東日本大震災の時に実際に自分の身に起きた体験談

不思議な体験談

2011年の東日本大震災の時に被災地に住んでおりました。

宮城県在住。Aさんの体験談。

地震後の津波で大変な被害を受けた地域です。
自分の実家はまさしく海のそばだったのですが、、震災後は津波で流された家や車などで道路が寸断され実家の様子を見に行くことができませんでした。

3月11日から何日経過したか、はっきり覚えていないのですが、自衛隊の方々の懸命な復旧作業のおかげで国道から少しづつ道路が復旧していきました。

そうしてやっとのことで実家の近くまで道路が復旧したとの情報を得た私は、仕事が終わったあとの夜に実家の様子が気になりマイカーで見に行くことにしました。

その日は夜の8時頃だったと思うのですが

道路が復旧したといっても、本当に車がかろうじて対向して走ることができるといった感じで道路脇にはまだ倒壊した家屋がたくさん残っていました。

街灯なども復旧しておらず不気味な雰囲気で恐怖感を感じた私はカーナビで聴いていた音楽の音量をさらに大きくして実家を目指しました。

実家は大きい道路からさらに細い道を通ったところにあったのですが、そこはまだ開通しておらず、実家の様子を見ることはできない状況でした。

しょうがないのでわたしは来た道を引き返し、その当時に住んでいたアパートに帰ることにしました。
不思議な体験はこの時に起きました。

なんだか車の中が急に寒くなったような感じがして、ゾクゾクして鳥肌が立ってきました。でもそれは、まだ倒壊した家屋が並び、街灯もなく、もしかしたらまだ亡くなられて発見されていない方が倒壊した家屋の中にいるのではないか。など自分が色々と想像してしまったことによる恐怖感からくるものだと思います。

そんな事を考えながら走っていたその時です。

急にカーナビで大きめの音量で聴いていた音楽のボリュームが小さくなっていったのです。

怖くなったわたしはすぐにカーナビの音量をコントロールするつまみを回したのですがいっこうにボリュームは大きくなることはありません。

焦ったわたしはカーナビのタッチ画面で違う操作をしようと色々と操作してみるのですがカーナビは「ブンブン」と無効な操作ときに発する効果音なるだけで操作をすることはできませんでした。

そんな挙動をカーナビがした事は今までに一度もありませんでした。怖かったので、とにかく津波の被害を受けていない街中を目指してマイカーを走らせました。

そうしてしばらく走り続け、被害の大きかった海沿いの道路を離れたとき、急にカーナビのボリュームが元の戻り、大きめの音楽を聴くことができました。

今考えてる、あの当時は道路の復旧作業が優先され、家屋の中の調査はその後から本格的に始まったと記憶しておりますので、まだ発見されていない亡くなったお方が家屋の中にいた事は容易に想像することができます。そう考えますと自分の行動は非常に軽率な行動だったのではないかと非常に後悔しています。

不思議体験は以上となります。

後日談としまして実家はなんとか無事でした。今後か東日本大震災のような震災が起きないように祈っていますとともに。
亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。