洒落怖の名作「妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?6話」 リアルな怪異の話

洒落にならない怖い話

洒落怖の名作「妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?」を紹介。全7話ある長編の洒落にならない怖い話の6話をお届け、リアルで臨場感のある語り手が体験した妖怪や怪異を退治する仕事について質問や体験談を中心に展開する、怖くて不思議で楽しい名作中の名作を。

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洒落怖の名作「妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?6話」

(続きすごく楽しみです!!!

(リアル妖怪ウォッチじゃん
パートナーとかいるの?

(イタチ憑きの妖怪退治屋さんとか主人公すぎて
漫画化してほしい

(次に来るのはいつになるやら
1来たときには前の内容忘れてたりするからまとめサイトもいいかもね
見てないけどw

続き

急いで自分の部屋に戻った俺は、ぶるぶる震えながら布団の中にもぐりこんだ。

先生がなにをしていたにしても
というか、先生じゃない何かだったにしても

多分あのトイレで起きていたことは、俺が知るべきじゃないことだったんだ。
ひどく、トイレの様子をうかがったことを後悔した。

その日はそのままもんもんとしながら、いつの間にかぐっすりとねむった。
今度は流石に疲れがたまっていたのか、ぐっすりねむれた

朝になると、先生に起こされた。

時間は8時くらいだった。
俺は夜中の出来ごとが気になって、先生の様子とか観察したけど
普段通りだった。

先生は朝食ができたらしいから、食べに行こう。といった。
俺はやっとなんか食える!と喜んだ。

先生についていき、台所のほうに向かった。
そして、台所に入るドアをくぐったその瞬間

突然体がなんだか軽くなった感じがした。

(1氏おかえりー!今日はどこまで進むか楽しみにしてるよ

その感覚には少し身に覚えがあった。
でも、なんでこんなところで?と俺は思って、台所を見渡した。

すると、台所の壁になんだけど、ちょっとだけ色あせた感じの墨画が一枚飾ってあった。
まぁ、台所には場違いなものであった感じはした。

ほかのめぼしいものは特にないみたいだったので
体が軽くなった原因はそれではないのかと、あたりをつけた。

俺は霊感がないから全く分からないんだけど
まぁ先生とか霊感があると言っている人によると、いつも俺の体には焼き焦げた
気持ち悪いイタチが張り付いているらしい。

でも、たまにそれが離れることもある。

理由としては、イタチたちが怖がったり、嫌がったりするものがある
というわけではない。

まぁ、一般的な妖怪たちと違って、イタチたちはもう死んでるから
そう言うのはもうどうでもいいんだろうね。

いなくなってくれる時は大抵、彼らが「顔向けできない」と思う物の前だ。
死さえ怖くないのに、恥じらいを感じるのも、なんだか変な話だけどね

俺は先生の視界に入るように、合図を出して、このことを伝えた。

あの絵。高いかも。ほしい。だます。持ち帰らない?

続き

先生は俺の合図に気がつくと、絵のほうに目を向けた。
そんで、昼飯がならんだ机につきながら、「あきらめろ」と返事の合図をした。

まぁ、先生もそういうなら、多分無理なんだろうな、と俺は思った。

俺も先生に続いて席につくと、絵のことをじっくりと見つめた。
その墨画は、なんか湖みたいなとこに鶴?かなんかが書かれていたもので。

絵の左下に、葬×(良く読めないかった)居士 という名前が残されていた。

居士ってのは、出家者の法名とか、戒名みたいな意味や、なんかすごい修業を積んだ人のことが
居士号を取って、居士をなのるの2種類がある。

特に有名な居士といえば果心居士とかあるんだけど、織田信長の部下で幻術使いの話とかみんな知ってんのかな?

そんで、聞き覚えのあるなかで「葬」って文字がつく居士なんてただ一人。

葬死居士だ。

葬死居士については、詳しいことについては長くなるから省くことになるけど

とりあえず、葬書という書物を日本語に訳した人ってざっくり考えてくれ。
葬書は風水について書いてあるんだけど、最初の風水ってのは祖先を敬うためにあった。

だから郭璞っていう葬書を書いた人間は中国だといわゆる親孝行の神様とかにあたったりするんだけど

葬書を日本語に訳した葬死居士ってひとは日本でもほぼ同じ立場にあったりする。
ちなみにだけど、妖怪退治の流派に葬死流というのがあって、それもこの人発祥にあたる。

まぁ、風水という概念を日本に広めた的な意味でも
流派を開いた的な意味でも

人間でありながら妖怪たちからもひとめ置かれているみたいなんだよね。

なんでイタチたちはこの人に顔向けできないのか、俺もよく知らない。
そこまでこの人に関する知識はないしね。

葬死流の人間なら何かわかるかもだけど

頑張ろう思ったけどやっぱりねむいわwww

すまぬ、ねるねるねーるね

((つ∀-)オヤスミー

(オヤスミ~。良い夢を\(^o^)/

(いやーん寝ないでー
もっとお話をー

しばらくぼんやりと俺が絵を眺めていると

台所のほうに先生の弟さんとその母親さんがやってきた。
朝飯は米と焼き魚とみそ汁とか、結構ちゃんとしたものだった。

そんで、飯が食卓に並び終わると先生の嫁さんはおかゆとかをもって
それを娘さんのところに持っていく雰囲気を出していた。

そしたら、先生がミサトちゃんもこっちに呼んで、一緒にたべよう。といった。

ですが…と嫁さんはすこし迷うそぶりを見せたが

先生は俺のほうをちらりと見ると
ずっとあの部屋にこもっていても、よくない。
いまなら大丈夫ですよ。と言い聞かせた

すると弟さんも、そうだね。呼んできてくれないか?と先生に同意した。

俺はミサトちゃん?と夢の中で聞いたその名前が本当に出てきたことにびっくりした。

嫁さんはわかりましたと答えると。娘さんを連れてくることになった

(ドキドキするぜ…

(1キテタ――!

