若い頃、私と友人数名は、心霊スポット巡りにハマっていました。いくつかの心霊スポットを体験した私たちでしたが、このトンネルでの体験は一生忘れないでしょう。一言でいうと、あのトンネルはヤバイ。みんなで青ざめた表情をしていた記憶があります。
何年も前になりますが私と友人数人は心霊スポット巡りにハマっていました
ある時、某有名トンネルに行くという話になり、私と友人、友人の知人と共にそのトンネルへ向かいました。
そのトンネルは現在使われていないもので、山道を上ることによって現れます。
私たちはそのトンネル近くに、道路沿いに階段になっている場所を発見し、車を止めて、そのトンネルを目指して歩きました。
階段を上ると、そこには一件の家がありました。
家を過ぎて、しばらく先に進むと、目の前には暗く小さなトンネルがありました。
とても暗く、静かなところでした。
しかし、トンネル入り口はフェンスで閉鎖されていた為、中に入る事はできませんでした。
トンネルを見ることが出来たので満足してそのまま車へ戻りその場所を後にしました
しばらくして私と友人数人は、もう1度あのトンネルへ向かおうという話になりました。
なぜそんな話になったのかは、正直よく覚えていません。
そして、新たな友人を加えてもう1度、同じトンネルへ向かいました。
その日も到着したのは夜で、同じように階段をのぼり、家を過ぎたところで、前回とは違う光景を目の当たりにしました。
目の前には、多数の木と、枝がなぎ倒されていて、「先に進むな」とでもいうかのように、道が塞いでありました。
木をまたぎながら先へ進むと、そこにはあのトンネルがありました。
前回と違うのは、木だけではありませんでした。
その違いというのは、トンネルの入り口が、開いているという事です。
フェンスが人力で開けられたような形になっていて、ちょうど人が入れるようになっていました。
トンネルの前で耳を澄ますと、ポツンポツンと水が滴る音が聞こえて、真っ暗で先には何も見えません。
私と友人1人で怖がりながらもトンネルに入ると
すぐにその場の雰囲気にやられました。
寒気がする中、先に進んでしばらくすると、トンネルの出口にたどり着きました。
先はまた山道になっているようでしたが、とにかく本当に思ったのが、とても寂しい場所でした。
帰り際にトンネルの入口で、何人かの携帯で写真撮影をしたのですが、写真を確認した時に、その場のみんなが凍りつき、震えあがりました。
ただれた顔の人が、トンネルのフェンス越しに写っていました。
某有名事件に関係があるトンネルでの、恐怖の体験談でした。
その帰り道、恐怖心と車に戻れた安心感でいっぱいの私たちでしたが、トンネルを抜けたところで、道路の真ん中に黒猫が倒れていました。
私たちは、猫をどける余裕もなく、その場を離れました。
ちなみにそのトンネル、現在では入れなくなっているらしいです。