亡くなったおばあちゃんが家の階段から降りてきた不思議な話

不思議な体験談

おばあちゃんが亡くなって、ある日の夜。夢を見ました。おばあちゃんがおばあちゃんの家の階段を降りてくる夢。でも、最後の1段を降りてきません。すると、おばあちゃん「最後の1段が降りれない。そっちに行けない。」その言葉が天国と生の世界を迷ってる言葉に思えました。

私が高校3年生の年明けて間もなく大好きだったおばあちゃんが亡くなりました

おばあちゃんが亡くなってから3ヶ月ほどは毎晩のように寝る前になるとおばあちゃんとの思い出を思い出してしまい、静かに涙を流してました。植村花菜さんの「トイレの神様」を聞いた時は必ず思い出して涙が出てしまう。私はそれほどおばあちゃんのことが大好きでした。

おばあちゃんが亡くなって、お通夜、お葬式をして、49日までカウントダウンをしていました。40日くらい経ったある日の夜、いつものようにおばあちゃんのことを思い泣きながら眠りについた私は夢を見ました。それはおばあちゃんの家の階段をおばあちゃんが降りてくる夢でした。

おばあちゃんの家は一軒家で階段は2階とキッチンを繋ぐ階段になっていました。その夢の中で私はキッチンから階段を見上げる形で立っており、おばあちゃんは2階から1段1段、慎重に降りてきていました。

その時、おばあちゃんが「おかしい、何回行ったり来たりしても最後の1段だけどうしても降りることが出来んのじゃ、おかしいのぅ…」そう言いながら、永遠と階段を上ったり降りたりしていました。

そして、何回か繰り返し降りてきた時に「あんたもこっちおいで」と、手を差し出してきたのです。行きたい気持ちはあったのに、身体はおばあちゃんの手に向かって自分の手を差し出しません。でも、あの時の気持ちはハッキリ覚えています。

おばあちゃんの手を掴もうとしてたあの時の嬉しさ

それでも、身体が言うことを聞かないので、おばあちゃんが降りてくることを促しましたが「無理じゃ、どうしても無理じゃ」といい、クルッと後ろを向いてまた階段を上がっていく…。そんな悲しいような、おばあちゃんが出て来て嬉しいような、どっちともいえない不思議な夢でした。

その夢を見て、ふと目が覚めた私は今までにないくらい泣きました。何故かはわからないけど涙が無性に溢れ出てくるのです。悲しいとか嬉しいとかそんな感情が一切なく、ただただ涙が溢れ出ていました。

夢の中でおばあちゃんが差し出した手を掴めばよかった。おばあちゃんをこっちに引き止めてたら、おばあちゃん生き返ってたかな、とか。もう焼かれて骨になってしまったおばあちゃんが戻ってくることはないのに、そんな事ばかり考えていました。

結局、あれが何の夢だったのか、何を意味する夢だったのか何ひとつわかりません。

ですが、私が解釈したのは、もしおばあちゃんが差し出した手を私の感情だけじゃなくて私自身がおばあちゃんの手を取って、階段を上がっていたら、私はこの世にいなかった気がします。そんなのはありえない。と思うのですが、私にはそうとしか思えないのです。

階段の上が死の世界、私がいたキッチンの場所、つまり階段の下が生の世界、そういうことだったのかなと。結局何もわからないままですが、この不思議体験を私はそう思っています。