あの日はバイトと部活のOBの集まりがあって
山梨県在住。Eさんの体験談。
家に帰るのが遅くなってしまいました。22時をすぎた頃に家に着き、課題をしながらご飯を食べ終わり、携帯をいじりながらリラックスしていました。
お風呂に入ろうと思い、脱衣所に行ったのですが寒気がしたので入るのを辞めました。風邪かと思い薬を飲もうと脱衣所から出ようとした時です。横目で鏡を見ると、髪の毛が崩れた何かが見えました。
ゾッとして、急いでキッチンに向かい、薬を飲んで2階に上がろうと階段に足をかけたら、「ガシャッ」と真後ろから音が聞こえました。
真夜中なのも忘れて、階段を駆け上がりました。
でも真後ろから「ガシャ、ガシャ」と同じ速さで着いてきて、急いで布団に入りました。でも、髪の毛が崩れた何かは布団をめくってきました。
月明かりで何かの姿が見えたのは、皮膚が腐り落ちて矢と刀が刺さった落ち武者でした。落ち武者は、私の首に自分の体に刺さった刀を抜き私に目掛けて、振り下ろしてきて刺そうとしてきました。
布団を落ち武者に向かって投げて、急いで1階に逃げました。効果はあるか分からなかったけど、キッチンの扉に塩を撒き隅に息を潜めて身を隠しました。
そのすぐ後に、「ガシャガシャ」と聞こえてきて、急に音が鳴り止みました。恐る恐る覗いてみると潮を撒いたところから動けないようでした。
動くと危ないと思い、その場にいましたが3時を過ぎた頃です。落ち武者は、どこかにすっと消えていきました。
その日は気絶したように眠りにつき
朝起きると買った覚えのない日本人形と撒き散らした塩が残っていました。
その日本人形を家族に聞いても、誰も買ってはいないと言い、祖父に聞くと、隣の亡くなった旦那さんが大切に持っていたそうです。
それをもらったから孫たちにあげたいと思い、持ってきたと言っていました。
その日本人形は、22時をすぎると目を動かし4時になると人形に戻ります。それに怨霊が憑いているきがしてなりませんでした。
お寺に持って行っても、払うことは出来ない。
と言われました。どうしようと悩むでいると、バイト先の店長が、お祓いができるかもと、神社の住所を教えてくれました。少し遠いなと感じたけど、早く終わって欲しいのと、頭がおかしくなりそうだったので、行きました。
神社で言われたのは、心から参ったと降参することが、終わらせる鍵です。それ以外は何も出来ない。と言われました。
恐怖の2週間続き、精神的に参ったと感じた時、それは神社の人の言った通り、終わりました。
でも、脱衣所の前を通ると、肌が腐り落ちた落ち武者は、家族の後を歩いていると感じます。