【感動する心霊話】ベランダから私の部屋をノックするお父さん

感動する心霊体験談

私の父は亡くなってもう12年になります。死因も交通事故、しかも自転車同士だったので、自転車でぶつかったと聞いて実際に痛がる父を見てもまさかそれで亡くなるなんて思いもせず、事故の後数日で亡くなった父を見ても信じられませんでした。

長く病気を患っている人なら闘病中に覚悟のようなものができるのだと思いますが

父は全くそうではなかったので、自分でも自分が死んだことに驚いていると思います。父は資格を持っており、その仕事をしていました。私はその資格とは別の資格の勉強を続けており、父は自分が努力して勉強して資格を取った人なので、私が勉強するのをいつも応援してくれました。

私が受験していた資格はかなり難しい資格で、試験も3次試験まであり、なかなか最終合格どころか1次に受かるのも難しいという状況でした。その試験は1次試験でも通ると官報に名前が載るのですが、父が私には黙ってその官報を購入し、私の名前のところに赤線でアンダーラインを引いていたのを見たときには泣いてしまいました。

呆然としながらもお葬式を終えて、そのお葬式が2月で私が受験している資格試験の一次試験は5月の頭にありました。いつも仕事が17時に終わり、その後帰宅してから勉強をしていたのですが、その日は疲れていたのか食事をした後、少しだけ仮眠を取るつもりが寝入ってしまったのです。

そうしたらベランダ側から私の部屋をノックする音が聞こえ

最初は母かと思い、起きて母に何か用か聞いたら母はベランダには行っていないと言うのです。でも私は確かにノックする音が聞こえました。それでおかしいなと考え、はたと父だと気が付きました。父は頭が良い人で資格を取ってからも読書が趣味という人でした。

そんな父が持っている資格より、私が目指していた資格の方が難しいと世間では言われていて、私の普段の勉強に対する姿勢を見て、生前からああいう姿勢では受からないと母にもらしていたようです。その時も試験の直前だというのに寝ている私が歯痒かったのでしょう。普通は誰もいないはずなのにノックの音が聞こえたら気味が悪いと思うのですが、その時全く怖いとも思わなかったので、それも父だなと思った理由の一つです。

死んでからも私の事が心配で見守ってくれているんだなと心があたたかくなりました。その後も部屋をふっと横切る影が見えたり、父の存在を感じる出来事が度々ありましたが、最近は少なくなりました。父も安心して成仏したのかなと思っています。