誰もいない天井から足音が聞こえてノックされた怖い話

不思議な体験談

一人で留守番をしていた夏のある日、一階の部屋でテレビを見ていたら唐突に天井を歩いている足音が聞こえました。足音が止まったと思ったら天井をノックされました。イタズラのような謎の現象に、亡くなったお兄ちゃんのイタズラだと思った話です。

今から20年も前の話です。まだ実家に住んでいて、私は高校生でした。
実家は田舎で家も古めかしい昔の家です。
その日は夏休みで、毎日暇でした。
お父さんは仕事で、お母さんも出掛けていて私は一人でお留守番していました。

いつものようにテレビを見ていた時です。
唐突に恐怖が襲いかかりました。
天井から足音がするのです。
時間は真っ昼間でしたが、私は恐ろしくなりました。
動物が歩いている音ではなく、人間の足音です。
二階を歩いている音ではなく、天井裏を歩いている足音なのです。

天井の真ん中部分から突然聞こえたのも不思議でした。
足音は天井の隅まで行くとピタリと止まりました。
怖がりな私は何が何だか解りませんが心臓が止まりそうな程、ドキドキしていました。

するとコンコンッと天井をノックする音がしたのです。私は恐怖で固まりました。
しかし、それ以来何も音がしなくなりました。
勿論、泥棒等ではありません。

人が天井裏に侵入し脱出する音なんてしませんでした。
完全に私しか居なかったのです。
家族に話しても、ネズミの足音だと言われましたが、全然違います。
実は私には死産で亡くなった兄がいます。

兄の夢は良く見ていましたが、夢の中で兄の部屋がありました。
丁度その部屋が足音がした天井の上だったのです。
子供のイタズラのような体験だったので、きっと兄がイタズラをしに来たのだと思っています。