人がいたりするよね。

じゃあ、逆にされた人の周りの人の記憶が消えていてもおかしくないだろ

まぁ>>10のとおりこじつけって言われたら終わりだけど。

(久しぶりに見たよ元気そうだね
俺は話を聞きたいから待っていたよ
この人の話は面白い

さて、少し時間ができたのでなんかエピソードでも話そうと思う。
最近何退治してる?って聞かれたし、ちょうどこの前にやった「定期ていな仕事」
の一つを話そうかな。
その仕事は簡単に言うと大体3年くらいを周期に一度山に行って、夜の間に山を登りながら山頂まで
都会の土を少しずつ山に撒いて、さらにいろいろやるってやつ。
そんなに高い山じゃないんだけど、割かし土が重くて肉体労働になる。
なぜそんなことをしないといけないか言うと、そのやまはいわゆる「禁山」ってやつだ。
まぁ、禁山ってのはあくまでうちではそう呼んでいるだけで、本当の名前は別にあってここでは伏せさせてもらうんだけど
なぜ、「禁山」って呼ぶかというと、昔立ち入り禁止だった山なんだ。
暗黙のルールでとか、怖い妖怪が住んでいるとか、そういう理由じゃない。
当時の領主様とかが実際に決めた立ち入り禁止エリアなんだよね。
理由としては今だと考えられないけど、当時は山賊がいたんだよね。
食っていけなくなった農民とか、落ち武者とかそういうやつらが山に入って
集まって村とか襲って金銭を奪うわけだ。
討伐しようにも、山賊は山の中を知り尽くしているわけだから、行く人数が少なかったら逆に返り討ちに合うし
人数が多いと山の中に隠れてひっそりやり過ごすわけだ。
そんな山賊が生まれないようにするために、一部の地域では一部の山を立ち入り禁止にしたんだ。
そう言う山をうちでは「禁山」とひとくくりにしてよんでいる。

昔のそういう名残で、道も整備されていないし、森もあるしで
最近でも人の気がまったくない禁山も多いらしいんだけど。

やっぱり人がいないと、そういう場所には妖怪が住み着きやすい。
まぁ、住み着いたところで、めったに人が行かないし。誰も迷惑しないから別にいいんじゃね?
ってなるかもだけど。

最近の日本の山って必ず誰かしらの土地になっているみたいで
その土地の持ち主が妖怪とか住み着いたらいやだなぁっておもって俺みたいなやつに頼んで
お祓い的なことをしてもらうわけだ。

(ほぅほぅ
おもしろそう

昔の中卒半ニートと違って、今は一応学生してるから、こういうちょっと移動に時間がかかる仕事は
長期休みにすることにしてる。

この「禁山」にいったのはちょうど先月の冬休みの間で。お正月返上の仕事となった。

俺は弟子ちゃんをつれてまず東京まで新幹線で行って、河川敷あたりで土をでっかいコーラのペットボトル6本分くらいに
詰めた。

その日の夜はビジネスホテルに泊まって、翌朝東京から四国まではフェリーで移動した。
飛行機が一番理想なんだけど、土がねw
重いし、不審がられるので、フェリーにした。

車とか電車とかはさすがにしんどいしね。

そんで、四国について電車で2,3時間、レンタカーで3,4時間。
例の山の近くまで来た。
車での移動中、休憩でパーキングエリアに寄ったとき、依頼してきた人に電話をして
今から山のほうに入ると連絡する。

この件の依頼人とは実はあったとこがない。
山に入る時もべつに立ち会うわけでもないので、正直いかないで、もうやったよー
とかうそをついてもばれないんだけど。

でも、先生がなくなった際、いろんなところに連絡して、今後も仕事を任せていただけますか?
って聞きまわったところ4割くらいがもう来なくていいって言ってきたので

たとえ会ったことのない人の仕事でも、ちゃんと仕事をして
信頼関係を築いていかないといけない。

そのうち仕事紹介してくれたりするかもだし。

俺と弟子ちゃんは荷物をまとめて、空が完全に暗くなるのをまった。
まぁ、もう着いた頃には夕方だったので、そんなに待たなかったね。

雪は降ってなかったけど、くっそ寒かったから車のエンジンを止めた後は
防寒具をフル装備して晩飯のおにぎりとかをたべた。

6時くらいになると、外はほとんど真っ暗だった。
携帯は圏外だったのでコンパスやらGPSやらそういう迷わないときのための装備とか
山には道がほとんどないので、登山用のブーツをはいたりとかして
持っていくものを準備して、土を背負って出発した。

