私は大学時代のサークル活動で訪れたあるペンションで、同室の友人が夜、金縛りにあいました。彼女だけが金縛りにあう理由を隣で見ていた私は気がかりで仕方なくなり、友人の体調が回復するまで見守ることにしました。そして、彼女の霊媒体質が分かった話です。
私が大学生時代の体験なんですが当時のサークル仲間と和歌山県の白浜で合宿を行ったんです
宿泊施設は、サークルの班長が取り決めをした施設で、私たちは何も知らずについて行ったんです。
でも、その民宿の廊下に案内された瞬間に、不穏な空気が漂っていることに気づきました。
友達も、ここの空気が合わないと言いながら廊下と部屋の窓を開けて空気の換気を始めたんです。
今になって思うと、この時から心霊現象は、始まっていたのかもしれません。
夜、私の隣で眠る友人が金縛りにあい始めたんです。そのうなされ方が尋常でないんです。
隣で眠る私は、なんとかして彼女を助けなければいけないと思い、彼女の肩を揺さぶったんです。
「どうした。しっかりして。」と。
その直後、うなされている友人が「はっ」と起きて、「体の上に誰かが馬乗りに載っている。首が苦しい。」と叫んだんです。
私は、一人では対処できないと思い、サークルの班長を電話で呼び出して部屋まで来てもらいました。
そして、班長の口から身の毛もよだつエピソードを聞かされたんです。
このペンションが建設される以前のこの土地は火事が起こり廃墟になっていた場所だったというんです
その後、このペンションが建設されたので、心霊現象を体験するお客さんも時々いるらしいと、ペンションのオーナーから聞いていると告白したんです。
宿泊料金が安く、大人数の予約も取りやすいことから、このペンションを選んだということだったんです。
金縛りを経験した友人と私は、皆んなより、一足先に合宿を引き上げさせてもらい、帰路につきました。
その後の友人は、自宅でもかなり具合が悪いということで、お見舞いに向かったのですが、友人の家の空気が暗いんです。
よく、部屋で自殺をした人の家の中は、独特の暗さを感じることがありますよね。
私は、その時に友人の家の中の異様な気配を察して気づきました。
もしかして、ペンションで彼女一人だけが酷い金縛りにあった理由は、彼女自身に原因があるのかもしれないと思いました。
それとも、彼女がぺんしょんから自宅に、霊を連れてきてしまったのだろうかと考えてたんです。
そして、月日が経過した後、次第に元気を取り戻した友人に、あの時の話を聞いてみたんです。
そうしたら、友人はこう告白しました。
「むかし、私の祖母が部屋で首を吊って自殺をしたんだ。」
類は友を呼ぶと言いますが、似た様な経験者を惹きつけるのでしょうか。