線香のにおいがすると身近に不幸が起きる不思議な体験談

不思議な体験談

今から10年ほど前のことなのですが、それまでは全く感じたことがない不思議な体験をしました。そのころはまだスマートフォンではなく、ガラケーの携帯の時代でした。私の自宅の居間で一人でメールをしている最中でした。

「プ~ン」とにおったのです。

「なんだこのにおいは??」と思いました。私はタバコは吸わないですし、仏壇も神棚も家にはありません。確実に線香のような臭いだったのです。

左右どちらからそのにおいがしたのかまでは、はっきりは覚えていませんが、私の目の前で、確実ににおいを感じました。

でも、初めてそれを感じたときは、全く意味がわからなかったためそのままスルーしました。そして、間もなくだったと思いますが、仲良くしていた男友達のお父さんが自殺してしまいました。

その男友達とは、合唱団が一緒で私がピアノ、友達はシンセサイザーでした。ちょうど、合唱団の大きな発表会があり、その友達と一緒に出演しました。いつも、私がその友達に会う時には「お父さん元気?お母さん元気?」と聞く口癖がありました。

私の両親はすでに他界していて、両親がいる友達には、両親を大切にしないとだめだという意味で、そういうふうに聞く癖がついていたのです。毎回聞いていたのにも関わらず、その合唱団の発表会の日に友達に会ったときには、なぜか私は「お父さん元気?お母さん元気?」と聞かなかったのです。

「今日は言わなくていいか」という気持ちになっていたのも覚えています。

友達のお父さんが自殺したのは、その次の日でした。友達から「お父さんがまさかの首つりをしてしまった」と連絡があり、線香のにおいがしたことを友達に話しました。

それまでは、誰にも線香のにおいがしたことは話していませんでした。友達は「≪気づいてほしい≫とかの暗示だったのかな?」と言いました。私もそう思いました。なぜ私がにおいを感じたのか、私に知らせがあったのかわかりませんが。

そして、そのことからまた間もなく、プ~ンと同じ線香のにおいがしました。さすがに、二回目は青ざめました。また誰か身近な人が死んでしまうのではないかという恐怖にかられて、家族みんなに連絡をしました。

においを感じてまた次の日に、毎日メールで連絡をしあう友達が飼っている猫が、死んでしまったのです。「人じゃなくて良かった、、」とホッとした自分がいましたが、飼い猫を亡くしたご家族は相当悲しみに包まれますよね。

においを感じても、誰が死ぬというのまでは、感じ取ることができないため死を防ぐことが出来ませんでした。それ以来、私のその不思議体験はありません。今でも何だったのかととても不思議でなりません。