誰もいない壁の中から聴た「ハッピーバースデー」の不思議な体験談

不思議な体験談

20年も前の実際に体験した、不思議な出来事になります。たまには家族みんなでご飯を食べようと、兄貴の誕生日に実家に帰りました。久しぶりにお母さんの手料理を食べ、ゆっくりくつろいでいました。

私とお母さんは壁に寄りかかりながら話をしていました。

突然、壁の中から何か音がしました。よく耳を澄まして聞いてみると、オルゴールの音です。すごく小さな音で、何の曲なのか分からない位の音でした。あまり気にせず居ると、徐々に音が大きくなり始めました。

私はお母さんに『何かずっとオルゴールの音が壁の中から聴こえるんだけど』と、言いました。すると、お母さんも気が付いていたらしく、違和感はあったらしい。そんな話をしていると、お父さんが『俺にはオルゴール何て聞こえないぞ?』と。

私は、お父さんに壁の近くに来て貰いました。『何だ?何も聞こえないぞ??』とやっぱり言う。でも、私もお母さんも聞こえてる。そこへ、兄貴が来た。オルゴールの音が聞こえてるらしい。

しかも、私とお母さんに兄貴、三人共に聞こえてる曲はHappy birthday to you。何だか気持ち悪い。

だって壁の向こうはトイレのある廊下。

しかもその曲のオルゴールなんて持ってない。しばらく経っても壁の中からは、オルゴールの音が聞こえてきている。全く聞こえないお父さんは、『三人で俺を騙してるんだろ?』と言っている。そんな時、突然オルゴールが止まった。

三人で壁に耳をあてて見たけど何も聞こえない。『何だったんだろうね』と話をし、しばらく忘れかけた頃にまた聞こえてきた。やっぱり、オルゴール。さっきよりはっきり聞こえてる。むしろ徐々に音が大きくなった。

よくよく考えてみると、お父さんだけ聞こえないっておかしい。私とお母さんに兄貴は聞こえてる。それって、霊感の強い私達だからなのか?と思い始めた矢先、壁の中から聞こえてるオルゴールがピタリと止んだ。

私はお母さんと兄貴に、霊感のある私達しか聞こえないんじゃない?と話をしていた時、『おめでとう』と壁の中から聞こえた。女性なのか男性なのかは分からない。小さな声でボソボソと。でも、何故かはっきりと『おめでとう』は分かった。

その声が聞こえた後からは、全くオルゴールは聞こえなくなりました。きっと、兄貴の誕生日をお祝いしたかったのかもしれないね。と三人で話をしました。後にも先にも、壁の中からオルゴールが聞こえたのはこれっきりでした。