【不思議な体験談】誰もいないはずの音楽室から聞こえた太鼓の音

不思議な体験談

私が小学生の時、吹奏楽部の練習を終えて、仲間と帰る時のことです。校舎を出て、運動場の中頃まできた時に不意に大太鼓の音が響き渡りました。顧問の先生も一緒に校舎を出て、先生が校舎の施錠をしたのでなかには誰もいないはずなのに。

私は吹奏楽部に所属して毎日遅くまで練習していました

これは私が小学生の時の話です。

毎日、部活動を終えて帰る頃にはあたりも暗くなっていることが多く、必ず部活仲間と一緒に帰るのが学校の決まりになっていました。

また、文化部では一番遅くまで練習していたので、練習後の校舎には誰もおらず部活動の後には必ず顧問の先生と一緒に校舎の施錠をしてから帰ることになっていました。

そんなある日、市の音楽大会を前にいつもより少しだけ練習の終わりが遅くなることがありました。

その日は秋の始まりの頃で、辺り一面はすでに暗くて三階の音楽室から一階の土間までも「怖いよ。暗いよ」などと話しながらみんなで帰っていました。

部員は全て女子な上、部活の顧問の先生も若い女性だったので、暗いのはとても苦手でした。

そして、全員そろって土間で靴を履き替えた後、土間はすでに施錠されていたので、職員用の通路に向かい外に出ました。
その後、いつもと同じように顧問の先生がそのドアの施錠をしました。

この鍵は、学校に一つしかなくて顧問の先生がドアを施錠した後は、職員室の鍵を入れるボックスに収納されているものです。
その後、校舎から大きな運動場を通り私たちは学校の門へと向かいました。

運動場では、野球部やサッカー部など男子運動部の生徒たちがユニフォームから私服に着替えているところでした。
暗闇が怖いから、女子だけで帰ることに不安を感じました。

そこで誰か同じ方向に帰る男子はいないかななどと思い

周りをキョロキョロと見渡していると、何か音が聞こえることに気づきました。
よく聞いてみると、その音はさっき私たちが出てきた校舎の方から聞こえてきます。

しかし、施錠されているはずだし、鍵を持った顧問の先生も一緒にいるので、中に入れるはずはありません。

私は真っ青になって、周りのみんなに「何か聞こえない?」と勇気を出して聞いてみました。

そして、みんなは耳を澄ましました。
すると、「ドーン、ドーン」と大太鼓の音が確かに聞こえます。
でも、おかしいのです。

私たち吹奏楽部では、今回の大会の曲で小太鼓は使っていましたが、大太鼓は使用していませんでした。
なので、大太鼓は音楽準備室の奥の方にホコリを被って入れ込んであるはずなんです。

すぐに手の届く場所には決して置いていない。
そのことを知っている吹奏楽部のメンバーは一斉に真っ青になって「こわいよー」と叫びました。

すると、周りの運動部の男子たちも「大太鼓の音が聞こえるけど、誰も中にいないの?」と不安そうでした。

そして、先生も青ざめていました。
みんなは急いで帰る準備をして、一斉に走って学校を後にしました。