山に入り始めると、一気に寒さが2割くらいました。

一応いままでの山を回るための順路に目印として木にしるしをつけていて
それを頼りに山をぐるぐる回るようにして上る。

土は10メートルくらいおきにすこし地面に垂らしておく。

なぜこれをするかというと、人間の気が含まれているらしい。
まぁ、河川敷のものだけど、せれでも都会の土ってものは人間臭さがしみ込んでいるらしい。

(面白そうなスレめっけ、はーやーくー

山はそんなに高い奴じゃない。具体的にどれくらい高いかは知らんが、それでも1時間半くらいで
山の真ん中くらいまでついた。

ここら辺まで来ると少しだけだけど、雪のあととかあったりもした。

弟子ちゃんはこういう真冬の山の中の野外活動初体験で、かなりしんどそうな顔をしていた

本当は連れてくる気がなかったんだけど、私もぜひ!みたいな感じでついてきた手前
弱音もはけないんだろうね。

休憩を設けたかったけど、休憩できるような場所はあたりになかった。

山の中では極力しゃべらないほうがいいので、雑談して気を紛らわしてやることもできなかった。
そんな中弟子ちゃんが突然ビックとなってしりもちをついた

あ、ちなみにだけど、弟子ちゃんが前のほうを歩いていて、俺が後ろのほうからついていく感じだった。
俺はどうしたんだ!って駆け寄ると、彼女は青い顔で前の木のほうを指さしていた。

木の枝にはバービー人形がつるされていた。

彼女はそれに驚いたらしい。

俺はなんだ、そんなことかと思ったけど。
弟子ちゃん的には腰が抜けたらしくて、3,4分くらい立てなかった。

山の中にこういうものは結構あったりする。なんでここにあるんだろうって気にしても
無駄だ。

ただの悪戯かもしれないし、なんかの意味があるかもしれんが
関わるだけ損だ。金にもならないしね

俺は手で「気にするな」「無視」と合図をした。

そういえば、弟子ちゃんが疲れていることに関しては少し気をまわしてたけど
怖さに関しては完全に忘れてた。

そりゃあ、初めてこんなコンディションの夜の山に入って、怖くないわけがないわな。

俺はカバンから飲み物を取り出した。
この場合の飲み物はよく使っている日本酒ではないw

まぁ、未成年に飲ませるもんじゃないしね。

山の中で儀式をするわけでもないのに、何かをたべたり、飲んだりするのは本当はよくないんだけど
なぜなら、そういうことをすると、第一によくない気がついでに入るかもしれないから
第二に、もし妖怪とかそういうのがいたら「あれ?なんかうまそうなもん食ってんじゃん?なに?なに?俺の分は?」
ってなってあげないと怒る。

だから昔の人が山で狩りとかする時に1個おにぎりを食べると、もう一個を捨てたりするらしいね。

うちの場合、どうしても必要だと感じたときは、もち米を煮詰めて、中にショウガを入れたものを飲む。

おいしくはないけど、保温瓶にいれてるから。
まぁ、少しあったかい。

これなら、妖怪は興味持たないから寄ってこないし、悪い気が入ってもすぐに出るらしいから
影響がないらしいね。

(妖怪がみえるの?