ミサトさんはしばらくして、嫁さんに連れられてやってきた。

着替えもしたみたいで、寝巻じゃなく、長袖のシャツにジーンズ的な私服だった。

ミサトさんは俺のことをみると、一瞬ぎょっとした顔になったけど
どうやら、以前みたいに具合を悪くする様子はなかった。

そして全員そろうと、一緒に朝食を食べ始めた。

そしてら、先生は昨日はばたばたして、自己紹介もできなかったね的なことを言って
自分が何者なのか、ミサトさんに説明した。

まぁ、おじさんはともかく、妖怪退治とかの話もすると、あからさまに彼女は不審がってたけどねww
そんで、俺も先生に便乗する形で自己紹介をした。

俺はミサトさんの様子を見て、彼女はどこまで自分の状況を分かっているのか
気になったけど。

彼女は人見知りもあるのか、あまりしゃべらなかった。

そして、すこし気まずい朝食が済むと、先生がではちょっとこの子を話をするから
他の人間は席をはずしてくれないか的なことをいった。

弟の嫁さんは心配そうだったけど、弟さんと母親さんに手をひかれて
どっかに行った。

俺も彼らについていこうと思って、席を立ったんだけど

先生はお前は残れ、と言ってきた。

あ、自己紹介のとこ書き方ミスった。

ミサトさんは、先生がおじさんだってことはわかってたんだけど
そのおじさんの仕事がこういう関係というのは分からなかったから、それについて
先生が説明して、俺も便乗した。

みたいな形だね

お酒のんじゃったら、なんか支離滅裂になってきたwww

他の人たちがさると

先生はミサトさんに彼女の状況とか色々かいつまんで説明し始めた。

ミサトさんは結構散々みたいだし、わりと呑みこみというか
簡単に警戒は解いてくれた。

まぁ、先生が家族がいる状況で自分がそっち系の仕事をしていると暴露するのも
うまかったのもあるね。

そんで、今は逆にひとりだけにして、色々ゆさぶりやすくしてる感じだった。

(1おかえり。読んでるよ

続き。

先生の説明をミサトさんはただ頷きながら聞いていた。
そして、先生の話を大体聞き終わると

彼女はこう先生に聞いた。
両親のほうからは弟子入りの話は聞いているが
先生のことは書道関係の人だと聞いていた。

それはまったく違うのか?と

俺は彼女の部屋でみた、いくつかの書道の賞状をおもいだした。

なるほど、つまり彼女は最初、俺と先生のことを書道の師弟コンビだと思っていたわけだった
それがいきなり妖怪退治になったんだから、おかしく思うわけだ。

でも、先生は確かにどっかの流派の師範は持っていた気がす

弟子入りというのは書道のほうだったのかと、俺は思ったが
先生の話的には完全に妖怪退治を教えるつもりのはずだ

まぁ、書道も教えることもできるから、完全に騙したわけではないのか?

そこからは先生の弁解タイムに入った。

たしかに最初は書道だけ教えるつもりだったが、こっちのほうに来たら
君がこんな状況になっているので、しかたなく裏稼業のほうも

的なことだった。

なんだかんだ言って先生のしゃべりかたはうまいから
ミサトさんはそれで納得したようだった。

そして、ついに話は本題に入り、例の三つの方法があるが、どうしたいか?
と先生は切りだした。

先生的な説明だと、最初の方法だと、妖怪退治関係の勉強をこれから教えるつもりで

それ以外の二つは、もし成功すればまだその気があるなら、書道のみの弟子にするという話だ。

まぁ、書道だけの弟子にするってのもちょっと俺的にはあやしかったけどねw
とりあえず弟子にすれば、あとはどうとでも!とか思っていそうな顔だった。

ミサトさんはしばらく悩んだが、正直妖怪退治うんぬんを習う気はしないから
なるべく他の二つの方法で短期決戦でいきたいと、そういった。

そこからは俺と先生が少し話し合い。

第二の方法、「妖怪に忘れてもらおう」という方法をとることにした。
理由はまぁ、そっちのほうがまだ交渉の余地があって
俺や先生が慣れているから、というものだ。

方針が決まると早速準備をはじめた。

まずは妖怪を呼び出す場所の下見だ。
場所はミサトさんが失踪して見つかった、例の場所にすることにした。
先生は別の準備をするから、お前が見て来いと言った。

まぁ、あんまり先生は海とかに近寄りたくなかったんだろうし
俺はその指示にしたがった。

先生の弟さんに案内され、ミサトさんが見つかった崖に向かった。
場所的には弟さんの家から歩いて40分くらいかな?

割りと遠かった。最初は来るまで行きましょうか?と弟さんは言っていたが
俺は周りの風景とか建物の位置とかも、ちゃんと確認したいので徒歩でお願いした

着いたころには割りと疲れた。

その場所は聞いた通りかなり辺鄙な場所だった。

道路のすぐわきってわけでもなく、アスファルトの舗装された道を外れて
4,5分岩だらけの地面を歩かないとつけない場所だ。

もちろん、あたりに街灯なんかない。

今の時間帯は昼ごろだから、全然大丈夫だけど
夜になったら真っ暗で、何も見えなくなってしまうのは目に見えていた。

そんなところだから、ひととおりもすくない。
まぁ、妖怪を呼び出すにはうってつけな場所だな。

そんで弟さんに、ミサトさんがみみず食べてた大岩につれてってもらうと
その岩の一部を削り取った。

削り取ったと言っても、あらかじめ持ってきたトンカチで叩いて
大きめで平な岩を手に入れた。

その後、あたりでわりと広い場所はないのかみつくろい

その場所に酒を撒いておいた。
台所からくすめた料理酒だ。

この場合なぜか普通のお酒より、料理酒のほうがいいんだよなぁ
なんか違うのかもねw

(料理酒は塩が入ってるからとか?

(不可飲処置されてる方が妖怪的には口に合うんかね

(本当かウソかなんて到底理解できないけど見ていてとてもおもしろい

うちのじいちゃんが昔は狐が人を騙して道に迷わせてた、とか人間に化けてたとか言ってたんだけど、狐って妖怪としての代表格みたいなイメージだけど
狐は特に動物の中でも妖怪になりやすいとかあるの?

あと、今はどうしていなくなってしまったの?やっぱり森林伐採とかが関係しているのかな

(到底理解できないのが理解できない

(1来てた

(妖怪と霊は微妙に違うんじゃね?
うまく説明できないが、
霊は放射能みたいな例えかな?
放射性物質が人間やら妖怪あたり?
なんか違うけど

(妖怪のおもてなしなのは理解できるが
同じく絶対に食べたくないw

(乾燥させて飲むのはあるけど生はなあ・・・

大体の準備を終わらせると、俺は弟さんと一緒に、家に戻った。
もちろん削り取った岩とかも持って帰った。

帰ると、どうやら先生も他の準備のため家を出たみたいで、まだ戻ってない。

なので、俺は弟さんやその嫁さんに手伝ってもらいながら
庭の土を掘り起こしながら、生きのいいミミズを出来る限り捜した。

例の妖怪はミサトさんをおもてなすためにミミズを使ったのだが
妖怪は大抵、自分の好きなものを客人に出すらしい。

好物がわかったんなら、交渉に向けて、それを準備しない手はない

ミミズを用意したら、俺は弟さんと一緒にが家へ戻った。

帰るとどうやら先生も他の準備を終えたみたいで、戻っていた。

先生から妖怪との交渉は次の手段で行くと言われた。

(おお、初めて遭遇

(キタ━━ヽ(´ω`)ノ゙━━!!

