保育園時代真夏の夜遅くに見知らぬ人が訪問した恐怖の体験談

恐怖の心霊体験談

これは私が保育園年長時代の出来事です。未だに謎だらけで今思い出しても不気味なんですが、当時私は自分の部屋でいつも通り睡眠をとっていたのですがふと夜中に目が覚めて真っ暗な天井を眺めていたんです。

隣の部屋には両親が寝ているはずなのにものすごく静かだった記憶があります。

幸いにも目だけは少し動かせたので、あたりを見渡すように眺め始め、声が出ない事もあり恐怖がピークになりかかった時、足元から誰かに見られているような感じがあったが怖くて直ぐには見れなかったんです。

ただ、家族じゃない誰かがいる。それだけは感じ取れたんです。物心ついた頃からみえない存在を昼夜問わず見ていたので、子供ながらにもある程度の事では驚かない性格だったんです。

ですが今回の部屋の中にいる何かは憎悪に満ちていて、目を合わせたらダメだ!本当に危ないタイプのだ。と思っていても今度は、目が閉じれない事に気がつくんです。

必死に足元を見ないようにしてると、足元から低い男性の声が聞こえてきたのです。
「おい。気が付いているんだろう。こっちをみろ。こっちをみろ。見ないと同じようにするぞ」

見るのも見ないもの恐怖、恐る恐る足元を見るようにしたんです。
目線をゆっくり下から上に全体が見えるようになった時、心の中で「ギャァー」声を出せたらどんなによかったのか。

戦に向かって戦った後の感じと言えばいいのでしょうか。

目の前に身体中矢が刺さって、刀が首から入って途中で止まっている状態の見知らぬおじさんが睨みながら立っているのです。しかも凄い血だらけで仁王立ちで声は出ないし、まだ体はピクリとも動きません。そんな時「同じようにしてほしいか?」としつこく私に聞いてくるんです。勿論同じ様になんてなりたくない私は「ヤダヤダヤダ」「怖いよ、ママ、パパ助けておばあちゃん怖いよ」これらを繰り返して落ち武者を見ながら心の中で叫び続けていました。どれくらいそうしていたのかはわかりません。

隣の部屋で母親が起きる気配がした瞬間金縛りと落ち武者は消えていなくなりました。体が動いた喜びと、今までの恐怖がごちゃ混ぜになりその場で大泣き、両親が驚いて駆けつけてくれたのですが、あまりの恐怖に理由を言えずに一人で寝るのは嫌だとしか言わない為両親の間に入り朝まで寝たのですが、その落ち武者が出る理由を知ったのは次の日のお昼頃に当時の大家さんが「もしかしたら裏手にある忘れられたお墓が原因なのでは?」と母も霊感が強い方で実は数回気持ち悪い気配は感じていたそうです。そこのお墓についたら昨日の落ち武者と同じ気配がして怖くなり震えだした私を見て大家さんが住職さんを呼び直ぐに供養をしてくれました。

それからはその落ち武者が家に現れることはなくなったのです。

あれから私たち一家は引っ越しをして更に、土地開発なので昔住んでいた一帯は取り壊されたんですが、風の噂で工事作業中に亡くなった方がおられたとか、あのお墓が関係してるのかどうなのかは今は知るすべもありません。