ほとんどの場合見えないよ。
俺は霊感ないし、妖怪は人の目に触れるのが嫌だから、基本身を隠してるからね。

飲み物をいっぱい弟子ちゃんに飲ませると、俺は彼女を連れて再び作業を開始した。

そしてさらにそれから1時間くらい。山頂にはつかなかったけど、とってきた土が底をついた。
ここからが、本番だ。

俺はとりあえず一番外の防寒具を脱いで、カバンから汚れたジャージをとりだして
それを履いた。

前に言ったかどうか忘れたけど。
神様に合うときはきれいな恰好。妖怪に合うときは汚い格好のほうが好まれるらしいからね

そんで、弟子ちゃんは持ってきた特別な打楽器を一定のリズムで打ってもらって

俺はいつものように詩を読み上げた。

(たのしみだ
やっぱおもしろいよ

いつものように具体的な詩はどういうものかは隠すけど
大体の詩の意味はこうだ。

こんばんわ。いきなりお邪魔してすみません。
どこどこの流派のなになにでございます。

今回も前回のような事情でやってきました。
これからも末永くよろしくお願いします。

みたいなものだ。

山ってものは大体妖怪が住んでいる。
むしろ住んでいないほうがおかしいものだ。

妖怪は人間みたいにこの土地の権利はだれだれのものだー!なんてしらない。
判断材料は住んでいるか住んでいないか。それだけだ。

それを人間の都合で追い出したりするのはフェアじゃない。

まぁ、だから追い出さない。追い出したら、その妖怪に恨まれてしまうしね。
誰だって自分が家に住んでいて、急にお前出てイケーって言われたら怒るだろ?

それに追い出したとしても、別の妖怪がすぐにやってきて山に住み始める。

いくら予防策をはっても、そこにずっと張り付いているわけでもないし
やっても無駄だ。

なので、この仕事の場合、山の大部分を妖怪が住みたがらないような土地にして
それでも、新しい妖怪が来たら、もうすんでいる妖怪に「ここは俺の家だから別のところいきなー」
と説得してもらうように、昔に交渉していて

3年くらい置きに様子を見に行く。

まぁ、依頼主のお願いして来てることとは若干していることが違うけど
結果的に山の妖怪の密度は減ることになるから、そこは我慢してもらおう。

言わなければばれないしね。

詩を読み終えると俺はカバンからアルミホイルで包んだお香の灰と米と塩を混ぜたものを取り出し

弟子ちゃんにはそのまま楽器を叩いていてもらって
一人で山の上のほうに上った。

大体登って5.6分くらいで体の震えが止まらなくなり始める。
なんというか、寒いのは寒いんだけど、寒さからの震えじゃない。
怖さでもないんだけど、なぜか不思議に震える。

不謹慎だけど、すこしパーキンソン病見ないな感じなのかもしれない。

俺はそこでいったん足を止めて、アルミホイルを開いて中身を地面に盛り塩?
みたいな感じに盛った。

そして、それを土ごと力強く蹴り、後ろを見ないように気を付けながら
くるりと後ろを向き、山を下り始めた。

途中弟子ちゃんを回収して、来た時より短い、直線的な下山ルートで帰った。

車についてエンジンをかけると、弟子ちゃんは青い顔をしながら
俺が山を登っていくのを見ていると、すっと、茂みから何かが俺についていったような影を見た気がした
とかなんとか言い始めた。

俺は冗談で、ああ、それならあったよ、バービー人形が動いてたっていってあげた。

そんな感じです。

ごはん食ってくるわ

(いてら

(イタッチーおひさ
君のことは時折気にかけてた。また書き込みしてくれて嬉しいよ
今回の小話も愉しかった。先生の話もまた頼むな

(弟子ちゃんって‥
もしかしてミサトさん?