前にも書いたが

実は「天命漏らし」をした人間も、死んだ後に

「我聞」に近い妖怪が生まれるらしい。

「我聞」に近いその妖怪に先生の姪が死んだと勘違いさせて
生まれてきてもらう。

そして、それを殺し、予言自体を不発にする。

不発になれば、予言はしていないことになるから
そこからまた寿命を呼び戻す。

まぁ、この方法の危険性は昔に説明したとおりだ。
ただ、この場合、厄介のは「我聞」を探して殺すという点だ。

まず「我聞」が見つけるのが難しい。
そして、見つけたとしても、そいつが予言する前にそいつのいるところに行けるかが疑わしい。

さらに、見つけたとしてもその妖怪を殺す必要がある。
腐っても妖怪だから、それなりにリスクはあるだろう。

それに何度も言っているが、うちの仕事は「退治」というより「交渉」だ。

なのに、自分たちの都合で妖怪を害するのは
どこか道を踏み外している行為だからね。

先生が戻ってきたのは午後の5時くらい。
もうあたりは結構暗かった。

戻ってきた先生は大きなバッグを持っていて
体からはすこし生臭い匂いがしていた。

俺は先生に自分が今まで準備したこととかをかいつまんで説明した。

先生は何やら疲れた感じの顔で、分かったと答えると
そして、いまからすこし風呂に入り
時間になるまで休むから、バックの中身を頼む。と言ってきた。

俺が了承すると、先生はそのまま風呂場に向かった。

嫌なにおいがする先生のバッグを開くと、俺は驚いた。

中には死んだ犬の死体が入っていた。

((; ・`д・´)

(こええええええ

犬の死体は今からやるはずの儀式とかに特に必要なものなどではなかった。

どうして先生はこんなものを用意したのだろうか?

しかも、その犬は見た感じ、もちろん、あくまで憶測だけど
野良犬とかの類じゃなかった。

結構毛並みのいい、柴犬で、首輪もあったんだ。

そんで、その犬の腹辺りが真っ二つに割れていた。

黒い犬の血は妖怪退治とか幽霊退治とかで童貞のおしっこと並んで
よくつかわれてる。これは割と有名な話だよね。

ただ、その犬の血をどう取るかというと、実は結構残酷だ。

まず、犬を大人しくさせるために、口の中に石を詰め、手足を縛る。
そのあと、大きな鉈で、ゆっくりと犬の胴体の部分を真っ二つに切る。

しばらく、犬は死なずに苦しそうにもがく。
そして、完全に死に切った後に、犬の臓器を取り出して
それを水につける。

そして、水が赤くなるんだけど、その水のことを、「犬の血」として使う

(一体何に使うんだよ・・・

まぁ、もちろん、そのあとにいろんなものを混ぜたりするんだけど
大体こんな感じ。普段はあんまり使ったりしないものかな?
残酷だし、手に入れるのもしんどい。

ただ、黒い犬の血は大抵「汚いもの」とされていて

妖怪とか幽霊から嫌われるていて、そういうものを避けるのには有効なんだ。

そんで、黒以外の犬にも色々な使い方がある。
今回の場合、割と色が白い柴犬だったので、多分白い犬の血を使うことになる。

でも、白い犬の血というのは、めったに使わないものだ。

なぜなら、白い犬の血は、人を「殺す」ために使うものだ

(何か不穏な成り行きだね…
先生、まだこの時点では大丈夫だよね?

白い犬の血ってのは霊力が含まれているらしくて。

不吉なものを取り除けるとか、
魔の病気とかを治すとか、そういう力があるらしいんだよ

あとは、洗心術とかでも使うんだけど

まぁ、それを聞くとなんだかいいものように思えるけど

でも、そう言うのは基本的に何かしらすごい術の媒体としての話であって
今だとほとんどそういうのについての使い方は伝わってきてないらしい。

なら、今は何に使うかというと

「火消し」という術に使われる。
この火消しって言う術が、以前に言っていた「霊的な意味で死なせる方法」がこれだ

人間は両肩と頭のてっぺんとで3つの炎がついているって話って前したっけ?
してなかったら、またあとで解説するとして

この3つの炎がある限り、人間の魂は肉体につなぎとめられている。

この火を消すためには白い犬の血を浴びないといけないらしい。

なので、間違っても、白い犬の血を肩とか頭のてっぺんとかにつけちゃいけない。
ころっと魂がどっかいっちまうらしい。

でも、逆にだれかの魂を四散させたいなら、白い犬の血をぶっかければ
その人は十中八九、霊的に「死ぬ」

火についての解説をすこしだけ

夜道をで歩いているとき、ふりかえっちゃいけないというジンクスがあるんだけど
これも、両肩と頭のてっぺんにある火から来ているらしい

ちょっと、うっさんくさいかもだがその火はなんか神さまが人間をつくったときに
くれたものらしくて

3つそろうと一種の結界の力を持っていて
魑魅魍魎から人間を守るためにくれたものだとか

その火はめったなことがない限り、消えないんだけど
いくつかの弱点がある。

まぁ、もちろん白い犬の血もそうなんだけど

人間自身の息でも火は消えちまうらしい。
だから、人が振り返る時とかに無自覚に鼻の息で肩の火をひとつ消しちまうらしい。

だから、夜の時に、もし後ろのほうから気になる物音があったとしても
決して振り返ってはいけない。

なぜならそれは、人間に何かしら害をもたらしたいと思っている妖怪とかが
振り返らせて、その鼻息で肩にある火をひとつ消させたいがために

だましてるんだ。

白い犬の血とかの場合は割と消えた状態が長続きするんだけど。
まぁ、鼻息の場合はいったん火を消したとしても、次の朝くらいにはまた元に戻るんだけど

そんで人間が死んでも、その火そのまま消滅したりしない

人から離れて、しばらくはそのまま燃えているらしい。

もしかしたら、これが鬼火の由来だったりとかなんとか。

(ほぇー

人玉(人魂?)と鬼火って何が違うの?

人ダマ=人の
鬼火=妖怪の類の ってこと?

