耳元からは男性の唸り声が聞こえた深夜の金縛り恐怖体験談

恐怖の心霊体験談

他県に住む親戚から「畑で取れた野菜や大量に収穫できた米を取りにこっちへ来い」と言われ、大学生で暇をしていた私は仕事が休みだった父の運転で高速道路を使用しても3時間ほどかかる親戚の家へと向かいました。

途中、久々の遠出で疲れた私は後部座席で熟睡してしまったのですが、突然肩を押すような感じがして目が覚めました。

車内は運転席と後部座席に座る私のスペース以外は全て野菜や米などのお土産で埋まり、家に着いてから荷降ろしをするのが大変だなと思いながら帰路へ向かいました。

運転席の父からは斜め後ろに座る私の方を荷物を避けながら押すことは難しい上に、何かあったかと聞くも特に変わりはなかったようなので、先程のことは気のせいと考えて、また車中で熟睡しながら家へ帰りました。

その日の夜中、いつもより早目の時間から自室で熟睡していた私がふと目を覚ますと、突然金縛りに襲われ、耳元からは男性の唸り声が聞こえてきました。

久々に厄介そうなのが来たなと思いながら無視しようとすると、それが気に入らなかったのかどうかは分かりませんが、唸り声を上げていた何かは、更に私の肩をガッツリと掴み、仰向けで寝ていた私の体を物凄い力でひっくり返そうとしてきました。

久々の遠出と荷降ろしで疲れて眠かった私は、勘弁してくれよと思いながら、ひっくり返されないように踏ん張っていたのですが、疲れていたところに更に予期せぬ訪問で疲れ、何かに対抗することを諦めて睡魔を優先し、襲ってくる何かを無視して寝ることを決めました。

ですが何かはなかなかしつこく私に構ってきました。

体感時間では30分ほどだったと思います。

不思議なことに何かは凄い力で私のことをひっくり返そうするのですが、私の身体が少し動くことがあっても、実際にひっくり返されることはありませんでした。

なら頑張って抵抗しなくても良かったのではと気付き、無駄に疲れてしまったとイライラしていたのですが、やはり睡魔には勝てず、段々とうとうとしてきました。

それでも何かが飽きずにひっくり返そうとしたり、始終耳元で唸っているので、なかなか煩く鬱陶しいので寝ることができません。

しばらくして何かはとうとう諦めてくれたのか、徐々に私の体から離れ、唸り声も離れて聞こえなくなり、完全に金縛りも解かれて、ようやく寝れると喜びながらその日は再び寝てしまったのですが、今思うとあの状況でよく呑気に寝れたものだと自分が信じられません。