あ、そっか。そこら辺まだ終わってなかったね。
とりあえず今日は過去スレとかみてどこまで書いたか思い出すわ。

また明日から続きを書くね

(今日今までの見て新しいスレ探してたら見つけた感激

(保守

(ほ

さりげない保守ニキありがとー

少しだけ続きかきます

(過去ログ読みなおして予習して待ってた
\(^o^)/

もう結構たってるから、すこし記憶が薄まってる部分もあるからそこは目をつぶってくれ
先生の話のつづき。
ミサトさんの様子がおかしくなってからしばらくすると、彼女は体をゆさゆさしながら
何かをつぶやき始めた。
俺はなるべく意識が彼女のつぶやくことに行かないように注意し
先生のほうに目を向けた。
三人歌を終えた先生は、黙ったままうつむいていた。
何か準備をしないのだろうか?
「我聞」は「如是」が死んだあとにランダムで近くに生まれる。
なので見つけられるかどうかは運によるところが大きい。
先生は「我聞」を探す方法を持っているのだろうか?
なんで先生は何の指示もしてこないんだ?
基本的に儀式は象徴的であいまいな部分が多く、まぁ、知識量や経験があれば
それなりに判断をしたりもできるけど
俺が早とちりして、儀式をぶち壊したさっきみたいに、いまやっているものと
別のものを勘違いしてしまうことがおおい。
なので、?搬と助搬に分かれて、メインのほうが助手のほうに常に合図を送って
意思疎通をするのが大切だ。
手による意思表示もそうだけど、夜は暗闇が多いのでそのほかの簡単な
合図も使いつつ、進行しないといけない。
それなのに、先生は「殺陣」を始めてから、俺に指示を送ってこない。
俺は「殺陣」の後半のやり方知らないのにだぞ?

俺は何もできないまま、暗闇の中で突っ立てるしかなかった。

そうしているうちに、ミサトさんの様子にさらに変化が見られた。
彼女は突然つぶやくのをやめて、気分が悪そうにもぞもぞし始めた。

そしてせき込み始めたと思ったら、激しく嘔吐し始めた。

もう一度、ショウガ水のせいで大分吐いたから、何も出すものはないと思ったが
音から判断すると、結構の量の何かがでていた。

でも俺はミサトさんの背中のほうに立っていたし、暗かったので何を吐いているのか
分からなかった。

すると、今まで動かなかった先生が、ミサトさんのほうに近寄った。

そして、なにをすると思ったら先生は口を開いてこういった。

お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。

大きい声ではないけど、はっきりした声で

お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。

なんどもなんども

お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。お前は死ぬんだ。

そう繰り返した。

さらに、ぼけっとの中から何かを取り出し、ミサトさんに向けて投げ始める

暗闇で何を投げているのかはわからない。
でも、ぺしゃ、ぺしゃと湿った何かがミサトさんの体にぶつかるのが分かる。

全部で6個、先生は何かを投げた。いや、6個っていうのはおかしいな。
先生は6回投げたけど、一回に1個投げたわけじゃないかもしれない。

まぁ、それは置いておいて、投げ終わったころにはミサトさんの嘔吐は嘔吐を終え
地面に突っ伏したまま動かなくなった。

辛うじてつらそうな息遣いと上下する背中の様子で、何とか生きていることは判断できた。

今日はこんな感じで

(おつー

(一乙

続き

その時なんだけど、不思議なことに急に生暖かい風を感じた。
海辺の崖で、しかも寒い季節だから、そんな風が吹くわけないんだけど

先生もそれを感じたのか、いったん動きを止めた。
そして、ミサトさんをそのまま放置して、俺のほうに歩いてきた。

見えるか?先生は俺にそう合図した。
俺は意味が分からずに、首を振った。

あそこ。間違えるな。あそこ。
あそこ、兄貴、いる。

先生は近くの一角をさして、さらに合図してきた。

俺はびっくりして危うく声をあげそうになった。兄貴ってあの兄貴?
先生は俺の反応を確認した後、邪魔、しろと指示を送ると

俺から離れた。

明日もテストだから、短いけどすまんがもう寝るわ。

(おやすん

(おつ

(妖怪はいると思う、幽霊も存在する ただ、こういう系統のスレでは
自分が今まで見てきた体験の中での事しか肯定として受け入れないと言う形が定着している
それがどうも気になる 占い師や霊能者は断定タイプがほとんどだというけれどまさにだ

