旅行先のホテルで金縛りにあいました。ただの金縛りですぐに治るだろうと思っていると…。姿こそ見えないけれど、「なにか」がいるような気配を感じ、聞こえてくる不気味な音と体の寒さが怖くてたまりませんでした。
2年前に友人と石垣島へ旅行した時の話です
石垣島へ着いた日は、天気も良くとても海がきれいでした。
翌日は朝からスキューバダイビングをやる予定だったので、海の目の前のホテルを予約。素泊まりの予定だったので、部屋は狭かったですが、掃除も行き届いていてとてもきれいでした。
私は昔から怖がりで、旅行の際には和室は絶対に避けています。和室の旅館といえば、壁には掛け軸があって、めくってみると裏にはお札が・・・。木の天井には人の顔のようなシミが・・・。
そんなイメージがあり、とても怖くて泊まれません。なので今回も、民宿などは避けて、ホテルの洋室をとっていました。
夜、沖縄料理を堪能して、ほろ酔いでホテルに帰りました。
翌日の準備も終えて、いざ寝ようとして部屋が静まり返ると、ザザー、ザザーと波の引く音が聞こえてきました。明るいうちは癒されるこの波の音が、夜になるとなんだか怖く感じました。
怖いな、はやく寝付きたいな、と思っていると、急に体が動かなくなりました。
それまで一度も金縛りにあったことはありませんでしたが
「これが金縛りか」とすぐに分かりました。
意識ははっきりしているのに、体がまったく動きませんでした。隣で寝ている友人に助けてもらおうと声を出そうとしても、声は出ませんでした。
しばらくその状態が続くと、今度は体が寒くなってきました。「お化けがいるところは気温が下がる。」そんな話を聞いたことがあったので、もう怖くてたまりませんでした。
目は少しあいている状態だったので、必死に部屋の中を見ていました。幽霊の姿がないことを確認して、安心したかったのだと思います。
するといきなり、なにかに押されたように顔が窓の方を向きました。すると、カーテンがひらひらと動いているのが見えました。
怖くて怖くて、きっとエアコンの風が当たって揺れているんだと必死に言い訳をしていました。さっきまで音もぼんやりとしか聞こえなかったのに、波の音がだんだん大きく聞こえてくるようになりました。
もし「何か」が見えたりしたら、この恐怖に耐えられないと思い、とにかく窓の方を見ないように必死に目を閉じていました。そうしていると、ふっと体が動くようになったんです!
安心して、でもまだ怖かったので友人を起こして、一緒のベッドで寝てもらうことにしました。少し話していると、窓にゴンッとなにかが当たる音がして、大雨の時に雨が窓に当たるような音が数秒続きました。
もちろん雨なんて降っていません。私も友人も耐えられずに、もう寝ずに朝まで外で過ごすことにしました。
明るくなってから部屋に戻り、部屋の中に怪しいものがないか探したり、ネットでホテル名を検索してみたりしましたが、なにも分かりませんでした。幽霊の姿は見ていませんが、きっとなにかがいたのだと思います。