【金縛り体験】寝ているときにやって来る黒くて囁くあいつ

恐怖の心霊体験談

金縛りの経験をしたことは数人に一人の割合であるのではないかなと思います。私が昔暮らしていた実家では、家族全員その経験がありました。どうやら昔墓地が近かった場所らしいのですが、その因果関係は個人的にはないと思っています。

金縛りの頻度や季節にもバラ付きがあり、忘れた頃に起こるため引っ越そうとまではなりませんでした。

ですが、ある時から金縛りだけでなく何かしらの存在を体の近くで感じるようになりました。最初は横向きで眠っているときに背後に。

半分寝ぼけていることもあり、意識が覚醒し金縛りにあっていると自覚すると同時に気配も感じる。というパターンです。背後に気配を感じたのをキッカケに、また忘れた頃に金縛りにあった時は背中にピッタリと抱きついているのが分かりました。

不思議なことに重みなどはなく軽やかで、でもピッタリ密着しているのが分かります。耳元でなにか囁かれるのですが、全く覚えていません。またある時は正面から見つめられていました。

実際に目を開けていませんが鼻と鼻が触れそうなほどの距離になにかしらが居ました。金縛りのせいか、毎回短いその時間に大量の汗をかいています。

こんな経験をしていても、家族には何も言いませんでした。話さない理由は無かったのですが、なんとなく怖がらせてはいけないかなと遠慮の心から何かが密着してた事は話しませんでした。(金縛りにあった事がある、程度には話してました)

そんな中で唯一自分から話した事があります。家族で同じ部屋で寝ていた時に金縛りにあい、寝ぼけ頭ながら「金縛りが来た」と思いました。

(何故か金縛りは来る、来ないの認識です。)ただ、これまでのものとは異なり仰向けの状態で胸元から腹部にかけズゥンとした重さがゆっくりのし掛かり息苦しさを覚えました。普段は怖くて目を開けずその場をやり過ごすのですが、この時は豆電球が付いてることもあり見てやろうと思いました。

金縛りのときは指先すら動かせない、動かし方が分からない状態になるので目の開け方もよく分からず、やっとの思いで薄目程度開けました。そうすると、布のようなものを頭から被った大柄な人らしきものが跨りこちらを見下ろしていました。

某小説の名前を言ってはいけないあの人のローブを被った風貌です。全てが真っ黒で見えず、怖くてすぐ目を閉じました。これはヤバイと本能で思い、死ぬ気で金縛りを解こうと動かない体をジタバタさせるイメージで動きました。

時間にしたら恐らく数分もないのですが、体感では物凄く長く感じました。それ以来、何かしらの気配を感じることは無くなりましたが、あれはなんだったのか今でも分かりません。

日々細々と生活しているため誰かの怨みを買うようなこともしてませんが、母に話したところ母は金縛りにあう時はよく小さな女の子が自分の周りを楽しそうに飛び跳ねると言ってました。それを聞いて、なんとなく気配の持ち主は同一人物だったのかなと思いました。