不思議な心霊体験 ナースコールは誰が鳴らした?

不思議な体験談

胆のうの除去手術後に、麻酔のせいでナースコールが押せない、そして傍にナースコールが置いていない、そんな追い詰められた状況の自分を助けてくれた、一人の老婆の声は、一体誰だったのか?奇妙な私の不思議な体験談。

私は胆石を患ってしまい胆のうの除去手術を受ける事になりました

あれは私が28歳の頃でした。手術自体は1時間ぐらいで終わる簡単なものでしたが、その後に問題が発せしてしまいました。

術後、私が通された部屋は、手術の終えた患者の容態を確認する部屋に通されました。
麻酔が効いていたおかげで痛みはありませんでしたが、麻酔が切れた後、手術を終えた傷が痛みだし、とても寝ていられる状態では無くなりました。

麻酔の管は通っているので、看護師に麻酔を注入してもらえれば良かったのですが、私の眠るベットに傍にナースコールが置いてなく、ナースコールが押せない状況だったのです。
声を上げて看護師さんを呼ぼうともしましたが、声がうまく出せずに、叫ぶ事もままならないまま、時間を過ごすしかありませんでした。

痛みは段々とひどくなる一方

お腹を殴られたような重い痛みがずっと続き、苦しくて仕方がなく、呻くことしかできませんでした。
いつか看護師が来ると、そう思いながら過ごしていると。

「……どうされました?」

と、訊ねられました。
その時私は意識が朦朧としていたので、声の主を確認する事も出来ず、また深夜で明かりが落とされていたので、誰なのか把握できないまま、その声に私はすがりました。

「ナースコールを押してもらえませんか?」

と、お願いをし、その人に看護師さんを呼んでもらい、事なきを得ました……
翌日。
私は個室へと移動され、ようやくにして術後の苦しみから解放されました。

まともに喋れるようになり、私は昨日の事を看護師さんに話しました。
私は、ナースコールを押してくれた老婆に御礼が言いたいと、ナースコールを押してくれた老婆の事を尋ねましたが……看護師さんからは、こう言われました。

昨日あなたがいた部屋には、誰もいませんでしたよ。
と……
私が術後に通された部屋には、私以外の患者はおらず、また家族などの付き添いも帰っており、部屋には私しかいなかったのです。

ではナースコールはどうやって鳴ったのか

訊ねましたが「ナースコールが鳴って、返事が無かったので確認してみたら、あなたが唸っていたので、麻酔を入れたのですが」

と、看護師は困った顔をしながら答えました。
私はその後、変な噂が起つと困るので、自分がナースコールを押したと言いましたが、別の看護師からこう言われました。

「ナースコールは、小灯台に置かれていたので、あなたが押せるわけがありません」
と、言われました。
では、あのナースコールを押してくれた老婆は一体誰だったのでしょうか?

あの部屋で一体誰が居たのでしょうか?
その事が私の心にずっと残っています。
もしかしたら、老婆の霊が押してくれたかもと言う看護師もいますが、答えは未だにわかりません。

ただ病院には、不思議な事をし、助けてくれる霊もいるのだと、私から言える事はそれだけです。