丑三つ時に子供を起こすキャンプ場で聞こえた恐怖の体験談

恐怖の心霊体験談

キャンプ場での出来事。志なかばでこの世を去ったキャンプカウンセラーの怨念か、いまだこの世ののどこかに成仏できずに寂しさを紛らわせるためか、子供を誘うためか丑三つ時になると木槌を鳴らしテントで寝ている子供たちを起こすのでした。

その小学校では5年生になると2泊3日のキャンプに出掛けるのが慣例でした。それは子供ながらにうきうきしたものです。

で、定番のキャンプファイヤーや飯盒炊爨などなどとても楽しかったのを思い出します。ただ一つを除いて。今でも首をかしげたくなる体験をしたのです。

キャンプ中盤の2日目の夜は、肝試しとしてそのキャンプ場付近にコース設定された暗い道を二人一組で歩くものでした。当然途中には仕掛けがあったり、キャンプカウンセラーの方々が突然目の前に現れて脅かしたりといったものです。

ある意味これも定番といえるものなので怖くはあるけれどそれなりの予定調和を楽しんでいました。しかし、すこし薄気味悪かったのがその時間の少し前にカウンセラーの方から聞かされた怪談話です。

それは要約するとキャンプと子供をこよなく愛するカウンセラーがいたのだが、不慮の事故(場内にある池で水死)に合い亡くなってしまったとのこと。キャンプを通じて子供たちと接することが大好きで大きな夢をもっていたとのこと。

そしてその亡霊はこの世でのキャンプが忘れることができず(成仏できずに)、うしみつどきになると、カーンカーンという音をどこからともなく発するのだという。

これは通常はカウンセラー達が子供たちを朝目覚まし代わりに木槌と木の板を打って鳴らす音なのだが、それがたまにおかしな時間帯に誰も打っていないのに聞こえてくるというお話しでした。

聞いたときは大して怖くありませんでしたが、その夜(明け方)のこと。眠っているとまさしくカーンカーンというその音がキャンプ場に響き始めました。

それを聞いた私たち(少なくともそのテントで寝ていた5人や両隣のテントの数人)は飛び起きてテントを飛び出しました。

しかし、外はまだ暗く次第に音は聞こえなくなりました。寝ぼけていたこともあり、すぐさま引き返しまた眠りに就いたのでした。

それを思い返した私たちは翌朝はなんとも寒気がして後味の悪いキャンプになったことを覚えています。果たして、その亡霊は何がしたかったのか。まだ子供と接することが忘れられずにおびき寄せるためのものなのか、自分のむせび泣く声が木槌の音となっているのか真相は。。