まぁ、この火についてはもっといろいろ話があるんだけど
今回のことに関してはそこまで関係がないから、ここまでにしておくね。

話を本筋に戻す。

俺は先生から渡された犬の死骸をどうするべきか少し迷ったけど
とりあえず先生に言われた通り「処理」しておくことにし

幸い、先生の弟さん一家の人はその場にいなかった。
俺は生臭いバッグを一回庭の隅に隠して、先生の弟さんとかから必要な道具を借りた。
まぁ、そんときにだけど。俺の体にも生臭い匂いがついたのか、不審に思われ
色々聞かれた。
俺は今晩に必要なものの準備とって、とりあえず弟さんをいいくるめた。
そんで庭から人払いしておいてほしいとお願いすると、死骸の「処理」に入った。
まずはバケツに、水を半分くらい入れる。
その後、水の中に唾を吐いて、もう二、三工程あるんだが、流石に詳しく書きすぎるのはあれなので
省くとして
犬の臓器を取り出して水につける。そして、赤く染まった水をペットボトルにいれた。
もちろん途中に、水が肩や頭あたりに飛び散らないように注意しながら。
そして残ったものは、バケツも含めて、全部庭に埋めた。
最後の締めとして、その埋めた場所に桃の種をひとつ植える。
何かよくないものを埋めた場合、植物を植えるようなことをするのは有名だけど
桜や柳とかはやめたほうがいいらしく

こういう時は大抵桃の種を選ぶ。もちろん相性の問題おあるけど

(頭に炎ってリボーンの主人公みたいだね

炎っていっても多分こう言う話にありがちな比喩表現じゃないかな?

(肩の火が消えるから振り向かないっていうのはわかった
じゃぁ肩と頭の相対角度を変えずに体ごと向けば良さそうじゃね?

研究者でもないから、そこまで研究してないなぁ
そこまで後ろ見る意味ってあるのかな?

前を向いて歩こう的な意味で

[word_balloon id=”2″ position=”R” size=”S” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true”]ウチは母ちゃんは「宵越しの茶は飲むんじゃない!」とか
「夜に爪を切ったら絶対いけない!!」とか、もう目ぇ三角にして
俺たち兄弟に言い続けてるんだけど、ホントに駄目なんだな・・・。
なんで大人って、ちゃんと理由を言って教えてくんねーのかな?

理由を教えたくないわけじゃなくて
知ってしまうと来てしまうとかそういう怪談ってあるじゃん?

それと同じなのかもね。

続き

俺が犬の血の処理をし終わると、あたりはうす暗くなってきた。
そのまま俺も風呂に入ることにした。

途中、弟さんの嫁さんにあったんだけど、あからさまに目をそむけられた
やっぱり匂いがひどかったのかと少し心配した。

そして、風呂ついでに仕事用の「衣装」に着替えた。

前にも行ったと思うけど、神さま相手の神主さんとかは小奇麗なかっこをしないといけないんだけど
うちのような妖怪相手の商売は、むしろ逆で汚らしい格好じゃないといけない。

まぁ、でも汚さといっても色々あって、血なまぐささは妖怪的にだめらしい

どっちかというと妖怪の好みの汚さってのは、泥とか、ほこりっぽさとか
そういうものだ。

なんというか、そういうものの方が、自然に近いのかもね。

だから、あらかじめ着古していて、あまり洗ってない服とかを用意してる

(ふむふむ

しばらくすると、弟さんが晩御飯に誘ってくれた。
ミミズやら、犬やらで結構食欲なかったんだけど、一応夜に向けて
何か食べておこうと思って、彼について行った。
台所につくと、もうすでにミサトさんやら、奥さんやら弟さん一家はそろっていたが
先生はいなかった。
先生はどうしたんですか?と聞くと
どうやらまだ寝ていて、起きる様子がない、と弟さんに言われた。
まぁ、こういう時は寝かせておくのがいいんだろうけど
ただ、俺的には今回の妖怪はミミズとかを出して食わせてきたりするし
なるべく空腹の状態とかで対峙するのはよくないのでは?とおもった。
食欲とかに付け込まれる可能性も微レ存
なんで、俺は起こしてきます。といって先生の部屋に行った。
先生の部屋のドアを開けると、中は真っ暗だった。
俺は先生、先生と2,3呼んだが。返事はなかった。
仕方なかったので、部屋の電気を手探りでつけた。
すると、すこしぎょっとした。
先生は目を開けていて、天井のほうをじっとみつめていた。
俺はおそるおそる彼に近づき、どうしましたか?ご飯の時間らしいっすよ?と聞くと。
見えるか?と、急に聞かれた。
俺は( ゚д゚)ポカーンってなったが、先生の目線のほうを見てみても何もなかった。
いえ、と俺が返事すると、先生はそうかと答えて、布団から出てきた。
そんで、俺はさらにが愕然とした。
先生の来ていた服が、寝汗でびしょぬれだった。
絞れば出るとか、そんな感じだった。

(うわ、怖い

(先生ヤバい感じになってきてるな…

(ほしゅ

(一日一保守

(保守

(一日一保守

ただいま

挨拶代わりに短いエピソードをひとつ。

俺が初めて師匠と仕事した時の話だ

俺が初めて先生と仕事したのは、先生のところに転がりこんで3ヶ月くらいたった時だ。

それまでに一度仕事はあったんだけど、まだ早いと判断されたのか
連れて行かれなかった。

そんでその頃になると、最低限の仕事のタブーというか、そういうのを習い終わったので
連れて行かれることになった。

まぁ、あのままだったらただのただまし食らいだったしね。
はやく働けるようになってほしかったんだろう。

そして、肝心の仕事の内容なんだけど

トンネルに住みついた妖怪の退治だった。

先生によるとその仕事じたいは5年に一度やっているものらしくて

トンネルといってもそんなに大きなものではなくて。
ぎりぎり車が一台通れるかどうかの物で、長さも20メートルくらいとそんなに長くないやつだ。

そんで具体的な場所は伏せるけど、山に囲まれているような田舎にあるやつ
小さいけど、わりと地元の人とかにとっては大切な通り道だ。

今までは事故があったとか、人が死んだりとかそういう噂は一切ない。

しかし、小さな問題がひとつあって、「最後」って妖怪がよくすみついたりするらしい

「最後」というのは「サイゴ」と読むんじゃなくて
「もじり」って読む。

みんなはもじり術とか分かるかな?
わからないひとは多分ぐぐったりすると分かると思うんだけど

とりあえず昔の武器で、人を捕まえたりするための武器だ。

多分この妖怪もそっから来てるのかなぁ?と思うんだけど。
こいつはどんな奴か具体的にいうと耳を引っ張る妖怪らしい。

夜にトンネルと通ったりすると、耳を引っ張るんだ。

まぁ、ただそれだけの妖怪だから、ぱっと聞いた感じあんま実害はない見たいだし
放っておいてもいいと思うだろうけど

この「最後」に耳を引っ張られた人間がどうなるかというと風邪をひくらしい。

なんで、昔は夜の間にトンネルを通らないほうがいいとかそういうのもあったりするらしい。

まぁ、その田舎なんだけど、やっぱり爺さん婆さんが多いらしく
しかも、トンネルを通らないと病院に行けないので
たまに夜に通らないといけないときとかあったりするらしい。

そんときに、耳を引っ張られるんだよ。

じいさんばあさんだから、風邪になるともう大変だし、なんで地元の人たちがお金出しあって
何年かいっぺん追い払うことになってる

(1生きてたか!

