私が通っていた小学校の体育館用、屋外トイレは、むかし、処刑場として使用されていたので今もトイレを使用すると幽霊が出るという噂でした。そのトイレを夕方一人で使用した時に、実際に経験した私のエピソードです。
小学生のときの出来事なんですが体育館を使用する時のトイレが屋外に設置されていたんです
そのトイレは、小学校の敷地である運動場に面して建っており、出入り口には扉がなく電気も通っていなかったんです。
そのトイレは、夜間には真っ暗になるので、皆んなは嫌がり夕方以降に使用する生徒もいないんです。
そして、昼間には教師達も利用を控えているトイレでした。
私は小学生の6年間毎日の朝と夕方の時間帯に、このトイレの前を通って登下校をしなければならなかったのですが、
外からみたトイレが薄暗くどうしても嫌で仕方がなかったんです。
その事を誰にも相談せずに高学年になった頃。
体育館用トイレの掃除を担当することになってしまいました。
いよいよ、初めてそのトイレに入らねばならないのです。
当時は、「トイレの花子さん」が流行っていた時代でしたが、私はそんな事よりも、この薄暗さが気味悪くて嫌いでした。
そんな事時に、一緒に登下校をしていた6年生に「あの体育館用のトイレは、どうして皆んな嫌がるのか?」と問いましたら6年生の男の子はこう言いました。「あのトイレが建っている場所は、昔は処刑場として利用されていた土地で、まわりにはお墓があったんだよ。
その噂を皆んなは知っているから、あそこのトイレは使わないんだよ。」と。
当時の私にはお墓は理解できましたが処刑場の意味はわかりませんでした
そして、お墓のイメージも、先祖供養という比較的ノーマルな印象をもっていた為にトイレのいわくについてさほど、恐怖心を持ちませんでした。
そして、私は、午後に体育館用のトイレ掃除を経験したために、授業が終わり、下校時にも安心してそのトイレを利用することにしたんです。
最初は、友達にトイレの前に居てもらうことにしていました。
友達には、絶対に動かないでね。とお願いをしたままトイレで用を済ませました。
次第に一人でも利用できるようになっていったんですが、冬のある日に事件が起こりました。
そのトイレの扉は、足元と頭上に隙間がある小さい板で仕切られていたのですが、その板を鍵で締めるんです。
私が扉を閉めた直後に「ガシャン」という音を立てて鍵が閉まり、鍵をガタガタと動かしても扉は開かず、閉じ込められてしまったんです。
真っ暗な空間に人も居ないのに、隣の扉が「キイ?」という音を出しています。
思わず、扉を好打して破壊することで個室から逃げ出しました。
そしてその扉を翌朝見てみると、赤い血のようなものが垂れていたんです。
先生は、「これは誰かの悪戯でインクだろうから気にしないように」。と言っていましたが、
それ以降は決して、屋外トイレには近寄りませんでした。