洒落怖の名作「くねくね」 ドラマや漫画にもなった有名な怖い話

洒落にならない怖い話

洒落怖の名作「くねくね」と関連する話の「白いくねくね」を紹介。洒落怖でも1、2を争うほど有名な怖い話で、田舎の田んぼで目撃、そして小学4年生の頃に夏季合宿で目撃した不思議なもののけのような存在についての物語。恐怖の洒落怖体験談「くねくね」を猫が、「白いくねくね」を。

洒落怖の名作「くねくね」

別サイトに掲載されてて、このスレの投票所でも結構人気のある、
『分からないほうがいい』って話あるじゃないですか。
その話、自分が子供の頃体験した事と恐ろしく似てたんです。
それで、体験した事自体は全然怖くないのですが、
その『分からないほうがいい』と重ね合わせると凄い怖かったので、
その体験話を元に『分からないほうがいい』と混ぜて詳しく書いてみたんですが、載せてもいいでしょうか?

これは小さい頃、秋田にある祖母の実家に帰省した時の事である。
年に一度のお盆にしか訪れる事のない祖母の家に着いた僕は、早速大はしゃぎで兄と外に遊びに行った。
都会とは違い空気が断然うまい。僕は爽やかな風を浴びながら、兄と田んぼの周りを駆け回った。

そして日が登りきり真昼に差し掛かった頃、
ピタリと風が止んだ。と思ったら、気持ち悪いぐらいの生緩い風が吹いてきた。
僕は「ただでさえ暑いのに、何でこんな暖かい風が吹いてくるんだよ!」と、
さっきの爽快感を奪われた事で、少し機嫌悪そうに言い放った。
すると兄は、さっきから別な方向を見ている。その方向には案山子(かかし)がある。
「あの案山子がどうしたの?」と兄に聞くと、
兄は「いや、その向こうだ」と言って、ますます目を凝らして見ている。
僕も気になり、田んぼのずっと向こうをジーッと見た。
すると、確かに見える。何だ…あれは。

遠くからだからよく分からないが、人ぐらいの大きさの白い物体が、くねくねと動いている。
しかも、周りには田んぼがあるだけ。近くに人がいるわけでもない。
僕は一瞬奇妙に感じたが、ひとまずこう解釈した。
「あれ、新種の案山子じゃない?
 きっと!今まで動く案山子なんか無かったから、農家の人か誰かが考えたんだ!
 多分さっきから吹いてる風で動いてるんだよ!」
兄は僕のズバリ的確な解釈に納得した表情だったが、その表情は一瞬で消えた。
風がピタリと止んだのだ。しかし、例の白い物体は相変わらずくねくねと動いている。
兄は「おい…まだ動いてるぞ…あれは一体何なんだ?」と驚いた口調で言い、
気になってしょうがなかったのか、兄は家に戻り、双眼鏡を持って再び現場にきた。
兄は少々ワクワクした様子で「最初俺が見てみるから、お前は少し待ってろよー!」と言い、
はりきって双眼鏡を覗いた。

すると急に兄の顔に変化が生じた。
みるみる真っ青になっていき、冷や汗をだくだく流して、ついには持ってる双眼鏡を落とした。
僕は兄の変貌ぶりを恐れながらも、兄に聞いてみた。
「何だったの?」
兄はゆっくり答えた。
『わカらナいホうガいイ……』
すでに兄の声では無かった。兄はそのままヒタヒタと家に戻っていった。
僕はすぐさま兄を真っ青にしたあの白い物体を見てやろうと、落ちてる双眼鏡を取ろうとしたが、
兄の言葉を聞いたせいか、見る勇気が無い。
しかし気になる。
遠くから見たら、ただ白い物体が奇妙にくねくねと動いているだけだ。
少し奇妙だが、それ以上の恐怖感は起こらない。しかし兄は…。
よし、見るしかない。どんな物が兄に恐怖を与えたのか、自分の目で確かめてやる!
僕は落ちてる双眼鏡を取って覗こうとした。
その時、祖父がすごいあせった様子でこっちに走ってきた。
僕が「どうしたの?」と尋ねる前に、
すごい勢いで祖父が「あの白い物体を見てはならん!見たのか!お前、その双眼鏡で見たのか!」と迫ってきた。
僕は「いや…まだ…」と少しキョドった感じで答えたら、
祖父は「よかった…」と言い、安心した様子でその場に泣き崩れた。
僕はわけの分からないまま家に戻された。

帰ると、みんな泣いている。僕の事で?いや、違う。
よく見ると、兄だけ狂ったように笑いながら、まるであの白い物体のようにくねくね、くねくねと乱舞している。
僕はその兄の姿に、あの白い物体よりもすごい恐怖感を覚えた。