まだ中学生だった俺はまだなんというか世間知らずの部分があったので
とりあえずすべて先生の言うとおりにしていた。

先生に言われるままついて行った。

新幹線で1時間、ローカル線で1時間、地元の人が車で迎えに来てくれて
そこから約30分くらい?

例のトンネルが見えた。

なんというか、決して心霊スポットとかそういう風貌はしてなかった。
田舎なのに結構綺麗だった。

というか、田舎だからこそ、たまに掃除とかも町内の当番でやるらしい。

そのまま、車でトンネルを通り過ぎて、地元の割と金持の人の家に行き
挨拶をすることになった。

結構大きな屋敷だった。
なんというか、サマーウォーズとかあるじゃん。ぱっと見た感じ
あの屋敷の印象があった。

出迎えてくれたのは、60歳ぐらいの男の人で、髪の毛がバーコードだった。

とりあえず、先生は丁寧に色々話してたんだけど、俺は最初に頭を下げた後は
ただ黙ってそれを見ているだけだった。

おっさんのバーコードがすごい気になった。

そんで、夜に仕事をして、その後その家を宿にするらしい。
帰りは次の日の午後になった。

わりと強行軍で、バーコードのおっさんはもっと泊って行ってもいいぞといったけど
先生は割と強めな口調でそれを断った。

そして、夜中の12時になると、先生は俺をつれてトンネルに向かい始めた

歩きでね。

トンネルから屋敷まで車で30分はあった。
それだけの道のりを歩きでだ。

俺は正気を疑った。
しかも、割と荷物があって、それは全部おれが運ぶことになっていた。
まぁ、他にやれることないんだけど…

俺は先生に車とか出してもらえいいじゃないかと聞いたが
先生はだた黙って、首を振った。

そんで、歩いて屋敷からかなり離れたところでやっと口をひらいた。
田舎の田んぼ道で2人でただたんたんと歩くだけだったので
俺はすごくこわかった。

でも、先生から教わった仕事のタブーの一つが、仕事の時にもし怖い感情がまだある時は
決して口を開いていけないというものがあった。

なんか口から逃げていくららしい。陽の気というかそういうのが

普段なら構わないが、仕事前ならなるべく逃がさないほうがいいとか何とか

なんで、俺のほうからは黙っているしかないかった。

先生が口を開いてくれて一安心だった。

俺はしゃべらなかったんだけど、先生は歩きながら
あのトンネルのこっち側に住む人とはあまりかかわらないほうがいい。
的なことを言ってきた。

俺はなぜそうしないといけないのかよくわからなかったんだけど
とりあえず頭を縦に振った。

そんで、先生はそのあとも延々と細かい注意点を言い聞かせてくれた。
おかげてトンネルについたころは怖い感情は大分ぬけた。

というより疲れ過ぎてもうどうでもよくなってた。
帰りもこれかよ…と思うと地面にへたり込みたくなった。

(1イキテル━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
おかえりんこ!

(一日一ほ・・・!?
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

ちなみに口を開かないのはあくまで準備の段階。
仕事中になったら、どんなに怖くても口を開かないと話に何ない時もあるしね

トンネルについた先生は、俺の運んだ荷物から、蝋燭を2,3取り出した。

トンネルの前は割と風が強くて、なかなか蝋燭がうまくつかなかった。

俺は先生に呼ばれて、蝋燭の前に立った。まぁ、風よけになれよ的な感じだった。
それでやっと、それで蝋燭の火はうまくついた。

先生はそのろうそくをトンネルの前に立てた。

割と太いタイプの蝋燭だから、普段ならたぶんそうそう消えないんだけど。
その時はやはり風が大きいので俺が風よけとしてトンネルの外に残って、蝋燭の火を見守ることにした。

先生は荷物の中から長いしめ縄と、お香の灰と米と塩を混ぜたものと、耳あて、あと大量の卵を出して
それを持ったままトンネルに入って行った。

しばらくするとトンネルのほうから先生が何やら歌う声が聞こえてきた。

トンネルの中はとても暗かった。先生は暗いままでも大丈夫なのか?と思ったが

そんなことよりもひとりになったのもあるし、トンネルのその暗さが無性に怖くなって
トンネルのほうに背を向けたまま、蝋燭を護るような形で立っていた。

しばらく、俺はぼんやり蝋燭の火や自分の影を見つめながら、気を紛らわすために
鋼の錬金術の内容とか思う出していた。ちょうどそのころそれの一期?
がアニメでやってた。

妖怪退治なら、あんなふうにすぱーと手から光出してかっこよくやりたいなぁとか
その頃の俺はまだ夢見てた。

そんで、かなりたってからやっと、俺はとあるおかしいことに気がついた。

俺は蝋燭に向かって立っている。

蝋燭の影はもちろん俺側に向かって伸びていて、俺の影もそうなるはずだ。

でも

俺の影は蝋燭の真横を通る感じに、伸びていた

すまぬー、晩御飯準備して食ってくる

(いってらっしゃい
続き楽しみに待ってます!

