死後も私との約束を守ってくれた祖父との感動心霊話

感動する心霊体験談

私が小学生の頃の話です。毎年お正月は親に連れられ、家族で母方の実家に泊りで行っていました。いつも優しい祖父と祖母が大好きで、泊りに行くのを楽しみにしていたのを覚えています。

泊りに行けば祖母は沢山の料理を作ってくれ、祖父は散歩に連れて行ってくれました。

毎年そんな楽しいお正月が過ごせると信じていました。しかし2月のまだ寒い朝、祖母からの電話で祖父が倒れたと連絡がありました。私はお正月の出来事を思い出しました。

その年の1月、母方の実家から帰る時に祖父は私を引き留め「もしおじいちゃんが死んだら、会いに行くよ」と言ってきたのです。

私はビックリして母に言ったのですが相手にされませんでした。祖父は持病もなく元気にしていたので、あまり気にしないようにしていたのですが、祖母からの電話でとても嫌な予感がしました。

何度もお見舞いに行ったのですが、会いに行くたびに祖父は私の事を分からなくなっているようで悲しく辛かったです。

もし、亡くなっても私の事なんか忘れているから会いに来てはくれないと思いました。私の事を思い出す事もなく祖父は2月に倒れ、4月に天国に行ってしまいました。

母方の実家は田舎にあり、昔ながらの風習で火葬されるまでは自宅で故人を囲んで親族皆で一緒に寝ていました。

夜中にトイレに行きたくなり、いつもは廊下が怖いので祖母についてきてもらうのですが、その晩は一人でトイレに行きました。なぜだか怖いとは思いませんでした。

トイレを済ませ手を洗っていると、目の前の鏡に私の左後ろに何か白いモノが見えました。直感的に祖父だと思いました。振り返っても暗い廊下があるのみで、白い何かはもういませんでした。

気のせいかもしれないと思い、キッチンに行き飲み物を飲んでいると今度は目の端に白いモノが入りました。白いモノはキッチンの入口に立っていました。でもまたすぐに消えてしまいました。

あの白いモノは絶対に祖父だと思い温かい気持ちのまま、私はまた眠りました。次の日祖母にこの話をすると、約束を守って会いに来てくれたんだねと笑って言いました。それまで祖父が亡くなったという実感は全くなかったのですが、祖母の言葉を聞いてもう会えなくなってしまったと受け入れられました。

それと同時に姿形は見えなくても祖父は見守ってくれているようにも感じるようにもなりました。会いに来てくれるなら、ちゃんと最後のお別れを伝えたかったです。それから今日まで祖父は私に会いにきてはくれません。でもきっと見守っていてくれているでしょう。