そして家に帰る日、祖母がこう言った。
「兄はここに置いといた方が暮らしやすいだろう。
 あっちだと狭いし、世間の事を考えたら、数日も持たん…
 うちに置いといて、何年か経ってから、田んぼに放してやるのが一番だ…」
僕はその言葉を聞き、大声で泣き叫んだ。
以前の兄の姿はもう無い。
また来年、実家に行った時に会ったとしても、それはもう兄ではない。
何でこんな事に…ついこの前まで仲良く遊んでたのに、何で…。
僕は必死に涙を拭い、車に乗って実家を離れた。

祖父たちが手を振ってる中で、変わり果てた兄が一瞬僕に手を振ったように見えた。
僕は遠ざかってゆく中、兄の表情を見ようと双眼鏡で覗いたら、兄は確かに泣いていた。
表情は笑っていたが、今まで兄が一度も見せなかったような、最初で最後の悲しい笑顔だった。
そして角を曲がったときにはもう兄の姿は見えなくなったが、僕は涙を流しながらずっと双眼鏡を覗き続けた。
「いつか…元に戻るよね…」
そう思って、兄の元の姿を懐かしみながら、緑が一面に広がる田んぼを見晴らしていた。
兄との思い出を回想しながら、ただ双眼鏡を覗いていた。
…その時だった。
見てはいけないと分かっている物を間近で見てしまったのだ。
「くねくね」

洒落怖の名作「白いくねくね」

(どこに書いたらいいのか分かんないんだけど、ここに書かせてください。
誰に言っても曖昧な答えしかしてくれないので、ここなら誰かが俺に答えをくれるかも。

(小学4年生くらいのことなんだけど、
親戚が水泳教室を開いていて、そこの夏季合宿みたいなのに参加させてもらった。
海辺の民宿に泊まって、海で泳いだり魚を釣ったり山登ったりする。
小学生が十数人と、あとは引率の先生が男女あわせて4人くらいいた。
俺は同年代のいとこがいたせいで、すぐに他の生徒ともうちとけ、1週間毎日楽しく過ごした。

(その最終日前日のことだったと思う。
運悪く台風が近づいてきているということで、海でも泳げず俺たちは部屋でくさっていた。
みんなは部屋で喋ったりお菓子食べたりテレビ見たりしてたが、
俺は目の前の海を、民宿の2階の窓からぼんやりと眺めてた。
強風で物凄い高さの波がバッコンバッコンやって来るグレーの海。

(なんだあれ?
思わず声が出たのかもしれない。
気がつくと後ろにKちゃんもやってきて、一緒に窓の外を見ていた。
2つ上の6年生で、虫取りが上手な奴だったと記憶している。
「え、あれ・・・」
Kちゃんも浜辺のそれに気がついたらしく、目が大きく見開いている。
荒れ狂う海のすぐそばを、白いモノが歩いてくる。
歩いてくる?というか移動してくる。
男か女かも分からない。
俺は近眼なんで良く見えない。
服とか着てるようには見えないんだけど、全身真っ白だ。
真っ白のウェットスーツ?そんなものあるのか?
動きはまるでドジョウ掬いをしているような感じで、両手を頭の上で高速で動かしている。

(俺の真後ろで突然やかんが沸騰した。ピーーーーーーーーーー!
いや、ちがう。Kちゃんの叫び声だった。
引率の先生が飛んできた。
Kちゃんは何回もやかんが沸騰したような音を出して、
畳をザリザリとはだしの足でこすって、窓から離れようとしていた。

(その後、引率の先生と他の先生とが、Kちゃんを病院に連れて行ったような気がする。
その日はみんな怖くなって、布団をくっつけあって寝た。
Kちゃんは戻ってこなかった。

(数年後、親戚の集まりでいとこと会ったので、その夏の事を聞いてみた。
いとこは何故か露骨に嫌な顔をした。
Kちゃんはストレス性のなんとかで(脳がどうとか言ってたかな)、その後すぐに水泳教室をやめたらしい。
水泳教室自体も、夏季合宿の類を中止したそうだ。
Kちゃんは何を見たと言っていた?
俺が聞きたいのはこれだけなんだが、どうしても聞きだせなかった。

(俺はその夏季合宿の後すぐ、眼鏡をかけるようになった。
でも今でも、その夏季合宿の時に眼鏡をかけていたら・・・と思う。
Kちゃんは一緒に森を探索したときに、木に擬態しているような虫も真っ先に見つけるほど目が良かった。
Kちゃんはきっと、その浜辺で踊っていたモノを、(踊っていたとしか言い様がない)
はっきりと見てしまったに違いないんだ。

(昔ワイドショーで、湖面を走るなぞの物体が写った写真を取り上げてた。
当時はオカルトとして扱われれば何でも怖かったので、何が写っているのか分からない写真なのに怖がった。
で、何が写ってるか分からない写真なんで、拡大し、それをイラストにしたものが出たが、
人型で全身白いが、顔は楕円でオレンジ?かなんかだった。
こういう物が泳ぐではなしに水上を走ってたって。
それ以外情報聞かないね。このネタ。