人形はそんなに好きというわけではなかったが、彼氏からもらったことをきっかけに大好きになる。どんどんと数が多くなり、部屋のいたるところに飾るようになる。手の届きやすい場所、届きにくい場所。届きにくいぬいぐるみがきっとヤキモチをやいておきた出来事。
高校生の時の話
周りの友達は、ディズニーだとかキティちゃんとか可愛いとグッツを沢山持っていたが、私はあまり興味がなかった。
そんな私だったが、当時つき合っていた彼氏がUFOキャッチャーでスヌーピーのぬいぐるみを取ってくれた。
それがきっかけとなり、スヌーピーが大好きになってしまった。
彼はUFOキャッチャーが好きだった事もあり、お人形の数はどんどんと増えていった。
部屋のカーテンレール、出窓、ベットの上、タンスの上とそこらじゅうにスヌーピーになった。
天気が良い日は外に干したり、母に頼んで洋服を作ってもらったりした。
全部を可愛がっていたけど、何体かお気に入りがあった。
大きなフワフワのスヌーピーと、初めてもらったスヌーピーの2体は特に思い入れがあった。
フワフワのスヌーピーは、タンスの上に置いてありよくなでたりしたが
初めてのスヌーピーは大きさや見栄えなどからカーテンレールの上だった。
いつものようにフワフワスヌーピーをなでてから、出かけようと部屋を出た。
玄関で忘れ物に気づき、部屋に戻った。
するとドアを開けてすぐに、カーテンレールに置いてあったスヌーピーがいた。
落ちたとしたら、窓のところだろうし、転がったにしても、ありえない距離。
母に「部屋に入った?」と聞いたが、そんなわけもない。
さっきまで私が部屋にいたし、母は下の部屋にいた。
物音もなかったし、不思議な体験だった。