霊感が全くなかった私ですが夢の中に突然現れた女性の存在により、霊を信じるようになりました。夢の中でひたすら私の事を見つめ続け、実際に私の目の前に現れ、ものすごいスピードで手招きしていたあの女性が伝えたかった事とは一体なんだったのでしょうか?
私がハタチの時のお話です
私は霊感はないのですが、金縛りによくあう事で悩まされていました。
ひどい時は毎日のように金縛りにあっていたので、朝起きてぐったりしている事もしばしばでした。
ですが霊感は全くありませんので、金縛り自体を怖いと思った事はありませんでした。
そんなある日の事です。
いつものようにベッドに入りウトウトしていると、いつの間にか夢を見ていました。
その夢の中では悲しそうな顔をした長い黒髪の女性がただひたすら私の方を見つめていました。
何をする訳でもなく、ずっとこちらを見つめているのです。
「どうしたんですか?」と夢の中の私はその女性に話しかけていました。
ですが、返事はありません。
同じように悲しそうにこちらを見つめているだけです。
その日は金縛りにあう事もなく、いつも通りに朝目が覚めました。
しかし少し不気味な夢だったので、少しモヤモヤした目覚めでした。
「あの女性は何を伝えたかったんだろう?」
と思いつつも、まぁ所詮夢の話だし変な夢を見ただけだろうとあまり気にする事はありませんでした。
それから当分はその女性が夢に出てくることもなく、女性の存在もいつの間にか忘れていました。
そんなある真夏の夜の日の事でした。
夢の中にまたあの女性が出てきました。
久しぶりに見た夢でしたが、以前その夢を見た時の気味の悪い感覚を一気に思い出し嫌な予感でいっぱいになりました。
私は夢から覚めたい一心でどうにか夢の中で逃げようとしていました。
ですがなかなか目を覚ます事が出来ません。
そうするとその女の人が私の目の前まで近付いてきました。
その瞬間強い金縛りに襲われました。
今までで一番強く苦しい金縛りでした。目は開いているのに体は一切動かす事ができません。
そして息ができず、とても苦しく「助けて!助けて!」と叫んでいました。
すると私の部屋の天井にあの女の人が浮かんでいるのが目に入りました。
私はとても嫌な予感がして「嫌だ!」と叫び咄嗟に目をつぶろうとしたのですが、金縛りにあっているため目をつぶる事ができません。
その状態はまさにあのいつか見た夢のように、黒髪の女性と目が合い続けている状態でした。
するとその女の人の手がゴムのように伸び、私の目の前で高速で手招きをし始めたのです。
「怖い!怖い!」と私が叫ぶと女の人はニヤリと笑い、さらに手招きの回数を増やしました。
「やめてー!」と私が叫ぶと金縛りがふっと解けて女の人はシュッと消えて行きました。
それ以来その女の人が夢に出てくる事は一切なくなったのですが、私は金縛りのたびにあの夜の事を思い出すようになりました。
そして今まで全く信じていなかった幽霊の存在も信じるようになりました。
あの女性は一体私に何を伝えたかったのでしょうか?
あのすごいスピードで手招きしていたのは、私の事を向こうの世界へ誘おうとしていたのでしょうか?
二度と経験したくないとても不思議な体験でした。