洒落怖の名作「自己責任」 憑かれた呪いの都市伝説の話
洒落怖の名作「自己責任」の話を紹介します。何かに疲れる呪いの話で、この話を読むと呪われると語り手が書いた自己責任系の洒落にならない怖い話です。ネット掲示板でも話題になり騒然とさせた洒落怖を猫が語ります。
洒落怖の名作「自己責任」

似たようなやつをこのスレのどっかで見たことあるけど原文に近いかも。廃棄直前Q8のBBSログからハケーン

Message # 26 is from: *****
Time: 97/04/30 1:02:02 Category 8: フリートーク
Subj: 自己責任で読んでね
こんなん手に入れました。
マジでヤバイかも…ログ全部巡回して目を通してる
*****さん注意(汗)
o(x_x)oカ?クカ?ク
%%%%%%%%

*自己責任の下で読んで下さい。
*保証、責任は一切持ちません。

表向きの原因は精神病でしたが、実際はある奴等に憑依されたからです。
私にとっては忘れてしまいたい記憶の一つですが、先日古い友人と話す機会があり、あのときのことをまざまざと思い出してしまいました。
ここで、文章にすることで少し客観的になり恐怖を忘れられると思いますので、綴ります。

学校も、私たちがサボったりするのは、受験組の邪魔にならなくていいと考えていたので、体育祭後は
朝学校に出て来さえすれば後は抜け出しても滅多に怒られることはありませんでした。
ある日、友人A&Bが、近所の屋敷の話を聞いてきました。
改築したばかりの家が、持ち主が首を吊って自殺して一家は離散、空き家になってるいうのです。

翌日すぐに昼から学校を抜けて行きました。
外から様子のわからないような、とても立派なお屋敷で、こんなところに入っていいのか、
少しびびりましたが、ABは「大丈夫」を連発しながらどんどん中に入って行きます。
既に調べを付けていたのか、勝手口が空いていました。
書斎のような所に入り、窓から顔を出さないようにして、こそこそ酒盛りを始めました。

すぐCが「あれ何や」と、今いる部屋の壁の上の方に気が付きました。
壁の上部に、学校の音楽室や体育館の放送室のような感じの小さな窓が二つついているのです。
「こっちも部屋か」よく見ると壁のこちら側にはドアがあって、ドアは、こちら側からは本棚で塞がれていました。
肩車すると、左上の方の窓は手で開きました。
今思うと、その窓から若干悪臭が漂っていることにそのとき疑問を持つべきでした。

部屋はカビホコリと饐えたような臭いが漂っています。雨漏りしているのかじめっとしていました。
部屋は音楽室と言えるようなものではありませんでしたが、壁に手作りで防音材のようなものが貼ってあり、
その上から壁紙が貼ってあることはわかりました。湿気で壁紙はカピカピになっていました。
部屋の中はとりたてて調度品もなく、質素なつくりでしたが、小さな机が隅に置かれており、その上に、
真っ黒に塗りつぶされた写真が、大きな枠の写真入れに入ってました。

入れを手にとって、持ち上げた瞬間、額裏から一枚の紙が落ち、その中から束になった髪の毛がバサバサ出てきました。
紙は御札でした。
みんな、ヤバと思って声も出せませんでした。
顔面蒼白のAを見てBが急いで出ようと言い、逃げるようにBが窓によじ登ったとき、そっちの壁紙全部がフワッとはがれました。

(スレ2に似た話があるのは十分承知)
なんて云っても創作って云われるんだろうからまぁその辺は行間を喚んでください
またはレス間を喚んでください



その上から壁紙が貼ってあることはわかりました。湿気で壁紙はカピカピになっていました。
部屋の中はとりたてて調度品もなく、質素なつくりでしたが、小さな机が隅に置かれており、
その上に、真っ黒に塗りつぶされた写真が、大きな枠の写真入れに入ってました。
「なんやこれ、気持ち悪い」と言って友人Aが写真入れを手にとって、持ち上げた瞬間
額裏から一枚の紙が落ち、その中から束になった髪の毛がバサバサ出てきました。紙は御札でした。

顔面蒼白のAを見てBが急いで出ようと言い、逃げるようにBが窓によじ登ったとき、そっちの壁紙全部がフワッとはがれました。
写真の裏から出てきたのと同じ御札が、壁一面に貼ってありました。
「何やこれ」酒に弱いCはその場でウッと反吐しそうになりました。
「やばいてやばいて」「吐いてる場合か急げ」

後ろではだれかが「いーーー、いーーー」と声を出しています。きっとAです。祟られたのです。
恐ろしくて振り返ることもできませんでした。無我夢中でよじのぼって、反対側の部屋に飛び降りました。
Dも出てきて、部屋側から鈍いCを引っ張り出そうとすると、「イタイタ」Cが叫びます「引っ張んな足!」
部屋の向こうではAらしき声がわんわん変な音で呻いています。
Cはよほどすごい勢いでもがいているのか、Cの足がこっちの壁を蹴る音がずんずんしました。

