霊感体質一家の友人から聞いた恐怖の体験談

恐怖の心霊体験談

私の小学生からの友人・Hの話です。彼女の家は代々続く『霊感体質』を持つ一家です。現在は、嫁いできたHの母以外全員、幽霊を見ることができるそうです。これは私が彼女の家に遊びに行った時の話です。彼女や彼女の家族が見えるだけでなく家自体が霊の通り道だったみたいです。

私の友人にHという女の子がいます

Hは一見どこにでもいるような普通の女の子ですが、かなり霊感体質でした。

彼女曰く、いつでも見えるわけじゃなくてぼんやりしている時によく見える、とのことでした。声だったり気配だったりは普段も感じるようです。
彼女は神経質なところもあり、そのことで騒がれるのが嫌だったようで、限られた人にしかそのことを話していませんでした。
ある日、Hは、顔色が悪く見るからに具合が悪そうでした。
二人になった時に、私が体調が悪いのかと聞けば、Hは素直に頷きました。

「最近不眠症で寝られないんだ」
Hの話を聞けば、今日の朝方4時すぎにやっと眠れたといいます。詰まるところ、眠れたのは2時間半くらい。更に、ここ数日ずっとこんな状態が続いているというのです。
「寝ようと思って目をつむるとね、邪魔されるんだ。ずっと話しかけられるんだよね。帰ってくれるのが朝方だから、眠れなくて」
「おうちの人に相談したら?」

「相談するもなにも、その人、うちの人たちに相手にされなかったから私のところに来てるんだよね。みんなあからさまに邪険にしてるからさ」
あっけらかんと話すHをよそに、私は驚きました。
私はその時初めて、Hの家族ほぼ全員が、霊感が強いことを知ったのです。

聞けば、代々霊感が強い家系らしく、今は嫁いできたお母さん以外全員見えるそうです。彼女曰く、家庭内で幽霊の目撃情報は日常茶飯事みたいなものだそうです。

お姉さんが一人自室で手紙を書いているとき

視線を感じて顔を上げれば目の前に女の人がいて手紙の内容を見られていたり、家族団らんで心霊番組の再現ドラマを見ていたtきお兄さんが「このドラマの黒い女(幽霊役)、この間冷蔵庫の前に立ってたよ。邪魔だった」と報告したり・・・と大分緊張感のない話をするそうです。
聞いている分には面白いのですが、見える人は大変なんだなぁとつくづく感じました。

結局、Hはその後早退してしまいました。翌日会ったHは、顔色もよく睡眠も十分取れていたようだったので、例の邪魔する人の一件は解決したようでした(どうやって解決したかは聞いていません。私はとうとうHがブチギレたんじゃないかと予想しています。)
それから数ヶ月たち、私と友人数人でHの家に遊びに行きました。Hの家は学校から徒歩5分の位置に有りました。

Hは4人兄弟で、姉・兄・H・妹という兄弟構成でした。妹とは年が離れていて、その時は1歳になったばかりでした。
妹は小さいながら人見知りをしないらしく(大人にはするらしい)、一緒に遊んでほしそうにニコニコしていました。

しかし、少し時間が経ってから妹の興味の対象は別のものに変わってしまったようでした。妹はテレビの方をじっと見つめて、時々楽しそうに手を叩いていました。

テレビはかろうじてBGM程度についていたのですが、うつっていたのは教育テレビなどではなく普通のニュース番組でした。
「妹ちゃんは、ニュースが好きなの?」
と友人の一人が微笑ましそうにその様子を見ていました。しかし、Hは違うといいます。

「テレビが消えてても、あんな感じの時あるよ」
彼女は多くを語りませんでしたが、その時その場にいた私を含め友人たちは背筋が凍りました。
どうやらHの妹も、しっかりその体質を受け継いでいたようです。
「しかもうち、通り道だからさ」

追い討ちをかけるようなHの一言。
以来、仲間内でHの家に遊びに行くことはなくなりました。(Hとは未だに仲が良いのですが)