怖話短編集

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不思議な体験談

神の手の「神」とは。外科医の中の神を感じる時。

著名な脳外科医の腕前を“神”の手と例えられていることがよくあります。
失敗することがなく、優秀な外科医の中においても特に際立った神がかり的な手術の技や診断を同時に行える医師のことです。

そこまでの人ではなくとも、外科医となるような人は、時として人智を超えた何かを感ぜずにはいられません。

神の手の「神」とは。外科医の中の神を感じる時の画像

十年近く前に、胆石による胆嚢摘出の手術を経験したことがあります。
よくある腹腔鏡による手術でしたが、体重が急速に35kgを切っていたことや腫瘍マーカーも陽性ギリギリであったことから、癌の疑を持たれていました。

手術を取り行うのは院長先生か副院長のようでしたが、話をするのは○○先生の方が良いと、看護師達が話しているのが何とはなしに耳に入ってきました。

担当の外科医と手術前の面談をすると、看護師達の話が納得できるほどの、若くて色が白く華奢で女性のような外見の優しい感じの先生と話をすることになりました。
頼もしくて立派な感じの先生も良いのですが、こういう人の方が恐怖感は少ないかもしれません。

手術を断れるくらいではありましたが、承知したのは、以前から胆石の手術はいずれはすることになると伝えられていたこともあったことや、先生の長くスラリとした器用そうな指を見て、なんとなく信用できる手だと感じたためです。

また、ココとこの場所を切りますとお腹を指撫ででウットリしている様子から、手術好きなんだなと感心したからです。
好きこそ物の上手あれ。

ところで、そのすぐ後に、私は自分の椅子に座った後ろ姿を見ている状態になりました。

私は自分の椅子に座ったの画像

見えているのは先生の瞬きをせずカッと目を見開いて凝視している表情だけです。
私の体は何かに乗っ取られているように、身振りを少し交えしきりと何かを先生に説明をしているようです。
後でじっくり考えると、先生もいつもの様子ではなかったように思え、もはやこうなると人と人との会話ではなく別な人同士の会話とすら思えました。
初めての手術はどのようなものであれその日に一生が終わるように思えていたのですが、運を天に任そうと思える一瞬の出来事でもありました。

手術後ほどなくして、担当医は関西の循環器科専門の病院へ転勤となってしまい、以後お会いすることはありません。
外科医の出世街道は循環器と聞いたため、きっと栄転だったのだと思います。

しかし、優秀な医師はやはり特殊能力がおありなのでしょうか。
直接お会いすることはなくとも、2回ほどその存在を強く感じたことがありました。
患者の予後を心配するというか、チェックしに来る時があるみたいなのです。

一度目は退院してから1年半後くらいに、職場の上司から体の具合を尋ねられた時、実はあまりよくなくて不調であると答えた時、二度目は数年後にリウマチを発症してしまい、合併症を確認するために肺のレントゲンを撮った時でした。
目の前にいる上司やレントゲンをじっと見つめる医師の雰囲気が、その先生だなと直感で分かったからです。

優秀な外科医は、アフターフォローもあるというか、やはり神がかっているようです。
医師は痩せていたり、食が細かったり弱っていたりすると凄く心配になるようで、しっかり肥えてしまった最近は具合が悪くても全くご無沙汰しております。

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