亡くなった親友が現れると不幸が起こる不思議な体験談

不思議な体験談

私の親友は、27歳のころに白血病で闘病生活の末に亡くなってしまいました。一度は治っていたのに、またすぐ再発してしまいました。再発をすると移植するしか助かるすべはないとのことで、親友の弟の骨髄を移植し、元気になって退院できると思っていた矢先に亡くなってしまいました。

私にとっては一番仲が良く、何でも喋れるし、バカ笑いも出来るとても大好きな女友達でした。

その親友が亡くなる3か月前に、私の父親も急性くも膜下出血で亡くなっています。親友は、私の父親のこともとてもショックを受けていて、病院にも来てくれて泣いてくれていました。

まさかの3か月後に親友も亡くなってしまうなんて、誰も思っていなかったでしょう。私の母親は、急死してしまった父親のことがショックすぎて、統合失調症を発症してしまいました。

頭の中が真っ白で、毎日父親の遺影を見ては、ボーっとしているのです。まさかいなくなるなんて思ってもいない出来事が起きて、病気にもなってしまう気持ちもわかります。

それでも、私はあまり両親のありがたみを、そのころもまだ感じていなかった親不孝者でした。父親を亡くし、母親を支えてあげなければいけなかったのに、冷たく接してしまいました。

「お米がなくなりそうだから、買ってきてね」と言われた私は、「そんなの自分で買って来ればいいじゃん」と冷たくあしらってしまいました。母親は車も運転できない、そしてスーパーも遠いのに、私はなんて言葉を言ってしまったんだと後悔してもしきれません。

私は、父親が亡くなって母親が統合失調症になってから、母親とずっと一緒に居ると自分もおかしくなってしまいそうで、家を飛び出し一人暮らしをしてしまいました。

それでも、母親のことが心配だったのもあり、毎日母親がいる実家にピアノを弾きには行っていました。母親に冷たくあしらってしまった次の日、私はピアノを弾きに行きませんでした。

バカな私は、理由もなくショッピングセンターをブラブラしてしていました。すると、亡くなった親友に瓜二つの人がいて、表情も仕草もそっくりなのです。私はあっけにとられてしまい、その人を追いかけました。

途中でその人のことは見失ってしまい、私は仕事の時間もあるので、仕事に行こうと車を走らせました。駐車場を出た私は、またびっくりしました。私の車の目の前を走っている車が、親友に似ているその人だったのです。心臓がずっとドキドキしていて止まりませんでした。

次の日、ピアノを弾きに行った実家で私の前に現れたのは、首つりをしている母親の姿でした。母親は、父親を亡くし、途方に暮れていたにも関わらず、私に冷たくされて生き場をなくしたのだと思いました。親友に似た人に会ったのは、親友が私に何かを伝えたかったのだと思いました。

それから間もなくまたその親友に似た人を、温泉に行ったときに見かけたのです。またドキドキが止まらず、恐怖さえ感じてしまいました。また、身近な人が死んでしまうかもしれなかったからです。でも、二度目は起こりませんでした。こんなことが二度と起こらないことを願います。