道端に立つ女の霊を見た生まれて始めての恐怖の実話体験談

不思議な体験談

父の運転する車に妹と同乗中、自宅近所の道で不思議な雰囲気の一人の女性に目をひかれました。注視していると女性の前を車が通過。そして通過した後、さっきまでいた女性は忽然と姿を消し、その姿は周囲のどこにもいなくなっていました。

自宅のごく近所で体験したちょっと不思議な出来事の話です。その日は車でちょっと遠出しようということで、私と妹が父の運転する車に乗っていました。家の前の一本道を左に進み、ちょっとした坂を進むと道路に面したところに出ます。

小学校から中学校、高校とおそらくこれまで何千回も通ってきた、いつも通りの慣れ親しんだ道でした。道路を走る車の通過を待って、私たちの車も道路に出ます。私が何の気なしに数秒前までまでいた一本道を振り返ると、道の端に一人の女性がぽつんと立っていました。

妹も見ていました。父も「あれ」と言いつつ見ていました。このあたりは特に店があったりなにがあるわけでもないので、「珍しいね」という意味での「あれ」だと思います。あそこにいるということは私たちの車が道路に出るまで、隣にいたということですがまったく気が付きませんでした。

なぜその女性に目がひかれたのか、それはおそらく女性が何もしていなかったからだと思います。普通、人は立っているときというのはたいてい何かをしていますよね。タバコを吸ったりスマホをいじったり待ち合わせ相手を探して周囲を見渡したり。

その女性はただ立っているだけでした。多分、父も妹も同じく「なんか変な人」と思ったはずです。

そのとき、一台の車が私たちの車と女性の間を通過していきました。すると車が走り去った後、女性の姿はどこにもなくなっていました。周囲には隠れられそうなものはなく、走り去ったにしても車が通過する一瞬の間に姿を消すほど遠くに行くというのも現実的ではありません。

あの人は一体何だったのか、あそこでなにをしていたのか、あそこになにがあったのか……これまで心霊体験とは縁遠い生活をしていたので、私たち家族の中では唯一の不思議体験として印象深い出来事でした。