(これの説明の蝋燭のくだりがちょっと分からんか誰か絵書いて説明してくれ…

ただいま

わたりずらくてすまそ

俺 蝋燭 ッて風に並んでるじゃん。

普通なら影は

影俺 蝋燭ってなるはずなのに

俺 蝋燭
  影

って感じになってた。

(1君ありがとよ!
分かりやすくて分かったら怖くなったわw

(以前1は以前海の妖怪は山の妖怪より厄介だと言っていたけど、
1自身は海の妖怪に遭遇した事ある?
海の妖怪って山の妖怪と特性とか違う?気性とかさ
対話はできる?
それとも>>1の先生を殺したミミズがそれなのか

前に書いたけど、海の妖怪と陸の妖怪の理がちがうんだよ。
陸の妖怪は契約という大前提で対話できるけど
海の奴はそこらへん色々難しい。

俺はそれに気がつくと、びっくりしちまって、すぐに振り返りたい欲求にとらわれた。
でも、いつも言っているように、夜道で振り返るのもタブーの一つ。

なので、俺は必死に我慢した。

よく見てみると、その影は俺自身の物にしてはシルエットが少しだけおかしかった。
なにがおかしいのかうまく表現できないんだけど

なんというかやけに頭が大きかった。

最初は光と影の加減でそうなったのかと思ったんだけど。
影がおかしいことに気がつくと、その違和感がどんどんと膨らんだ。

俺はその場で目を閉じた。怖くなったんだ。

(前神様が妖怪と戦って死ぬことがあるって言ってたけど、
妖怪や幽霊同士が戦うことってある?
憑かれてる人が縄張り的な場所に入って憑いてる妖怪と「なんだお前!」みたいな感じで喧嘩にならんの?

見たことはないけど、たたかうというより、大抵の場合は「話し合い」で解決するんじゃないかな?

(妖怪って短気で感情的なものかと思ってたけど、割りと理性的なんだな
もう一つだけ質問させて
山の妖怪なんかは動物やらが徳を積んで変質した姿だって言ってたけど、
海の妖怪はなんなの?魚貝類?はたまた最初からそこにいた異形?

何とも言えない。
海は文献とかあんまりないから、あくまで勘と経験で何とかする感じだから

それからどれくらい時間がたったのか。

かなりたったのは確かだと思うが、先生が戻ってきた。
先生は目を閉じてじっと立っていた俺に目を開けさせるとなにが起きたのか聞いてきた。

俺は目を開けるとすぐにもう一度影を確認したが、蝋燭の横に伸びていた影はなくなっていた。

ほっと安心して、先生に影の話をした。

先生は荷物をまとめて、俺に持たせると、俺を連れて屋敷に戻り始めた。

そんで戻り道で、「最後」って妖怪はよくトンネルとか屋根裏とかにでるらしいけど
彼らがわく場所にはもっと条件が必要だ

「最」って文字の由来は、大昔の中国で兵士が敵を倒したあと、恩賞をもらうために
敵の耳を集めるところからきたらしい。

そんで「後」って文字は道を歩いているときに、糸が足に絡みついたところからきた
ってらしい。

そんで「最後」ってのはどういう意味かというと
「耳」を集めた兵士を闇うちして、その「耳」を自分の物にして恩賞をもらう
って感じの状態を表している。

そして、もじりは罪人を捕まえるために使われる。

昔ではこの妖怪が住みつく場所には、そういう風に闇うちされて手柄を持ってかれる人
とかが死んで、その怨念にひかれて来るらしい。

俺はその話を聞いて、じゃあ、「最後」はその怨念を晴らすために
罪人の耳を引っ張るんですか?

