八甲田雪中行軍遭難事件の霊が深夜に現れるという会社の寮

恐怖の心霊体験談

青森県出身である恩師から聞いた話です。八甲田雪中行軍遭難事件の慰霊碑の近くに、偶然会社の寮があり、転勤族の彼は、青森支店勤務の間に住むことになったのですが、深夜に軍隊の足音が響く心霊現象を体験したというのです。

親友(彼)の当時の年齢は50代の転勤族でした

青森県の八甲田雪中行軍遭難事件は歴史的に有名な事件ではないでしょうか。
これは、私の親友が体験した出来事です。年齢もあり必然的に青森県の支店にも配属されましたが、当分の間に住むことになる会社の寮が、八甲田雪中行軍遭難事件の慰霊碑の近くに位置していたらしいんです。

当時、既に彼はこの事件についての知識は持っており、恐怖心も持たずにいたらしいのですが、会社の寮に心霊現象が現れることは、配属されるまで知らなかったようです。

青森県の支店に配属された彼は寮生活を始めました。
転勤ばかりしているので、新しい環境にも順応する能力が高く引っ越して早々に、夜もぐっすりと眠れたそうです。
ただ、一つ夜間の10時過ぎに階段を登る足音が気になってしまい、寝つきが悪かったんです。

そんなことが頻繁に繰り替えされたある日の朝、隣人と鉢合わせになったので彼は、「いつも深夜まで大変ですね。昨日も10時頃の帰宅でしたよね。足音で分かりました。」と、話かけたそうなんです。
そうしたら、相手の男性は「自分はいつも夜間に寮を出入りすることはないですよ。」と答えたんです。

その男性は続けてこう言ったそうです。「ご存じないんですか。ここの建物には、八甲田雪中行軍遭難事件で非業の死を遂げた軍人の霊が出るんですよ。

夜間になると階段の昇り降りを繰り返す軍人の霊です

夜、寮に在宅している人は全員その足音を耳にしているんです。
みんな怖がって寮を出て行くんですよ。聞いた足音は、重い鉛をつけたような、ジャラジャラした音が規則正しく鳴り響いてませんでしたか。」と。

友人である彼は、寝耳に水の心境になり寮の管理人に、その噂を確認したそうです。
その結果、噂があることは事実であることが判明したそうです。
おまけに、管理人は夜間に自宅に帰る為、心霊現象には合っていないということも分かったというんです。

友人は、その事実を知った日からもやむ終えず、寮生活を今までと同じように継続していったそうです。

夜の10時を過ぎると、友人はお酒が入り「ウトウト」と眠りにつき始め、寮の階段を何者かが登ってくる足音がする。
その時に友人は「ああ、来たな」と確信をして、足音が階段を降りるまで聞き行ってみたそうです。

でも、足音は、階段を登った場所で途切れている。
そこで友人は、意を決意してその瞬間に部屋の扉を開けて、何者かの存在を確認したそうです。

そうしたら、何も居なかったんですが、彼が自分の部屋の扉を閉めた直後に「ジャラジャラ」という足音が階段を下る音が聞こえたというんです。