「なんかAに憑いとる、裏行って神社のかんぬっさん連れて来いて!」

「足!足!」「痛いか?」
「痛うはないけどなんか噛まれた」見るとCの靴下のかかとの部分は丸ごと何かに食いつかれたように、
丸く歯形がついて唾液で濡れています。
相変わらず中からはAの声がしますが、怖くて私たちは窓から中を見ることができませんでした。
「あいつ俺に祟らんかなぁ」「祟るてなんやAはまだ生きとるんぞ」
「出てくるときめちゃくちゃ蹴ってきた」

「ぬしら何か! 何しよるんか! 馬鹿者が!」一緒に入ってきたBはもう涙と鼻水でぐじょぐじょの顔になっていました。
「ええからお前らは帰れ、こっちから出て神社の裏から社務所入ってヨリエさんに見てもらえ、
あとおい!」といきなり私を捕まえ、後ろ手にひねり上げられました。
後ろで何かザキっと音がしました。
「よし行け」そのままドンと背中を押されて私たちは、わけのわからないまま走りました。

めちゃめちゃ怒られたような気もしますが、それから後は逃げた安堵感でよく覚えていません。
それから、Aが学校に来なくなりました。私の家の親が神社から呼ばれたことも何回かありましたが、
詳しい話は何もしてくれませんでした。ただ山の裏には絶対行くなとは、言われました。

期末試験が終わった日、生活指導の先生から呼ばれました。
今までの積み重ねまとめて大目玉かな、殴られるなこら、と覚悟して進路室に行くと、私の他にもBとDが座っています。
神主さんも来ていました。生活指導の先生などいません。私が入ってくるなり神主さんが言いました。


「学校さぼって、こっちに括っとるAの様子を見にきよったんよ。病院の見舞いじゃないとやけん危ないってわかりそうなもんやけどね。裏の格子から座敷のぞいた瞬間にものすごい声出して、倒れよった。駆けつけたときには白目むいて虫螺の息だった」

アレは目が見えんけん、自分の事を知らん奴の所には憑きには来ん。アレのことを覚えとる奴がおったら、何年かかってもアレはそいつのところに来る。
来たら憑かれて死ぬんぞ。
それと後ろ髪は伸ばすなよ。もしアレに会って逃げたとき、アレは最初に髪を引っ張るけんな」

あのとき神主さんは私の伸ばしていた後ろ毛をハサミで切ったのです。何かのまじない程度に思っていましたが、まじないどころではありませんでした。
帰るその足で床屋に行き、丸坊主にしてもらいました。

だいぶん、違うと思います。

*自己責任で喚んでください

その後私たちはバラバラの県で進路につき、絶対に顔を合わせないようにしよう、
もし会っても他人のふりをすることにしなければなりませんでした。
私は、1年遅れて隣県の高校に入ることができ、過去を忘れて自分の生活に没頭しました。
髪は短く刈りました。しかし、床屋で「坊主」を頼むたび、私は神主さんの話を思い出していました。
今日来るか、明日来るか、と思いながら、長い3年が過ぎました。

しかし、少し気を許して盆に帰省したのがいけませんでした。
もともと私はおじいちゃん子で、祖父はその年の正月に亡くなっていました。
急のことだったのですが、せめて初盆くらいは帰ってこんか、と、電話で両親も言っていました。
それがいけませんでした。

彼女は私を見るなりボロボロと泣き出して、BとDがそれぞれ死んだことをまくし立てました。
Bは卒業後まもなく、下宿の自室に閉じこもって首をくくったそうです。
部屋は雨戸とカーテンが閉められ、部屋じゅうの扉という扉を封印し、さらに自分の髪の毛をその上から一本一本几帳面に張り付け
ていたということでした。
鑞で自分の耳と瞼に封をしようとした痕があったが、最後までそれをやらずに自害したという話でした。

Dの後頭部は烏がむしったように髪の毛が抜かれていました。
Dの瞼は、閉じるのではなく、絶対閉じないようにと自らナイフで切り取ろうとした痕があったそうです。
このときほど中学時代の人間関係を呪ったことはありません。
BとDの末路など、今の私にはどうでもいい話でした。
つまり、アレを覚えているのは私一人しか残っていないと、気づかされてしまったのです。


後で知ったことですが、私の地方は忌廻しと云って、特に強い忌み事のあった家は、
本家であっても初盆を奈良の寺で行うという風習があったのです。
私は連れてこられたのでした。


このとき、私は死を覚悟しました。仏間に布団を敷き、なるだけ白い服を着て、水を飲みながら寝ていました。

「お前一人やな」「うん」
「お前もこっち来てくれよ」「いやじゃ」
「Cが会いたがっとるぞ」
「いやじゃ」
「おまえ来んとCは毎日リンチじゃ。逆さ吊りで口
に靴下詰めて蹴り上げられよるぞ、かわいそうやろ」
「うそつけ。地獄がそんな甘いわけないやろ」
「ははは地獄か地獄ちゅうのはなぁ」

枕元を見ると、祖父の位牌にヒビが入っていました。


ここまでの長文たいへん失礼しましたが、おおざっぱな書き方では読んだ方の記憶に残らないと思ったのです。

ご自分の生存確率を上げたければこの文章を少しでも多くの方の目に晒すことをおすすめします。