と聞いたんだけど。先生はそこまではしらんといった。

だた、このトンネルのこっち側の地域は多分昔部落だったといった。
地理的にはぴったりだしなといった。

そんときの俺は部落とかよくわかんなかったから、部落の意味を先生に聞いて

昔の罪とかで未だに妖怪が住み着くのか?とかおもった。

そんな俺の気持ちを察したのか、先生は「最後」はそこまでしつこい妖怪じゃないし
普通一回追っ払うと、もう戻ってこない。

でも、戻ってくるということは、また何かしら新しく「怨念」が出来たからだ。

といった。

俺は新しい「怨念」とぽかーんとしたから、だから、この場所の人とはあんまり接触しないほうがいい
なにがあるかわからんからな。

とそう、付け加えた

訂正

俺は新しい「怨念」?とぽかーんとした。

先生はさらに、だからこの場所の人とはあんまり接触しないほうがいい
なにがあるかわからんからな。

とそう、付け加えた

俺はおそるおそる先生にじゃあ、俺が見たあの影はなんですか?と聞いた。

先生はさぁ?「最後」かもしれんし「怨念」かもしれん。
または全然関係ないものかもしれんし、光と影の関係で出来た偶然かもしれん。

と答えた。

次の日、先生はお金を受け取ると、俺を連れてさっさと屋敷をさった。

今日はこんな感じで。
また明日、前の続きを書くよ。

先生の話はこのスレで終わらせてやるぜ

(えー?(´・ω・`)
大平原なまけものとかいう奴の話聞きたかったのに

先生の話終わったらするね

(とりあえず先生がどうなったのか、あと妹弟子がどうなったのが気になりすぎる

1がお付き合いするなら霊感が無くてそういう業界と関係ない普通のお嬢さんがいいのかねぇ

(これは久々に良スレだな。水木先生にも読んでもらいたい。

(寝る前に保守

(おはよう保守

(今日の話が楽しみすぎて、数時間おきにここを見てしいまうw

予想い以上に手間取った。

今から描く

(やたー

前回は先生を起こしに行ったら、先生の様子がおかしいってところまでだったね。

俺は先生に晩御飯の用意ができたという旨を伝えた。
先生は分かった、着替えたら行くと答えた。

俺は先生が少し心配になったので、先生の部屋の外で先生のことを待つことにした。
しばらくして、先生は夜の仕事の時に着る予定の服を着て、出てきた。

俺は先生にさっきは何をしていたのか聞きたかったんだけど
なんだか口がうまく動かなくて聞けなかった。

あんな先生を見たのは初めてだった。

先日のトイレのこともあったし、ここにきてから先生の様子がどうにもおかしかった。

俺が何か言いたげなのを察したのか、俺と一緒に台所に向かいう間

先生はいつからこっちの心配をし始めた。自分のことでも考えておけ見たいな感じに茶化してきた

正直俺としては、先生の身に何かがあるのが怖いというか
また俺の知らないとこで、先生が何かを企んでいるほうが怖かった。

俺がそういう風な言葉を先生に返すと、先生は鼻で笑い返した。

そして、俺と先生は他の人たちと飯を食った。

なにを食ったか忘れたが、割とうまかった。

晩飯から2,3時間たった後。
儀式の時間になった。

先生と俺は準備するものを全部リュックに詰めて背負った。

現地までは弟さんに車で送ってもらい、一旦帰ってもらう。

つまり実際に儀式中は俺と先生とミサトさんの3人だけになるってことだ。
そんで、ことがうまく運んだら、また弟さんに迎えに来てもらうって感じだ。

そんで例の場所にたどり着いたのは夜の11時半あたりだった。

周りは真っ黒で、潮風が肌にまとわりついてやけに気持ち悪かった。

弟さんを帰すと俺と先生は早速準備を始めた

(おぉリアルタイムでは初めてだ。
なんかこう固唾を呑んでしまう。

まず朝に削り取った石を皿のように使って、その上にミミズを乗っけた。

それをミサトさんが見つかった大きな岩の上に置いて、さらに周りに軽くお香の灰を撒いた。
そして、北と西のほうに一本ずつ蝋燭を立てた。

油紙で作った風よけの中に入れてつけると割と簡単に火はつく。

その後に、妖怪を呼ぶために色々と地面に仕込みを入れた後

塩水で濡らしたしめ縄でミサトさんを囲いこんだ。
主にこういう準備をするのは俺だったんだけど、先生はその間近くの湿った枝や葉っぱとかを集めて
中にミサトさんの髪の毛を2,3本入れて
炭や着火剤とかを駆使して、それを燃やした。かなりもくもくと煙はあがった。

夜であるおかげで目立ちはしなかったけどね。

これで大体の準備は整った。

時間にして2時間くらい使った。

そして、ここで先生が変な行動に出た。

俺が用意した、白い犬の血を取り出して、それで炭を溶かし
ミサトさんの来ていた額に筆で文字を描こうとした。

あ、ちなみにミサトさんのこの時の服装は割と厚着で、一番外には学校のジャージを着てた
こういう時は、なるべく使いなれたものを使うのがよかった。

俺はびっくりした。
これはかなり危険な儀式をするときにやることで、たまに魔よけとかにも使うんだけど
うちでは開天頂っていうやり方だ。

魂と肉体のつながりを弱くすることができるらしい。

ただし、今回の儀式でまったく必要のないことだった。

(ワクワク

明日も来れると思うので、今日はここまで。
小出しですまん。

(お疲れ
しんだかと思ってたから会えて嬉しかったよ
大学進学したのか知らんが頑張ってな

(1お疲れ
続き待ってるよー

(1さん乙です
先生の謎行動が気になる

(リアルタイムできたと思ったら終わってたのね

(ほっす

(ほしゅん

(保守 援護

(1に即身仏についての見解を聞いてみたいね。
以前みる機会があったけど、あれは仏と言うより呪物だったよ…

(質問にも答えて欲しいな

生きているより、神さまになったほうがいいとか、死んだあとがいいとか
いやな世の中だなぁと思う

こんばんわ。

つづきいくよ

(まってた!!

(このスレずっと見てるけど初めてオンタイムで1をみた!

(同じく!!!ヨロシク!1!!大好きだ!!!

ごめん、おっさんは恋愛対象じゃないんだ…

先生の行動に気がついた俺は、急いで例の合図でなに、してる?と聞いた。

しかし、先生は夜が暗くてよく見てなかったのか
それともわざと無視したのか、返事はしなかった。

俺は少し困った。

声を出して聞いてみるわけにもいかないのだ。

ミサトさんには儀式が具体的にどうなるのかはあんまり説明していない。
これはもちろん、現場でいざってときに小細工が出来るようにするためだ。

なので、何かおかしなことが起きていることをミサトさんにあんまり知られないほうがよかった

だが、先生の目的も分からないまま放っておいたら
何かしら自分に害が飛んでくる可能性もあった。

俺はそっと、用意した「奥の手」を荷物から取り出して、袖の下に隠した

先生は俺を無視したまま
ミサトさんの額に「下」と文字を書いた。

開天頂はすることによって描く文字が違う。基本的に「上」「中」「下」
の三種類の文字を使う。といっても、大分形が崩れた感じにしてる

主な作用は人間の額にある「火」を弱くして、体と魂のつながりを弱くするんだけど
「上」は男に使う時
「下」は女に使う時
「中」は老人に使う時って感じだ。

それが終わると、先生は俺に儀式を開始する合図を送ってきた。
俺はなに してる?ってもう一度合図送ったけど

またまた無視された。

しかたないので、俺は自分に与えられた役割の、儀式を開始する詩を歌った。
主な意味は、先日ここにいる子がおもてなしをうけたので

今回はお返しのために宴会を開いたのであの時お世話していただいた
妖怪さんぜひ来てください

的なものだ。

海の潮の音で俺の声は全然響かずにかき消されていく。

開天頂にかんしては、もうここまで来たら
先生は教えたくないってことだろうと俺は判断した。

他の仕事の時もたまに、こういうことがあったりする。
なんというか、師匠のほうが弟子にわざと教えない知識とかあるじゃん?
弟子に超えられないように。

今回のこれもそういうものなんじゃないか?って俺は思うことにした。

割と長い時間、俺は詩を呼んだ。

これは目当ての妖怪が来るまで続く。
つまり、来なかったらずっとやっていないといけない。

普通家とかでやれば割と10分、20分できてくれるんだけど。
そんときはかなりかかった。

そんで俺の喉が殆どかれきったときになって、突然岩に置いてあった石の皿がひっくり返った。

もちろん、風でひっくり返った可能性もあるけど。
こういう妖怪に対するお供えの皿がひっくり返ると、妖怪が来た証拠になるらしい。

遂に本番だ。

今日はここまで。

また明日ー

(おつー

待ってるー

(いちおつー

先生どうしちゃったんだよ…

(1乙!
リアルタイムで読めなかったぜ…

自分は霊感あるけど妖怪霊の区別つかない

(今日はここまでかー
続きが気になる

(保守

(保守

(一日一保守

今日は多分2,3レスしたら消える

続き。

「皿」がひっくり返ったことを確認した俺は、すばやくつけていた蝋燭の火を消した。
相手側から訪ねてくるよう仕掛けた場合は火が彼らによって消されるんだけど。

こっちが宴会を開いて招待した場合。こっち側から消すのが礼儀だった。

そして、その間、詩を歌う仕事は先生にシフトする。

先生は妖怪に対して、ようこそいらっしゃいました。とりあえずそこにある
準備した食いものでもお食べください。的なことを歌う

蝋燭を消し終わった俺は次に銀の針を軽く生姜にさし、それでミサトさんの親指を刺した。

彼女の親指から赤い血が間違いなく出ているのを確認すると
その周りかこった縄を回収した。

回収した縄はそのまま枝とか燃やしていた焚火のところにほおりこんでおく。

しばらくすると、不思議なことに、黙々と上がっていた煙は減って行った。
大体殆どの煙がなくなると、それは妖怪がちゃんと宴会の席ににつき

しかも、こっちの話を聞いてくれる体制になったということだ。

それを見た俺は、先生に合図を送る。

すると、先生は今まで歌っていた歓迎の詩から一転
話し合いの形式の詩を歌い始める。

相手が宴会の食べ物を食ったあとに機嫌がいいときにこっちに都合のいいように話をすすめる

人間でもつうようする方法だよね。

(接待か

(2、3は少し寂しいな。でも我慢する。

(ここ読んで、たくさんの種類の妖怪がいるみたいだしあの鏡餅みたいなのもきっとなんかの妖怪なんだろうなと思えた。怖くなかったのが今思えば一番不思議かもしれん。
あと同じ部屋で私の弟は、煙に囲まれた山伏を見たと騒いでたよ。当時は爆笑したけど今はなんとなく怖い。

