「夜は来てはいけないよ」観音様が祭られた夜の神社での恐怖体験

恐怖の心霊体験談

妻との間に子供ができず、神社にお祈りに行こうということになった。しかし、転勤で来た土地で土地勘が無かったため、場所の下見をしてから翌日改めて行こうという話になり、下見をすることになった。夜の神社に行って、恐怖の体験をした。

私は妻と結婚して3年の間に2度子供を授かった

しかし2回とも流産をしてしまいその後1年間授かることがなかった。

そんなある日、妻が「水子供養をしないから、流産した子供たちが怒ってるのかも…。水子供養と子授け祈願に神社に行きたい。」そう言いだした。

妻の辛い気持ちを察した私は、すぐに「そう思うなら行こう。」と返事をした。
しかし、転勤のために来た土地で土地勘がなかった。

金曜日だったので、「明日は休みだし、今日でも下見に行って、明日迷わずに行けるようにしない?」という話になり、すぐに出かけることにした。時刻は夜9時を回ったところだった。

犬を飼っていたが、夜ということもあり、吠えると迷惑がかかるので一緒に連れて行くことにした。

ナビに従って車を進めると到着まで予想以上に時間がかかった。狭い道を走りながら、神社の近くに差し掛かった。

するといつもドライブではおとなしい犬が突然吠えだした

最初は気にもとめなかった。

しかし、通常街灯は黄色がかった色だと思うのだが、その神社に上がる坂だけは青いライトだった。

「気持ち悪いな。」そう言って妻の方に目をやると、なぜか真剣な眼差しで一点を見つめ、一言も話さない。

「どうしたの?」そう聞くと突然「引き返して!!」見たこともない顔で声を荒げて妻が言った。

訳が分からなかったが、私は心臓がドキッとして「わかった!」と言って引き返すことにした。この時、犬の吠え方は遠吠えに変わっていた…。

帰りは同じ道を帰れば良いだけなのに、何故か反対方向に行ってしまった。

運転が得意なはずの私はハンドルが重く感じた。助手席に座っていた妻は私から遠ざかるように身を引いていた。

それにさっきまで激しく吠えていた犬が妻の膝で震えていた

あまりの怖がりように「どうしたの?」とは聞けなかった。

帰りもナビをセットしたのに、かなり迷いながら、何とか神社から遠ざかり、いつも知っている道に出た。

私は内心ホッとして、妻に声をかけた。「何か怖かったね。」すると変な返事が返ってきた。「大丈夫?」私には意味が分からない。

「大丈夫だけど何?」そう聞くと妻は震える手で私の手を掴み、「神社を出る時、反対の道行ったでしょ?」私は頷く。「今私が掴んでるみたいに何かに掴まれてたよ。」そう言われてゾッとした。

どんな手だったのか聞いても妻は何故か思い出せないようだ。霊感が無い妻は、犬が察知したから見えたのかもと言っていた。

翌日、神社に行くと、そこには水子供養と動物の墓があった。

神社の人に、昨夜の事を話すと「夜は来てはいけないよ。」とそれだけ言われた。
夜の神社には2度と行くことはないだろう。