高校時代に体育科に通っていたのですが、1年の冬にスキー実習があり、私たちの年も例にもれずスキー実習に行くことになりました。
宿は毎年同じ民宿で過去にスキー実習に行った先輩方から
その宿の1室には仏間があって、仏間にはおかしな現象が起こるという話を聞かされていました。私にはまったく霊感がないので、特に問題視していなかったのですが、それでも部屋割りが仏間の部屋になったらいやだなぁという感覚でした。
スキー実習当日になり、現地につくと、私の部屋割りは仏間ではありませんでしたが、仏間に割り当てられた友人に、なにか変化はないかと確認しといてほしいとお願いするほど、気になっていました。
スキー実習も初日を終えて、2日目にはいったところで、話題は例の仏間の話になり、確認をお願いしていた友人から、深夜に仏壇がカタカタいいだしたという話がでました。
それはちょっと話を盛りすぎではないかと疑ったのですが、その話とは別に、暖房をずっとつけているのに、部屋がまったく暖かくならないという話がでました。
これは僕らでも確認しにいけることだと思い、2日目の実習を終え、さっそく仏間の部屋にいる友人のところをたずねました。
すると自分の部屋の温もり方とはまったくもって違う
どこか寒気がするような感覚におそわれました。やっぱり霊っているのかなぁと考えはじめたのもつかの間、友人の一人が、そうだ写真をとったら、写ったりするんじゃない?と言い出しました。
高校生という若気のいたりなのか、その時はなにも悪く思わずに、興味本位がまさり、みんなの意見が一致しました。そこで仏壇を背に、ハイチーズと声をあげた瞬間、なんと民宿全体が全館停電となりました。
停電は数分後に復旧しましたが、僕らは怖くなって、その部屋からでていくことしました。別の友人のなかで霊感の強い子にこの話をしたところ、仏間にいってみたいというので、再度訪れました。
そしてその霊感の強い友人は一言も発することなく、部屋をでていってしまいました。追いかけて、どうだったか聞くと、部屋に寝る人たちを怖がらせてはいけないので、大きな声ではいえないが、存在しているとのことでした。あとでいろいろ思い返してみると、民宿の仏間なので、悪い霊ではなく、宿の先祖代々の人が、見守り続けているのではないかと考えにいたりました。
それにしても、シャッターの瞬間に停電になったときはびっくりしましたが、顔は写されたくなかったのだろうと思いました。後日談で、女子が風呂上りにドライヤーをいっせいに使いすぎて、容量オーバーでブレーカーが落ちたという話になっていたので、どっちが真相かはわかりませんが、私は自分の体験を信じたいと思います。