木造アパートに一人暮らしをしていた時何者かにすごい力で足をひっぱられ、ベットから引き摺り下ろされそうになりました。当時は夜明け間近で少しだけ明るくなってきた時間。ひっぱられた瞬間声も出ず、なんとかもがいて体を起こしそれからしばらく眠れませんでした。
当時大学生だった私は築10年の木造アパートに住んでおりました
事故物件ではなく比較的新しいアパートだったので住んで2?3年は何の問題もなく生活しておりました。
ロフト付きのアパートでしたが、ロフトで友人と一緒に寝ると怖い夢を見るとよく起こされたので、ロフトで寝ることをやめ
下の階のソファーベットを使用して寝ていました。
その時は卒業課題に追われており、就寝しようと時計を見ると午前5時を回っていたと思います。
秋の初め頃だったので窓とカーテンを全開にし、台所に繋がる扉もあけはなち、風が通るようにしてソファーベットへ潜り込みました。
疲れきっていたので、眠りに入るのに時間はかからずすぐにうつらうつらとしてきました。
その時です、台所の方に向けて伸ばしていた足が何かにすごい力でひっぱられました。
びっくりして声を出そうとしましたが声も出ず、必死にベットにしがみついた気がします。
実際はしがみついていたつもりでも体は動いておらず、金縛り状態だったのかもしれません。
身の危険を感じ必死に声を絞り出そうとしたことだけは憶えています。
目を開けてまわりをみましたが特に何があるわけでもなく、必死だったため何もみえなかったのかもしれません。
やっとのことで声にならない悲鳴をあげると体を起こすことができ
縮こまりながら部屋を見渡したのを覚えています。
日が昇り始め薄暗い明かりの差した部屋には何もなく、ただ私の吐息の音だけが静かに響いておりました。
それから急いで窓をしめ、台所とリビングの仕切りのドアを閉めました。霊感というものは持っていませんがよく「通り道をつくってはいけない」ということを聞いていたのでそれがまずかったのではないかと直感的に感じたからです。
それから布団に潜り込み、明るくなるまで恐怖で震えておりました。
課題のせいで疲れていたのでしょう、それからしばらくしていつの間にか寝ていました。
朝起きた時にはあれが夢だったのかそれとも現実におこったことだったのか判断がつきませんでしたが、とても怖かったことだけは妙に覚えていました。
自分が住んでいる家がもしかして事故物件では?と何度か調べたことはありますがヒットしたことはなく、やはりあの窓とドアを開け風通しをよくしたことによって何かが通る道を作り出してしまったのではないかといまだに考えてしまいます。
あれから5年が過ぎましたがそれ以来怖い体験をしたことはなく、あれはなんだったのかと疑問が残るばかりです。