「自分は今までに物理的に何かできる幽霊にはあってません だからいませーん」
と今まで見てきた事以外の事例が書き込まれると全力で否定だ

現に否定してるでしょう、いないと断定するな 不愉快だ 出会えてないだけだ
いつか、出会えるといいな この話の中心は否定するなという部分なんよ
他人が体験した自分にない出来事は全部、妄想か? 
妖怪はいない、作り話だの問いに多分 いるかもしれないと答えてただろ?
てめぇの言う事は否定されると気にいらん癖に他人の話は否定だ どういう事だよ

自分の中で像が固定されてるからこういう事になるんだ

確かにそうだね。

今まで出会ってないだけで、そう先生に「これが妖怪だ」って習って
そういう固定概念を持ってしまって
ついつい自分も偉そうに語っちゃってしまった感じだね。

反省するわ。

正直、個人的には妖怪にすらであったのか怪しいわ。
こういう仕事していて恥ずかしい限りだけど、霊感がないから
幽霊とか妖怪とか、肉眼ではっきり見たことないからね。

だから、俺は真実ってわけじゃない。

俺が語る妖怪とか幽霊とかはあくまで「俺の仕事の対象」で
仕事の便宜上、俺の業界ではそう分類しているだけ

つまり、何が言いたいかというと

モノを動かすなんか変なものに関する仕事は引き受ける

モノを動かせない、けどなんか変なものに関する仕事は引けず、別なところを紹介するっていう風にうちでは決まってて。

そんで、うちは自称妖怪退治屋だから、まぁ、受け持つ仕事の対象を妖怪として
引き受けれないものは「それは幽霊で、うちは専門外」と断ってきたわけだ。

なので、本当の意味で、俺が見たとか、出会ったとかそういうわけでもないので
詳しい方の目を汚して、不愉快にしてすみません。

続き

邪魔をしろって言われても、相手は先生の兄貴だ。

昔、先生の話から聞いた感じ、たぶん今は「?」という妖怪になってると思うので
しないといけない対処はわかるんだけど

なんだか気が引けた。

「?」ってのは前に話したと思うけど、おさらいすると
自殺の名所とかがある意味一種の妖怪になっていて、そこで死んじゃうと
人間は魂をとらわれてしまう。

とらわれた人の魂が逃れるためには、ほかの人間を殺して
自分の代わりにしないといけない。

まぁ、このとらわれた人間のことも「?」っていうから
そこらへんはあんまりぐらい的に決まってないアバウトな概念だね。

昔は結構「?」は怖い妖怪の代表格で、じじばばとかが対処法を教えたりするけど

こいつに出会った場合は、まず背中を向ける。
そのあと、地面におしっこする。

これで大体の場合、相手は逃げる。

でも、先生の兄貴って思うと、なんだかなぁ

すげー汚い描写に入るから、苦手な人は飛ばしてくれ

俺は仕方なしに、言われた場所に向かった。
大体このあたりだろうと思った場所で、後ろを向き、ずぼんとぱんつを下した。

すると、突然俺の物はなんかすごく冷たい何かにつかまれた気がして
「じょろじょろー」っとたまらずおしっこがでた。

しかし、おしっこの様子が少しおかしい。男ならわかってくれると思うけどさ
立ちションしたときって、おしっこから湯気が出るわけじゃん。

特に寒い日とか、めっちゃもくもくするわけよ。
でも、今回はそれが一切なかった。

そんで、おしっこがおわっても、物をつかむ感触は残っていて、それどころか
そこから冷たい感じがぞわぞわ全身に広がっていく。
モノをしまおうにも、手がかちこち震えて、動かせない。

俺はやばいと、心ン中であせった。

大体の「?」は背中向けておしっこで、あきらめてくれるらしいんだけど
あくまで大体だ。

年季の入った「?」ってのはしつこいもので、めったにいないんだけど
そういうやつは簡単には獲物を逃さない。

なんたって、長い間「?」になってしまっているから
早く楽になりたいんだろうね。

(来てたか

(楽しみにしていました

(1来てたのか
続き楽しみだ、また頼む

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