幽霊の呪いか 首に残る痣をお寺で祓ってもらった怖い話

恐怖の心霊体験談

これは、高校一年生の秋の終わり頃。
電車通学していた私は、学校に提出するレポートが終わらず、学校に残って書き続けていました。
時間はかかったけど、作業は終わり、先生からも了承をもらい、家に帰る事にしました。

学校の側には神社があり、ふと薄暗い空を見上げると、そこには電線にびっしり隙間なくカラスがとまっていました。

異様な光景と薄暗い空で怖くなり、バスに乗って一旦駅へ向かいました。
その時には、気分も上がり、嫌な気持ちにはなっていませんでした。
そして、家の最寄り駅までの電車に乗りました。

最寄り駅までは15分。
私はいつも立って車窓から外を眺めていました。
最寄り駅までもう少しという所で、電車は急ブレーキをかけ、咄嗟のことでその場に転んでしまいました。

場内アナウンスでは、「事故」と流れていました。
どれくらいかはわかりませんが、電車内に閉じ込められ、携帯の充電も危なくなってきた頃、電車は動き出しました。

その瞬間、寒気がしました。
悪寒というんでしょうか。
身震いするほどの寒さ。
「なんかヤバいのがいる」そう感じました。
程なく最寄り駅に着き、降りて、家まで歩きました。
またしても悪寒がしました。
今度は、気配と一緒にきました。

「後ろに何かがいる」
怖くて、後ろなんて向くことなんかできず、ひたすら歩きました。
家の灯りが見えてホッとしたら、後ろの気配も消えていました。
「何だったんだろう…。」

と思いながら、家に入りました。当時、私の家には雑種の猫を飼っていました。

いつもは私が帰ってきたらまとわりつくのに今日は来ない。
猫は気まぐれだからと、気にしないでいました。
でも、猫は玄関をじっと見つめていました。
今考えたらおかしいけど、当時はそんな事思うこともなく気まぐれだからと過ごしていました。

そして、家中が寝静まった丑三つ時。
寝苦しくて、息が出来なくて、身体が重い感覚で目を覚ましました。
私の目には、髪を振り乱した女の霊が、笑いながら私の首を絞めていました。
金縛りで指一本動かせず、苦しくて声も出せず、
「このまま殺されるのかな?何が悪かったのだろう?」と諦めかけた時、飼っていた猫が私の部屋に入ってきました。
いつも、私の部屋で寝る猫だったので、ドアは開けていたのです。
その子が「にゃぁ!」と聞いたこともないような威嚇をするような声で一鳴きすると、女の霊は悔しそうな顔をして消えていきました。

呆然とする私に、猫は私にすり寄って何事もなかったように眠りにつきました。
私もいつのまにか寝てしまったようですが、朝起きて母に首に痣があると指摘され、鏡を見ると首を絞められた跡がくっきりと残っていました。

それから三日間、高熱を出して動けず、その後はお寺に行って祓ってもらいました。
あの時、飼い猫が来てくれなかったら私は死んでいたのでしょうか。
あの女はどこから連れてきたのでしょうか。
電車の事故は、人身事故だったのでしょうか。
今となってはわかりません。

死ぬかもしれないと本気で思ったのは、この出来事だけです。
まだまだ色々な体験をしてはいますが、もうしたくはないですね。
そして、今は亡き飼い猫に哀悼と感謝の意を決して忘れません。