今も住んでいる家での話です。何年か前の話ですが、今でも鮮明に覚えています。突然の耳鳴り、近く足音、動かない身体、金縛りにあうということを初めて体験したのです。まだ子どもだった私は本当に怖くて、今でも時々思い出してしまいます。
私が高校生の頃のことでした。今も住んでいる家でのことです。当時アイドルが大好きだった私は部屋中にポスターを貼りアイドルに囲まれて寝ていました。
その日もいつものように変わらず寝ていたのですが、急に強い耳鳴りに襲われました。
痛いなーくらいの感覚でしたがなかなか治らずしばらく目をぎゅっとつぶって寝てました。
その何分間後でした。
耳鳴りが治ったと思ったら、急に身体が動かなくなりなったのです。どんなに力を入れてもビクともしなく、軽くパニックになってきました。
その直後です、ザクっ、ザクっと足音が近づいてくるのが分かりました。この足音は軍隊のように規則正しく、とてもきれいに揃っていたのを覚えています。
そして部屋の中なのか外なのか分からないですが、ピーっと笛を吹く音がしていました。まるでその足音たちを招くかのようでした。
このままだと何をされるか分からない、動かなきゃと思うのですが身体は動きません。目を開けたら何か見えてしまうのではないかと思いギュッと目はずっと閉じてました。思い切って声を出してみたのですが声にはならず。目をギュッとつぶっているのに自分が苦しんでいる姿が浮かび上がっていました。
足音もどんどん近づいてきて、もうダメだと思ったときでした。ベッドのそばに置いてあった祖母の写真が倒れてきて、急に私は身体が動くようになったのです。
私の息は荒く、酷く汗をかいていました。
あのとき祖母の写真が倒れてこなかったら私はどうなっていたのでしょうか。今でも時々考えます。
誰からか聞いた話なんですが、部屋中にポスターを貼りまくると死者の道筋を作ってしまうというのを思い出しました。
その後すぐに部屋に貼ってあったポスターを全部剥がしたのは言うまでもありません。