私の旦那が実際に体験した、不思議な体験。寝坊助だった私の旦那。1度寝ると、何をしてもなかなか起きない人でした。もともと夜型人間だったので、明け方に起きる事はまずあり得ない。さらには「感動物なんてクソ喰らえ!」みたいな人間だったんですが・・・。
これは私の旦那が実際に体験した話です。この話は、まだ同棲さえしてなかった時の話です。
ある日、彼はいつもの様に眠っているはずでした。
所が、朝の6時に電話が。
寝ぼけてんのか?なんて思いながら出てみると、何故か号泣している彼でした。
私「こんな朝方にどーしたの?」
彼「…死んだ」
私「何?」
彼「じーちゃんが・・・死んだ・・・」
私「えっ?」
彼「オカンから連絡あって・・・したら、じーちゃん死んだって・・・」
私「そーなの・・・」
彼「だから旅行には行けない・・・ごめん」
私「理由が理由なんだから当たり前でしょ・・・早く帰ってあげて」
それからしばらく、彼はずっと落ち込んでいました。
理由はいくつもあるようで、自分が夢の為にじーちゃんに内緒で上京した事。何人かその当時の恋人を紹介していたのに結局ひ孫は見せてやれなかった事。
ボケたじーちゃんを東京に居る為にたまにしかあってあげれなかった事。
見舞いに行っても30分も居てあげなかった事。
一緒に写真を撮ってなかった事。
それどころか、生前にじーちゃんの写真を撮ってなかった事。
中学生の時に、家に遊びに来たじーちゃんに些細な事で怒った事。
それが原因でじーちゃんが家にあまり来なくなった事。
普段私の前で泣く事も、弱い一面を見せる事もなかった彼が、この時ばかりは子供みたいに泣きじゃくっていた。
あの日、彼は何故かふと目が覚め、そして携帯の着歴を見て嫌な予感がしたそうです。
お母さんから何十件も着信があったみたいで。
でも普段なら絶対起きない時間だったのです。
これが虫の知らせって言うのかも知れないと言っていました。更に、亡くなった当日、実は彼が毎年10数年必ず行っていた、某アイドルグループのライブがあったそうですが、その年に限り落選、更にはオークションで買う事も出来なかったそうで、行けなったそうです。
そのライブ当日に亡くなり、彼は故郷へ帰り、大好きなじーちゃんと対面、そして最後まで見届けたそうです。
それから数年後、私の旦那になった彼はまた故郷に帰り、自分の部屋を片付けていたら・・・
撮っていないと思い込んでいたじーちゃんの写真が見つかったのです。
しかも、じーちゃんが大切に飼っていたワンちゃんの写真も見つかりました。
彼は撮っていなくてずっと後悔してると落ち込んでいましたが、その写真を今でも大切に持っています。
そして今は、彼との間に子供も出来ました。
おじいちゃんに早く報告したいと言っています。
虫の知らせは本当にあります。