某ホテルに勤め始めた夜勤の清掃員が、退室済みのお部屋からテレビの騒音が聞こえてきたので消灯をしに行ったらテレビに映っていたのは砂嵐でした。あれ？じゃああの騒音はどこから聞こえてきたんだろう？聞こえた音と映っていた映像の違い、そして奥のテレビも砂嵐が。
オープンしたての某ホテルに夜勤パートとして働き始めて体験したぞっとした体験談です
当初はあまり回転がよくなかったので17時から24時までのシフト時間いっぱい清掃する部屋はありませんでしたが、四苦八苦しながらも徐々に回転数もあがり定時まで仕事をする機会が増え始めた頃です。
時間内に清掃しきれなかった部屋は、つけっぱなしにされた照明やテレビ、エアコンがあれば全て消して鍵を閉めておく点検作業とゆうのがあります。
その日は定時まで仕事をして、最後に仕上げたお部屋から事務所に戻る途中ある客室からアクションや戦争系の映画でよく聞く銃撃戦に、爆発したような轟音が混ざった騒音が聞こえてきたのです。
このホテルは防音もされていないので、大きめな物音や話し声などはすぐに外に聞こえてきてしまうんです。
だからお客様が音量を大きくしてテレビを見てるんだなってその時は思ったんですが、事務所に戻って確認してみたらその部屋はすでに退室していました。
テレビがつけっぱなしで点検がまだだったのかと思い
私が鍵を持ってそのお部屋へ点検しに行ったのです。
お部屋は入るとすぐにベッドと大きなテレビが目にはいるのですが、部屋の照明は全て消えており、大きなテレビはついていました。
ただ私が思っていたような映像が映っていることはなく、砂嵐が映っているだけでもちろん音もザーッとしたものだけでした。
この時は、ん？と思いましたが早く点検して片付けをしなきゃいけないこともあったのであまり気にせずテレビの電源を消しました。
けれど、奥から砂嵐が聞こえてきてたので浴室のテレビもついていることに気づきました。
浴室のある洗面所へのドアを開けるとやはりその浴室のテレビはついており、映っていたのは砂嵐でした。
あれ？両方とも砂嵐だったなら私が聞いたあの騒音は一体何なんだったんだろう、とふと疑問に思いました。
そしたらなんだか急に怖くなってしまい
明かりも消灯されていて暗闇だったためか不安になってしまい浴室のテレビは消さずに急いでその客室から出てしまいました。
事務所に戻って同年代の同期の子にどうしたの？と聞かれて、そんなに怖がらせたらだめかなと思って音が聞こえて点検に入ったらテレビはついてたけど聞こえた音じゃなかったんだよねって軽く話して浴室のテレビをまだ消してないことを言ったら、その子が消しに行ってくれることになったんです。
でも同期の子がその部屋に行ってから１分もしないで戻ってきて言いました。
テレビなんてついてなかったって。
よくよく考えれば音だけじゃなく、24時とはいえそれほど深夜とゆうわけでもないのに砂嵐なのも変だったんですよね。
さすがに同期の子も少しばかり怖くなったのか不安にさせてしまいました。
自称霊感があります、的な人がたまにパートに入ってくるんですがそんな人もこのホテルいるよねって言うんです。
何が、とは絶対に聞きませんでしたが。
あれ以来少しばかりその部屋に入るときは警戒していましたが、あれっきり何もなく他の客室でもそんな出来事はありませんでした。
たまにあの出来事はなんだったんだろうってふと思い出すこともありますがあまり考えないようにしています。
私は今でもそのホテルで楽しく働いています。
