私が小学生の頃のお話です。
神奈川県在住。Rさんの体験談。
その頃、家にかかってくる電話対応は私の役割でした。
いつものように電話が鳴ったので受話器を取ると、年配の女性の方で、母の昔の職場の先輩とのことでした。
さらにその方は、私が小さな頃にもだいぶお世話になったようで、「何歳になったの?」「今はスポーツしているの?」「他の兄弟も皆元気?」と凄くやさしく気にかけてくれました。
実のところ、全く誰かはわかっていなかったのですが、あまりにも親身にお話なさるのでなんだか懐かしさしえありました。
一通りお話をしたところで、「お母様に代わってもらえるかしら?」ということで、母に取り次ぎました。母も久しぶりのようで、電話越しでも分かるような嬉しさが滲みでていました。
普段は長電話をあまりしない母でしたが
その日は1時間近くなにやら楽しそうにお話をしており今でも珍しく思います。
よほど尊敬して親身な先輩さんなんだなと感じました。電話の最中に父が帰宅し電話をしている様子をみて「どちら様?」と聞かれましたが、お名前を書き忘れていてその問いに答えられませんでした。
ただ、両親それぞれの共通の知り合いってことは伝えて、その時は話を終えました。そんなこんなで、母が電話を終えて父に「久しぶりにあの方から連絡があったよ」と伝えたのですが、父が首を傾げて不思議そうな顔をしてました。
父は「本当にその人だった?」「どんな話しをした?」と、母に詰め寄ってました。母のほうも驚いていて、「なんでそんな質問を?」と言う感じでした。
父がそんな質問をしていたのも
その方は1年前に持病のため亡くなっており、喉のご病気で亡くなる5年前まで声が出せない状態だったとのことです。
母は信じらせず、「そもそもあんなにお世話になったかたの死を知らされないことなんてありえないし、お葬式の連絡も何も来てない」と、本当に信じられないと言う感じでした。
ただ父はそのタイミングで母は体を壊しており長く寝込んでいたとのことで伝えていなかったそうです。
ただ、最初の電話をとったのが私でしたので
その話を横で聞いて気がきじゃありませんでした。すぐに電話の着信履歴を確認したのですが、その時間誰からの着信もないことになっていました。
よく耳にする幽霊や心霊現象というのを怖いものということを多いのですが、私の体験した心霊現象では、ただただ懐かしい人からの連絡が、死後の世界からの連絡だったっぽいという少し不思議な体験です。
幽霊とは意外と身近だった人で、何かを伝えたいだけかもしれません。皆さんも耳を傾けてみては?