霊に憑かれ恐怖を感じた私を救ってくれた愛犬のテレパシー

恐怖の心霊体験談

厄介なモノに目をつけられ、金縛りの中私を除き込む女。隣で寝ているはずの愛犬が突如狂ったように吠え出し、愛犬が襲われていると思った私は金縛りを無理矢理に解いて助けようと思ったが、愛犬は普通に寝ているだけだった。心の繋がりで私を助けてくれた話。

夢だったのかもしれませんが、夢にしてはリアル過ぎて思い返すとゾクッとする話をこの場を借りてお話します。

当時私は高校生でその日は早く学校が終わり、まだ明るい時間に帰宅した時の事です。

私の家は共働きで兄と姉も仕事と学校で家には私独りと、愛犬の風太しかおりませんでした。

学校から帰り嬉しそうに出迎えてきた風太におやつを与えなでなでしながら転がっていたのですが、いつもより身体が重だるく急な眠気に襲われ、ウトウトと深い眠りに入っていきました。

何分経ったか分かりませんが、ふと頭の上のほうでビニール袋がガサガサと鳴るような音で眠りを妨げられ、「ああ。風太がイタズラしてるんだな。」と薄目でボーッと天井を見つめていました。

うつ伏せになろうと寝返りを打ちながら左に寝惚けた目をやると、風太がうずくまって寝ていたので「あー。寝てるなぁ可愛いなぁ」と思いながら風太のいない右側に顔をやり目を閉じたのですがその瞬間ゾクッとしました。

何故なら今も頭の上でガサガサと音がなっているのに、イタズラをしていると思っていた風太は隣で寝ているのですから。いつも他の家族は夜遅くに帰るので私と風太以外に誰かがいるのはあり得ないのです。

目を瞑りながらドキドキして頭の上を確認しようか迷っていたら異常に身体が重くなり動けなくなりました。金縛りです。

すると頭の上からしていたガサガサの音がズルッズルッと私の顔の方に向かってくる気配がしました。

なんとか金縛りを解こうともがき、重い目蓋を開け薄目の状態で確認した瞬間、戦慄が走りました。

なんと頭の上からズルズルと移動してきていたのは、全身真っ白で黒く長い髪をたらし、その白い肌に映える真っ赤な血を額から流した女でした。

それは目をこれでもかというくらいに大きく開き、口をポカンと開けながら私の顔を除き込むように這いつくばり、ズルズルと円を描くように私の寝ている周りを徘徊していました。

私はあまりの恐怖に硬く目を閉じ、早くそれが去ることを震えながら願っていたのですが、いきなり私の後ろから耳に響くほどの風太の狂ったような鳴き声がして少し身体が軽くなったので、私は風太がそれに襲われている!助けなきゃ!と思い、無理矢理身体を動かし金縛りを解いてガバッと起きました。「私の風太に何してくれとんじゃ!!!」と叫び、息を荒げながら風太の方を見て唖然としました。

たった今まで狂ったように吠えていた風太は何事もなかったように最初と同じ体勢でスースーと寝息をたてていたのです。

もちろん徘徊している女も消えており、何も変わらず外から暖かい光が射す部屋に戻っていたのです。夢かと思いましたが、あまりにもリアルだったので現実だったのではと私は思います。

厄介なモノに目をつけられた私を助けようとテレパシーのような物で必死に吠え、私に警告を出し、さらにそれを追い払ってくれたのかなと勝手に愛犬との心の繋がりを感じています。