日光修学旅行での肝試しで謎の夢を見た怖くて不思議な体験談

恐怖の心霊体験談

私が小学校6年の時、日光へ修学旅行に行ったときの話です。予定のしおりには書かれていなかった肝試しを先生達がサプライズで用意してくれたのですが、あんな怖い体験になるとは思いませんでした。またその夜にやっと眠れたと思ったら、変な夢を見てしまったんです。

私が小学校6年の時に修学旅行で日光へ行きました

もう20年も前の話です。

確か2泊3日の予定だったのですが、日光東照宮へ行ったり、華厳の滝を見たり日光での有名な観光名所はほとんど回ったと思います。

2日目の夜の夕食の時、全クラスの生徒に向けて先生達が「この後肝試しをするから、片付けが終わったら旅館の前に全員集まるように」と話がありました。

喜ぶ生徒や嫌がる生徒もそれぞれいましたが、大半は楽しそうな感じで興奮している様子でした。

さて、この旅館なんですが中禅寺湖の目の前にあって、旅館としての歴史は古く戦前からあった建物だったみたいです。
私は少しだけ霊感があるので、この旅館の周辺で肝試しをやるのは正直気が乗らずにいました。

時間になり、肝試しが始まります。
ルートは旅館の横の上り坂を上がり、そのまま一本道を進むと少し広い場所があり、その場所に集まって終了ということでした。

また、小学生相手の肝試しではあるのでその10分くらいの道のりの途中途中には先生達が待機しているから、絶対に迷うことはないというとても簡単なものではありました。

男女ペアになり、時間差で出発するのですが私はクラスの中でも仲が良かったAさんとペアを組むことになり、肝試しのルートを進みました。

道は舗装されていたので、特に歩きにくいということも特別怖いということもなく進むことができました。

しばらくすると、横から「わっ」と脅かす声が聞こえて、振り向くと途中で待機している先生の一人でした。

私もAさんも驚くことはなく、その場をやり過ごし先へ進みました。

すると今度は道沿いに赤目のような葉がたくさんついている木がほとんど間隔なしに植えられていたのですが、その後ろをガサガサガサガサという音とともに人影が動くのを私もAさんも見ました。

「なーんだ。また先生達が驚かそうとしているに決まってる」

そんな会話をしていたのですが、いくら待っても先生らしき人は出て来ないのです。

おかしいな、よほど手の込んだ驚かし方をしようとしているのかな、と思っていてもやはり一向に誰も出てこないのです。

なんだか嫌な感じがした私とAさんは、なんとなく気になり人影が通った木の後ろを確認してみました。

すると、木の後ろは人が入れるスペースなど存在せず、すぐにフェンスのようなものが木が生えているのと同じ長さで並んでおり、さらにそのフェンスの向こう側は…

そうフェンスの向こう側は全て崖だったのです。

Aさんは恐怖のあまり錯乱してしまい、その叫び声を聞いた先生達が駆けつけ、これ以上は危険かもしれないということでその肝試しは途中で中止になりました。

そして、その夜私はなかなか寝付けず、目をこすってもいないのに目が真っ赤に充血し腫れてしまい一緒に来ていた保険の先生の部屋でなんとか寝付くことができました。

やっと寝付けた私はその時夢を見たのですが、水面に多数浮かぶ人のようなものがまず見え、その後米の俵のようなものがいくつもあるのを夢の中で見ていました。

翌朝、先生達からの話の後、旅館の女将さんが出てきて少し話をしてくれたのですが、その話を聞いてがくがくと震えが止まらなくなったのを今でも覚えています。その話の内容がこうです。

「この中禅寺湖では昔から絶えず自殺者が多数出ています。湖に直接身投げする人もたくさんいたようです。この旅館は当時そういった自殺する人が最後に泊まる旅館になることもありました。そして水の流れのせいか遺体はちょうど目の前のところに集まってきたと聞きます。そういった遺体は身元もわからないので一度むしろのようなものに巻かれ、この旅館の横の坂の上にあるお寺で供養して埋葬されたそうです。」

前の日に私が見たものは自殺者の怨念や無念が旅館にとどまっていたからかも知れませんね。