淡々と続きを。

俺は先生の詩が変わると、今度はすばやく枝や葉っぱで焚いていた火を消した。

ずっとつけたままだと、余計な奴が気になってやってくる可能性がある。
そして、火が完全に消えると、あたり一面は一層真っ暗になった。

月の明かりで完全に周りが見えないわけではなかったが。
もともと街灯ひとつもない場所なので、先生やミサトさんの顔すらまともに見えない状態だった。

ただ、立っている場所にぼんやりと人がいるのが分かるくらいだ。

俺はミサトさんだとおもわれる人影に近づいて、肩に手を載せて座らせた。
手が彼女の湿ったような髪の毛に触れると、童貞特有かもだが、一瞬ドキッとした。

そして、そのまま、その場所で先生の詩が終わるのを待った。

あらかじめ決めた段取りであると、そこで先生はこの中で座っている人間がいるが
その人間に関する記憶をお忘れになってほしいという内容の詩をいうはずだった。

妖怪からしたら、人間なんてみんな同じようなものだから分かりやすくするためにね。

しかし、そこでまた先生が奇妙なことをし始めた。

先生は妖怪にお願いを言う前に、突然詩をやめたのだ。

(うひょー初めてイタチさんに遭遇したわw

楽しみにしてましたw

俺は何かアクシデントでも起きたのか?と一瞬焦った。
でも次の瞬間、何かガラスが割れるような音がした。

そこで俺は悟った、先生は殺陣をするつもりなんだと。

いつも言っているように、うちは妖怪を倒す、というより妖怪と交渉するのが主な仕事だが
ごく稀に、どうしようもない時に妖怪を「殺す」ことになったりもする。

なんか妖怪退治っぽいことだが、これはかなり難しく、危険なことだ。
これをうちでは「殺陣」と呼ぶが、殺陣はめったにしない。

よく昔話でも、人を食ったりする妖怪が封印されたりとかするだろ?
あれは倒せないから封印するってのは確かにあるが、例え倒せたとしても
殺しちゃいけないから生きたまま封印するってことも多い。

前にも妖怪をなぜ無暗に殺さないかって話をした気がするけど。

妖怪が人間に害を及ぼすのは大抵悪意があるわけじゃない。
ものすごい悪とかするやつは、殆どそう言う風にできているからそうするだけだ。

例えが悪いかもだが、台風が家とかをなぎ払ったりして、人を死なせたりするけど
台風自体はそれに悪意があるわけじゃない。ただ、そうなってしまうだけだ。

なので、その行為には罪が存在しない。罪が存在しないのに勝手に殺すのは不公平だろ?

もちろん、いたずらをして喜ぶ奴らもいるが、そう言う奴らの場合、自覚がある分
殺されるほど悪いことをしたりしない。

もし、人間にとって「悪い」ことをやつで、しかもそういうことをする必要がないのに
それを悪いことだと自覚したうえで、その悪さをする妖怪がいても、そういうやつほど強い力持っているから
単純に力不足的な問題で殺せない。

なので、殺陣というのは滅多にしないことだ。

俺は真っ暗な中、かなり混乱した。
流派ごとに、殺陣の初め方は違う。

大抵の場合殺陣を開始するにしても、そのふりをして妖怪を驚かして、逃げさせるやつ。

しかし、今度の先生の準備をみると、完全に「殺す」つもりだ。

この場合のやり方は「鴻門集」と呼んでいる。
多分「鴻門の会」とかなんとかから来てるんだろうね。
始め方はまず、妖怪を呼びつける。そのあと一通り宴会が終わったところで儀式で使う光をすべて消す。
そのあと、お酒が入っていない酒瓶をたたき割る。
それが合図だ。
これが「殺せ」の合図になる。
準備するものは全部で2つ。まずはその殺そうとしている妖怪を倒すのに適した形の物
妖怪は物理的に物を動かせたりすると前にいった気がする。
これはつまり、同じように物理的なものの影響も受けるということだ。
もちろんすべてではないので、各妖怪に合わせて物を選ぶ必要がある。
もう一つは確実に妖怪の位置がわかるようにできるもの。
例え霊感があっても妖怪がはっきり見えるわけじゃないらしいので
その妖怪を一定の位置におびき寄せたり、誘導したりする必要がある
それをするためのものだ。
まぁ、正直準備自体はそんなに問題じゃない。ただ、本番がむずかしいのだ。
それに妖怪を呼びつけて、話し合うかと思わせながら、闇うちをするという形式のものなので
背信にも当たるような行為だ。
やってしまうと、それ以降妖怪に信用されなくなってしまうかもしれないという大きな職業上のリスクも被うことになる。
つまり、それくらいの覚悟がないと、この殺陣をやってはいけないんだ。

(少し前にスレ見つけて纏めて読んでから始めてリアルタイムで1さん見れた!嬉しい!

質問というか少し気になる事なんですが、
妖怪とか霊とかの影響受けやすさと体格って関係あるんですかね?
霊感あるらしい昔の知り合いが小柄な女の子だったのと、
大きくなってまだ楽になったけど昔はもっと辛かった、とか言っていたもので。

そこらへんはよくわからないかなぁ

霊感は子供のころよくあるとかいうけど、実際どうなのかは本人にしか分からないわけだしね。

今日はここまでで。

長い間これなくてすまそー

おやす

(保守

(ほしゅ

(ドラゴンボールのアニメ級に引っ張りますな

洒落怖の名作「妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?1話」 リアルな怪異の話

洒落怖の名作「妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?2話」 リアルな怪異の話

洒落怖の名作「妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?3話」 リアルな怪異の話

洒落怖の名作「妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?4話」 リアルな怪異の話

洒落怖の名作「妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?5話」 リアルな怪異の話

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